期待はずれと面白かった夏ドラマを調査!『新宿野戦病院』をよそにアラフォー世代に刺さったのは…?

コクハク編集部
更新日:2024-09-24 06:00
投稿日:2024-09-24 06:00

『海のはじまり』に感情移入できたか否か

 ドラマ『Silent』チーム再集結と話題になった『海のはじまり』(フジテレビ系)の評価は、賛否両論まっぷたつ。登場人物に感情移入できるかどうかが鍵のようです。 


「途中で飽きるかなと思っていたのですが、最後まで追っています。もう登場人物全員の気持ちが『わかる〜!』って感情移入しちゃって、何度も泣いてしまいました」(介護・40歳)

「登場人物の誰にも感情移入ができなくて、ちゃんと見れていません…。夏はいきなり父親にされたのにも関わらず、なぜか水季まわりの人々からは悪者扱いでみんな冷たいし、とにかく可哀想。目黒蓮くんの演技も苦手で…海こと泉谷星奈ちゃんのビジュアルのかわいさだけには癒されました!」(編集・43歳)

「水季の考え方はまったく共感できないし、周りの人の言動も酷すぎて嫌悪感しかなかった。最後まで見たら納得できたのかもしれませんが、イライラしすぎて無理でした…」(食品・41歳)

 コメントが集中したのはこの4作品のみ。ここからは少数意見をご紹介します!

『西園寺さん』『マウンテンドクター』はどうだった?

■『マウンテンドクター』(フジテレビ系)
「山岳の仕事に興味を持って見たら、杉野遥亮さんらの演技がとても良かった。内容も展開もオチもキャラもわかりやすくて老若男女楽しめる作品だったと思う」(脚本家・39歳)

■『西園寺さんは家事をしない』(TBS系)
「軽快でテンポがいいし、偽家族という設定や着眼点がいいね! と途中までは見ていたけど、結局は『やっぱ恋愛になっちゃうか、そっかそっか、ドラマですもんね』と少し残念だった。色恋なしに支え合って生きていきたいと思っている中年なので」(日本語講師・45歳)


■『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(NHK系)
「連続ドラマを超えて本当にすごくクオリティが高い作品だと思う。兄弟児の問題や宗教2世、親の病気、死、認知症にダウン症の弟の自立と、毎話精一杯の内容が描かれていて、テーマは重いけどスッと入ってくる。主演の河合優実はもちろん、お母さん役の坂井真紀、お父さん役の錦戸亮の演技も良いなと思った」(建築・40歳)

■『降り積もれ孤独な死よ』(日本テレビ系)
「当初はいい感じに謎が深まっていったが、最終的にミステリーの動機づけがちょっとイマイチだと感じた。時代が交錯するというのもあり、この人今どうなってるんだっけ?というのが分かりにくくなったのも、他ドラマに比べて集中できなくなった要因の一つだと思う」(美術・41歳)

■『錦糸町パラダイス』(テレビ東京系)
「自主映画っぽい空気感があり、演出は良かったし、好きな人は好きだと思う。でも私は男の青春的なのがあまり好きじゃないので…。あと、実は錦糸町の街を舞台にしたグルメものだと思っていました(笑)」(記者・39歳)

地上波ドラマ、もっと頑張れ~!

 今期においては残念ながら多くの視聴者から支持されるドラマがあったとは言えず、4月スタートの朝ドラ『虎に翼』やNetflix配信ドラマ『地面師たち』を超える作品は生まれなかったよう。配信ドラマに押されがちですが、地上波ドラマからも傑作が生まれることを願っています!

