出費額は100万円!? なぜ筋肉マッチョは「ミスターコンテスト」に挑むのか

河合桃子 ライター、ジャーナリスト
更新日:2024-08-16 06:00
投稿日:2024-08-16 06:00

筋肉至上主義から「中身」磨きに

「これまではまさに筋肉至上主義でした。日頃食べる物も、時間の過ごし方も、すべて筋肉をより良くするための行動を取ってきたのですが、外見磨きばかりで中身が未熟なことに気づいたのです。

 中身も成熟した人間になるためにはボディコンテストではなくミスターコンテストだろうと。そんななか『Mr. Phoenix』への出場を誘われたのです」

 あるミスターコンテストの会場でミスコン受賞者のマダムに声をかけられた上山さん。そのマダムから「あなたにはまだ内面から滲み出るものがないわね」と指摘されたのだとか。

 そのマダムと電話で話をするうちに「外見磨きの次は内面磨きだ」と「Mr. Phoenix」への誘いを受けたのだそうです。

 上山さんは「Mr. Phoenix 2024」にエントリーした昨年10月から、日本大会が行われた4月30日までの約半年間をこう振り返ります。

「コンテスト開催前までに行われるセミナーや交流会などがあり、これまで触れ合うことのあまりなかった40代から60代の男性参加者らと過ごしました。そこで、これまでに感じえなかった価値観や知識を得て、年齢を超えた友人ができたんです」

ミスターコンは「人生を楽しむ場所」

 上山さんにとってコンテスト参加は「自己確認と新たな刺激を得る場」だと言います。では、コンテスト主催者はどのような考えで開催しているのでしょう。

 大会主催者でファンダーの伊藤孝氏は日本で唯一のコンテスト主催団体、一般社団法人国際女性支援協会ローズ・クルセイダーズ(代表理事 伊藤桜子)に所属し、自身もウェルネスを大事にするためにボディメイクコンテスト経験者です。

「これまでアメリカで約40年の歴史のあるミセスのための「ミセス・インターナショナル」の公式日本支部を勤めてきました。

 そんな私達が2022年に『Mr. Phoenix』を創設したのは、男性の弱体化が目立つ昨今において生涯魅力的な男性であるためのコンテストを作ろうと、それも女性視点から審査を行うコンテストの必要性を感じたからです」

 上山さんは「人生って退屈じゃないですか。そんな退屈な人生を楽しむひとつの場がミスターコンテストです」と笑います。
 
 後編では、イケメンで爽やかに笑う上山さんの意外な幼少期と今現在の葛藤について迫ります。

【後編:「鏡を見るのさえ嫌だった」ミスターコンGP受賞者に聞く、自分好きになる方法はこちら】

河合桃子
記事一覧
ライター、ジャーナリスト
1977年生まれ、週刊誌を中心に執筆。大分県の椎茸農家から都内のハプニングバー摘発事件まで幅広く取材。ライフワークはママ友の家庭のいざこざや性愛事情を聞くこと。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


【2023年人気記事】吉田沙保里と大久保嘉人は公認? ウロつく女が嫌!
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2023年人気記事】新宿立ちんぼ女性に異変…進む売春のフリーランス化
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2023年人気記事】ラブホテルに泊まりました。
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
駆け落ちにマッチングアプリ…いつの時代もロマンティックに憧れる
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
【2023年人気記事】新幹線で帰省、ヤバい親子に遭遇!お互い様の解釈
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
年が明けたところで 正直なんも変わらないけれど…
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
あけましておめでとう! 2024年はどんな年になるだろうね
 スサノオノミコトが造った日本初の宮、島根県須我神社。  なかなかゆっくり参ることはできないから、気持ちだけでも、...
姦、嫐、嬲…スキマ時間に読み方クイズはいかが? 漢字って奥深い。
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
女同士の嫌味合戦に終止符を! 相手を黙らせる冴えた返し方
 女同士の嫌味の言い合いは、いつだって熾烈。 相手が職場の上司や同僚だと、言い返すことができずストレスになってしまう場合...
また!snsのアイコンコロコロ変えるの何で?4つの心理&注意したいこと
 あなたはsnsのアイコンをどのくらいの頻度で変えますか? snsを始めてから一度も変えたことがない人もいれば、月に一度...
義母「唐揚げは?」嫁「そうですね」義母「明日は鍋」献立確認もやもや!
 義母から送られてきたLINEでもやもやした経験はありませんか? 嫁いびりをするような義母であれば、不快なLINEに何度...
信頼の証じゃない 身内に“八つ当たりする”人の心理と対処方
 今回はお悩み相談回です。職場に好きな人がいる男性の方なのですが、よく想い人の女性から八つ当たりされるのだとか。 「信...
派手な集団に遭遇 ざわついた飲み屋で包まれる昭和の空気
 とある飲み屋で派手な集団に遭遇。チンドン屋さんのお出ましだ。  年末にしんみりしても仕方がないから、ここは景気よ...
ぎゃああ! 暖かいところで越冬するカメムシ(涙)、安全な捕まえ方は?
 家の中に出る虫で、ゴキブリを怖がる人はたくさんいますよね。でも、実はゴキブリと同じくらい不快度が高い虫がいます。  ...
口づけしたくなっちゃう♡ 真っ白な“たまたま”にロックオン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
なぜお正月の飾りに竹?めでてぇ年賀の最強アイテムはSDGs的にも超優秀
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋にも、まもなくお正月がやってきます。  今年の暮れも嵐が過ぎ去った後のように荒れ放題に...