トレンド入り「猫ミーム」インフルエンサーの投稿じゃないのになぜバズる

ミクニシオリ フリーライター
更新日:2024-06-12 06:00
投稿日:2024-06-12 06:00

アンチのいない「優しい世界」で共感を集める

 また、SNSでバズっている猫ミーム動画を見てみると、たくさんのコメントがついた動画も多く散見されます。

 たいていの動画は誰かの体験談ですが、見知った猫たちがシーンを演じることによって、動画に親近感が生まれますし、不快感のある情報が入ってきにくづらいので、シンプルに共感できるのです。

 たとえば、不倫や浮気に関する体験談を動画配信者が投稿したとします。すると、その配信者について説教する人が現れたり、あまつさえ「そんなだから浮気されるんだろ」など、本人の人間性を断定した上で否定する人などが現れます。

 しかし、不思議なことに猫ミーム動画にはこういった「アンチコメント」がつきづらいのです。

兼業主婦Aさんのケース

 今まで動画は見るだけで、投稿してみようと思ったことはありませんでした。だけど、先日たまたまTikTokで浮気系の猫ミームを見て、すごく共感しました。

 猫もかわいいし、なんとなく自分の浮気経験も、猫ミームにして投稿してみようと思ったんです。

編集しているうちに動画が長くなってしまったので、5話編成にしてアップロードしてみると…3個目の動画をあげた時に、たくさんのいいねがついたんです。

 コメントはほとんど、投稿主である私を応援するものや、同じく浮気されたことがある方の共感コメントばかりでした。

 なんだか自分を肯定してもらった気持ちになって嬉しかったです。猫ミーム投稿をはじめて2カ月、現在は子育てのエピソードなども、時間を見つけて投稿しています。

  ◇  ◇  ◇

 そう語ってくれたのは、2児の子どもを育てながら働く、兼業主婦のAさん。猫ミームの動画を数本、趣味でアップロードしているそうですが、アンチコメントはほとんどなく、自分と似た経験をした人からの共感コメントがほとんどなのだそう。

 匿名性の高さと猫の可愛さのおかげで、偏見を持たずにエピソード動画が見れるおかげで、猫ミームの界隈は「優しい世界だ」と言われています。

 しかも猫ミーム自体が流行しているので、動画がバズりやすく、初心者が投稿しても人々に見てもらいやすい利点も。この仕組みのおかげで、一般の動画投稿者が増えているのです。

 猫の表情やポーズが独特なものも多いので覚えやすく、素材化されて出回っているため、作った動画が「身内ネタ」化しやすいのも、共感性が高まっている理由です。

ミクニシオリ
記事一覧
フリーライター
フリーランスの取材ライター・コラムニスト。ファッション誌や週刊誌、WEBSITEメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
XInstagram

ライフスタイル 新着一覧


モフらずにはいられない!無防備すぎる“たまたま”にメロメロ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
“我が城”で1ミリも後悔したくない!自宅の間取り注意すべきポイント8つ
 こだわり抜いて設計したはずの夢のマイホームでも、住み始めたら「え、この間取り不便!」とガッカリすることがあるようです。...
「事故物件に住んでるよ」メンタル強すぎでしょ! 鋼の心臓LINE3選
「強さ」にはさまざまありますが、特に鍛えたいのが「メンタル」。心が強ければ、小さなことに悩まず、ピンチもチャンスと捉えて...
買い物と恋愛は似てる? 人はなかなか手に入らない物が好き
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
仏人男性が「仏花」を彼女に贈ってしまった…仏壇に供える花の定義とは?
 少し前にフランス人男性が、お仏壇に供える花束だと知らずに日本人のガールフレンドにプレゼントした話がSNSで話題になって...
自虐戦略に乗っかる? ドンキ新業態「ドミセ」のドすべりはなぜ不発だった
 ドン・キホーテ(以下「ドンキ」)の新業態「ドミセ」が話題です。売れると踏んで売り出したオリジナル商品の中で、目標売上額...
ぐにょっとした虫の感触が恐怖! トラウマ級エピと嫌いを克服する方法
 この季節、頭を悩ませるのが「虫」です。特に虫嫌いの人にとっては、生活するのに支障が出るくらい虫の存在は恐怖そのもの……...
猫のたまり場でパチリ! 憧れの茶トラ兄貴の立派な“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
街の「表と裏」 バックヤードからしか見えない風景がある
 人が行き交う華やかな表通りの裏の顔。  すべてがピカピカってわけじゃないけれど、人も街も一面的ではないからね。 ...
子育てしながら“がっつり”働く最適なタイミングは「年長さん」の結論
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
「色の白いは七難隠す」の「七難」は何を指すの?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や表現、地名など...
お嬢様、「ニーゼルミューカス」って何ですの? 上品すぎる“おLINE”3選
 育ちのいい女性は、言葉遣いも上品ですよね。特に、裕福な家庭のお嬢様は異次元に上品すぎる言葉遣いをしているもの……。  ...
何歳で片付ける? リビングに置いたベビーゲートを撤去した
 5歳と2歳半の子どもを育てています。先日、子どもが生まれてから設置していたベビーゲートをついに撤去した我が家。きっかけ...
ぽっちゃり体型見て妊娠と断言するなんて…ドン引きした「親戚エピ」5選
 非常識な人を見ると「あんな風にはなりたくないな」と距離を置いたりするものですが、非常識なのが親戚となると話は別。身内と...
耳がちょっぴり痛いかも?「世間知らずの大人」がたどる怖~い末路
「自分は世間知らずだな」と最後に思ったのはいつですか? もしも思い出せないくらい昔なら、ちょっと自分の住む世界が狭くなっ...
最後に乗ったのは誰? 観覧車の思い出と窓の中に見えた夢
 最後に観覧車に乗ったのはいつだったろう?  かつては親にせがんだものだけれど、いつの間にか自分がその立場になって...