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


“お騒がせ”青井実アナが心機一転、なにわ男子の道枝駿佑と似てるって⁉
 世の中の人がNHKに持つイメージといいますと、「真面目」「お堅い」「地味」といったところでしょうか。  そんな中...
逃げ恥の百合ちゃん役が“頭のいい女は頭の悪いふりをするしかない”発言
 穂高(小林薫)に出くわしたことで女子部への出願が母・はる(石田ゆり子)にばれてしまった寅子(伊藤沙莉)。  娘に...
桧山珠美 2024-04-05 15:30 エンタメ
「虎に翼」語りは尾野真千子 NHKアナと俳優のナレーションの違いは?
 寅子(伊藤沙莉)がお見合いに苦戦する中、親友の花江(森田望智)は寅子の兄・直道(上川周作)との結婚準備を順調に進めてい...
桧山珠美 2024-04-05 15:14 エンタメ
「虎に翼」シン・朝ドラの予感!わずか1話、たった15分で心つかんだ描写
 昭和6年・東京。女学校に通う猪爪寅子(伊藤沙莉)は父・直言(岡部たかし)、母・はる(石田ゆり子)から次々とお見合いを勧...
桧山珠美 2024-04-01 22:28 エンタメ
僥倖!世界に挑む赤西仁ほど「サムライマック」のCM向きな俳優はいない
 マクドナルドのCMにイケメンあり!  そんな声をちらほら耳にするようになりました。たとえば4月2日から全国放送さ...
平野らTOBEがドーム公演大成功の一方、暗雲立ち込める旧ジャニの逆転は
 3月14日から17日にかけて、滝沢秀明氏創設のTOBE所属アーティストによる東京ドーム公演「to HEROes ~TO...
こじらぶ 2024-03-30 06:00 エンタメ
ブギウギ最終回、水を差すようでスンマセン! 残念すぎる4つの演出と描写
 スズ子(趣里)のさよならコンサートが始まる。客席には懐かしい多くの面々がかけつけている。茨田りつ子(菊地凛子)、愛子(...
桧山珠美 2024-03-30 11:41 エンタメ
スズ子引退会見、“天敵の文屋”鮫島の「シャッポを脱ぐ」演出を読む
 歌手・福来スズ子(趣里)の引退会見の当日。スズ子は結局、羽鳥善一(草彅剛)とは話ができないまま会見に臨むことになってし...
桧山珠美 2024-03-27 14:30 エンタメ
超鈍感力! 羽鳥の絶縁宣言を屁とも思わないスズ子とタケシは似た者同士
 歌手引退――。スズ子(趣里)はその決断を、愛子(このか)や大野(木野花)に伝えた。  羽鳥善一(草彅剛)に絶縁す...
桧山珠美 2024-03-26 15:40 エンタメ
「GTOリバイバル」注目の新人イケメンは?松嶋菜々子は本当に出るのか
 反町隆史主演「GTO」が26年ぶりに帰ってきます。反町演じる元ヤン教師・鬼塚英吉がさまざまな問題を解決する学園モノで、...
ドヤ顔のアユミとヘイヘイブギー歌唱シーン温存の理由がわかる回だった
 昭和31年、大みそか。第7回オールスター男女歌合戦当日。スズ子(趣里)は、楽しみに会場へと向かう。スズ子が楽屋で支度を...
桧山珠美 2024-03-22 14:30 エンタメ
最終回秒読み…スズ子はブレずにお人よし、NHKと沼袋勉の手腕いかに!?
 愛子(このか)は、翌日の体育の時間に足の早い転校生と競争することになっていた。しかし、勝てる見込みがなく、愛子は学校を...
桧山珠美 2024-03-21 16:07 エンタメ
和田勉が転生したら中村倫也に!? 強烈インパクトで霞んだ礼子娘の初登場
 東京ブギウギのヒットから9年、ブギブームも下火になってきつつある中、スズ子(趣里)や羽鳥善一(草彅剛)のブギは古いとい...
桧山珠美 2024-03-18 14:30 エンタメ
「光る君へ」主人公バージン喪失!大石静氏が描く平安エロ&バイオレンス
 NHK大河ドラマ「光る君へ」は、平安中期の貴族社会を舞台に、吉高由里子演じる主人公のまひろ(紫式部)の生涯を描くもので...
沢尻エリカ不死鳥の如く女優復帰!大衆は真似できぬ人生転落リアルショー
 2月25日、沢尻エリカの女優復帰作となった主演舞台『欲望という名の電車』が千秋楽を迎えました。  「『残念プロフ...
堺屋大地 2024-03-16 06:00 エンタメ
NHK大阪が誘拐未遂事件をぶち込んだのなぁぜなぁぜ? かつ丼コント?
 誘拐犯が捕まってから、愛子(このか)は3日間も学校を休んでいた。スズ子(趣里)は、学校に行くようにと言うが、愛子は友達...
桧山珠美 2024-03-15 14:30 エンタメ