住宅ローンは一生無理?がんになった場合の気になるお金の話

コクリコ 編集者
更新日:2019-10-08 07:20
投稿日:2019-07-30 06:00
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰にも頼れず、心の内側にずっと不安を抱えながらがんと闘うのはとてもつらいこと。なぜ私が……と思う気持ちと向き合って、そして不確かな情報に惑わされないように、私の体験がお役に立てれば幸いです。

ローンは一生組めない?

【Note.13】

 前回に続いて「がんとお金」の問題についてお話したいと思います。

 幸い私は会社員だったことと、手術のみの治療だったので、お金の問題は深刻ではありませんでしたが、私なりに調べたことや聞いたことを含め、私のケースの場合についてお話しますね。

海外旅行保険に加入できない?

 がんを患った友達から「医療保険だけでなく、海外旅行保険にも簡単には入れなくなった」と聞きました。

 なんやてー!?

 がんになっただけでも辛いのに、海外旅行にも制限がかかるなんて!! って気持ちです。

 調べてみると、たしかにがん治療中(抗がん剤治療中など)の場合、加入できない海外旅行保険が多いです。ただし、数は少ないですが、治療済みならば入れるものや、なかには抗がん剤治療中でも加入できるものもありました。

 その場合、加入審査に日数を要したり、割増保険料が発生することもあるよう。空港カウンターでの当日加入は難しいかもしれませんので、海外に行くときには前もって準備しておこうと思います。

住宅ローンの条件は…

 特に家が欲しかったわけではないのですが、「がんになると家が買えない」と知ると急に欲しくなったので(笑)、住宅ローンについても調べました。

 銀行で住宅ローンを組むためには、基本的に「団体信用生命保険(団信)」への加入が必要です。団信とは、住宅ローンの契約者が、ローン返済中に死亡したり、高度障害になったりした場合にローンの残債を保険金で完済してくれる生命保険です。

 加入するためには、治療中の病気や既往歴について告知が必要となります。これはがんに限らず、脳卒中や心筋梗塞なども告知が必要。団信に加入できなければ、住宅ローンは組めません。そして、団信の加入審査は銀行ではなく、保険会社が行います。

 私が通うようにいわれているがんの定期健診は5年間。定期健診が続いている間は団信に加入できないそうですが、定期健診がなくなり、「完治」してから3年以上経過していれば、告知する必要はなく加入できるそう。ひょっとしたら私も50歳を超える頃には住宅ローンが組めるかも……?

 あるいは住宅ローンが組めるメンズと結婚するか。厳しい条件でローンを組む、ということもできるようですが……。いろいろ考えると、若いうちに、また健康なうちに家を買っておけば、ということなのでしょうかね。

コクリコ
記事一覧
編集者
実用書の編集者(社畜)。アラフォー未婚のがんサバイバー2年生(進級しました!)。2018年、子宮頸がんにて広汎子宮全摘出術を受ける。現在ホルモン補充療法をしながら経過観察中。SNSをパトロールするのが趣味。“Twitter探偵”とも呼ばれる。でも幸せになりたい。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


仕事一筋の私が『対岸の家事』詩穂に共感した理由。くだらない「専業主婦vsワーママ」対立してる場合じゃない
 多部未華子さん主演のドラマ『対岸の家事』が6月3日に最終回を迎えた。毎回放送されるたびに話題になり、SNSを中心に視聴...
ストゼロでも消えない死への恐怖。介護に離婚…友人それぞれが歩む人生に救われた夜。人が最後に行きつく先は
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
48歳、乳がん検診の「要精密検査」に衝撃。独居暮らし男の孤独死に重なる…誰にも看取られない恐怖
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
40代は“知人の訃報”がくる年齢だ。憎んだ男の「死亡通知書」で20年ぶりに集う同級生、独身の私はどう映る?
 板チョコのような重い扉を百恵が開けると、真っ赤な口紅を施したママさんがいつものように明るく出迎えてくれた。 「い...
「20年モノのフライパン」がかっこいい? 貧乏戦線に異状あり!
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
お酒の席の“あのルール”に物申したい! グラスに注ぐベストタイミングは…
 働く側としても、お客さんとしても大好きなスナック。今後も良いところをどんどん書いていければと思っているのですが、今回は...
若者が『めおと日和』の“昭和な恋愛”に胸キュンするのは何故? タイパ重視じゃないもどかしさ
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。前回のコラムでは、「50代の恋愛にときめきは必要なのか?」というテーマについ...
婚活に介護…もう頑張れない。アラフォー女性が抱えがちな問題、6つのケースを聞いた
 今回ご紹介するのは、アラフォー女性の悲鳴。「もう頑張れない」と思っていることを教えてもらいました。同じ悩みを抱えている...
怒った中年の顔は「ブス」だと知った。更年期世代がイラついた時にするべき大事なアレ
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ゴロンする一瞬♡ 奇跡のモフモフ“にゃんたま”とプニプニ頬っぺが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「現金がよかった」ってそりゃないよ~!『母の日』のガッカリエピソード
 日頃の感謝を伝えるために贈った母の日のプレゼント。なのに微妙〜な反応をされたら悲しいですよね。今回はそんな“母の日のガ...
女性の「理想の顔」ランキングが発表。石原さとみや新垣結衣を抜いた第1位は、上品なイメージのあの女優!
 もしも憧れの芸能人の顔に近づけるとしたら……あなたは誰を「理想」だと感じますか?
好きならやってよ…って、それ「やりがい搾取」されてない? 職場で警戒したい言葉5つ
 ここ数年でよく見聞きするようになった「やりがい搾取」。仕事や日常生活で相手のやる気を利用して低賃金で働かせるような言動...
ぷにぷに肉球が愛おしい♡ 青空に映える癒しの“にゃんたま”爆弾
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第98回「先日のお礼です!パワー!」
【連載第98回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【11万いいね】横澤夏子の“ママチャリ”写真がリアルすぎ!「うちの保育園にいそう」「ママ友になりたい」と共感の嵐
 こんな人、いるいる〜!と共感せずにはいられない「ちょっとイラっとくる女」ネタでブレイクして以来、テレビで大活躍のお笑い...