28歳独身“知識ゼロ”の私が卵子凍結セミナーに参加してみた

西史織 卵子凍結コンシェルジュ
更新日:2023-01-26 20:25
投稿日:2019-08-25 06:00
 日本は不妊治療の件数は世界一なのに、体外受精で赤ちゃんが産まれる確率は最下位。そんな状況を変えるために、ミレニアル世代の私たち自身にもできることがあるという前回のお話から前へ進み、なぜ私が、28歳という若さでも卵子凍結をしようと思い立ったかについて、お伝えしたいと思います。

妊娠ってそんなに難しいもの?

【02_卵子凍結】

 きっかけは、私の先輩(30代前半・結婚5年目)が不妊治療に悩んでいたからです。もう4年くらいは不妊治療クリニックに通っていました。先輩と年はあまり変わらないのに、妊娠ってそんなに難しいものなの? と、疑問に思いググってみました。すると、衝撃的な事実がたくさん出てきたのです。

 まず、妊娠適齢期は18~25歳であること。そして年齢を重ねるごとに卵子の数は減っていくこと。それまではただ漠然と、「30歳くらいで結婚できたらいいな〜」と考えていましたが、すでに妊娠適齢期を過ぎてることを知って焦りました。子どもは絶対欲しい。なんなら3人くらい産みたい! と思ってたのに、このままだと産むことすら厳しくなるのでは? 
 とはいえ、すぐに結婚する予定はありません。

そもそも卵子凍結って何?

 そんなとき、アメリカのフェイスブック本社が卵子凍結を福利厚生として導入したという内容の記事を見つけました。

「シリコンバレーのミレニアル世代は、卵子凍結をして将来のための出産計画を立てている」と書いてあり、直感的に「これだ!」と感じたのです。

「今はキャリアアップしながら自分の可能性を広げ、できることならプライベートも充実させたい。そして、いつかは結婚して子どもが欲しい」そんな私の想いを叶えることができるかもしれない。そう思ったのが、卵子凍結でした。

 一体、卵子凍結ってどういうものなのでしょうか?

 起源をさかのぼってみると、35年ほど前にがん患者のために生み出された技術でした。女性特有の子宮頸がんや乳がんは抗がん剤治療によって、妊娠できなくなる可能性がある。なので、治療前に卵子を体外へ取り出し、将来のために凍結保存しておこうというものでした。

将来に妊娠する可能性を残す

 現在では、健康的な女性でも将来の妊娠の可能性を残す方法として活用されています。とはいえ、医師会などでは大きく2つの見解に分かれています。

 生殖医学会は「本人の判断に委ねる」としている一方で、産科婦人科学会では「推奨しない」。もともと女性の生殖可能年齢は限られているので、早く産んだ方が良いという考えが作用しているからのようですが、今の時代、ほとんどの女性は社会へ出て働くというのが当たり前とされています。いくら“リミット”があるとはいえ、「20代前半で産みなさい」というのは時代錯誤のように聞こえてしまいます 。

西史織
記事一覧
卵子凍結コンシェルジュ
金融業界で営業、IT業界で事業開発に従事後、27歳のときに将来のことを考え卵子凍結をする。その経験から、女性のライフステージと仕事の両立についてをライフテーマに活動。妊活をしている方や卵子凍結をしたい方へ向けたクリニック検索サイト「婦人科ラボ
」を運営。Xでの情報発信や、日刊ゲンダイ、日経xWOMANでの執筆も行う。

ライフスタイル 新着一覧


人は「趣味が合わない相手」と恋に落ちることがある
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
結婚、出産、身分の違い…仲良かった友達に会いたくないのはダメな感情?
 学生時代を毎日一緒に過ごした親友。でも、年齢を重ねるに連れて「あんなに仲が良かった友達なのに、今ではもう会いたくない」...
かわいい“たまたま”が大集合!夕暮れの集会の議題はなあに?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
立ち止まっていても時間が進むのなら…
 立ち止まっていても時間が進むのなら、いっそのこと急がなくても良いのかも。  人は人、自分は自分。
「委ねる」は読めるかも? 「委しい、委せる」はなんて読むのかな
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
仕事帰り、ぶつかりおじさんのちかん被害に遭遇!?  私はどう対処すれば…
 先日、電車の中で「ぶつかりおじさん」に遭遇し、周囲に分からないような形で身体を触られました。あの時、自分はどんな対応を...
選ばなかった人生を歩む「もう1人の自分」と話してみたい
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
魅惑の“たまたま”の横から…モデル!? に立候補した茶トラ君
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
“刺身のツマ”じゃございません! 存在感爆上がりの「かすみ草」最新事情
 猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、神奈川の片田舎にあります。  大企業の研究所が多数点在しているせいか、他民...
同僚A「昨夜、課長と歩いてました?」同僚B「私も見ました」って…。職場グループLINE公開処刑!!
 グループLINEは、仕事上でもとても便利な連絡ツールですが、時に意地の悪い人がいるのも現実…。  職場での公開処...
ギャラ飲み収入だけで年400万円の貯金達成!元キャバ嬢が浪費しないワケ
 経営者や著名人、人気のインフルエンサーも利用する「ギャラ飲み」なるサービスって知っていますか? 東京都内のみならず、全...
【求む2期生!】頑張るシンママの収入UPをサポート☆応募して豪華プレゼントGET!
 日刊ゲンダイが運営する女性webメディア「コクハク」では、メディア制作に協力してくださる「コクハクリーダーズ第2期生」...
雪解けの水とハミングと。
 雪解けの水がすごい勢いで山からくだってくる。  流れの音に耳をすませば春の訪れを知る。  澄んだ空気を感じ...
ぽかぽか陽気♪ ノスタルジーな小道で見つけた“たまたま”君
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「立ちんぼ女子」は売春行為や街娼を指すことばではなかった
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
朝立ち、オマン湖、チンチン!普通の会話なのに下ネタかました的なLINE
 普通に会話しているだけなのに、相手からしたらどう考えても下ネタにしか聞こえない言葉ってありますよね。引きつった相手の表...