KAT-TUN解散で「男性アイドル25周年の壁」説が再燃…SMAP、嵐も超えられないその理由とは

こじらぶ ライター
更新日:2025-02-22 06:00
投稿日:2025-02-22 06:00

2001年結成のKAT-TUNも“25年の壁越え”ならず

 2月12日、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)所属のKAT-TUNが、3月31日をもって解散することが発表された。メンバーの亀梨和也(38、※2月23日で39歳)は同日付で退所し、上田竜也(41)と中丸雄一(41)はそれぞれ個人として同社と契約を継続する。

 KAT-TUNは2001年に、亀梨、赤西仁(40)、田口淳之介(39)、田中聖(39)、上田、中丸の6人の頭文字を繋いで結成された。ジュニア時代から、のちのNEWSやSUPER EIGHT(旧関ジャニ∞)メンバーらとデビューを競っていたが、グループとしての人気は群を抜いていた。2006年にCDデビューするも、2010年に赤西、2013年に田口、2016年に田中と脱退が続き、現在の3人体制で活動を継続してきた。だが、結成から25年を前に、遂に解散となる。

 旧事務所からの歴史を紐解くと、25年というのはどのグループにとっても難しいようだ。1985年デビューの少年隊が形としては35周年を迎えているが、実質的な音楽活動は2006年までで、21年間となる。

“アイドルグループ人気は20代まで”という常識を、1991年デビューのSMAPが覆した。国民的グループとなって30代、40代となっても最前線の人気アイドルだったが、25周年である2016年に解散した。

【こちらもどうぞ】“生”で会った美形イケメン神7!山下智久と1位を争ったのは…

鬼門の25周年を狙える現存グループは…

 1994年デビューのTOKIOも、2018年のメンバー脱退により音楽活動を休止しており、現在3人で活動は継続しているものの、アイドルグループとしての活動は24年で事実上終了している。

 SMAP後に旧事務所で鬼門とされた25周年を最初に迎えたのは、1995年デビューのV6だった。しかし翌2021年、こちらもメンバーの脱退を機に、26周年をもって解散した。

 1997年にデビューしたKinKi Kidsは、現在も活動を続けている。2022年に25周年を迎えており、このままいけば30周年も見えてくる。ただ、KinKi Kidsは2人組で、グループとも呼べるが、デュオともユニットとも呼べる。3人以上のグループと比べると、やや例外的な存在だ。

 SMAPの次に国民的グループとなった1999年デビューの嵐だが、2020年から活動休止しており、25周年となる2024年もその復活は無かった。

 近いところで25周年を狙える現存グループは、2003年デビューのNEWS(2023年に20周年)、2004年デビューのSUPER EIGHT(2024年に20周年)だ。メンバー構成は、NEWSが9人から3人に、SUPER EIGHTが8人から5人になっている。

アラフォーとなったアイドルたちの人生観

 KAT-TUNより後のグループだと、Hey! Say! JUMPが2007年デビューで、20周年はまだ少し先だ。男性アイドルグループにとって25年というのは、なぜ難しいのだろうか。結成やデビューから25年を迎える頃には、最初に長期活動グループとなったSMAPがそうだったように、メンバーが40歳前後となる。

 ファンにとって彼らは永遠にアイドルで、まだまだ応援する気があっても、メンバーにとっては、40歳という成熟した大人の齢を迎え、アイドルグループとしての活動に疑問を持ったり、家庭を築いたり、他メンバーと方向性が違ってくるのも仕方のないことだ。

 女性アイドルグループだと、最近は30代になっても活動を継続するグループも少しずつ出てきているが、加入と卒業を繰り返すグループだと、25歳前後や30歳前後を節目に卒業するメンバーが多い。

 それに比べると、男性アイドルグループのメンバーが、40歳前後を迎えるのが珍しくなくなったのは驚くべきことだ。だが、やはり45歳前後、50歳前後で、複数人で最前線を走り続けるのは、まだ難しいことのようだ。

“SMAPにキムタク2人は共存できない”が意味するもの

 KAT-TUNは2001年の結成から、亀梨・赤西がツートップを張っていた2010年までと、それ以降でかなり趣が異なるグループになった。2005年のドラマ「ごくせん」第2シリーズ(日本テレビ系)で、まだジュニアの頃に2人が大ブレイクし、そのままデビューした。

 ただ、当時は“SMAPにキムタク2人は共存できない”とも言われていた。グループにエースが2人同時には成り立たない、といった意味だ。

 デビュー当初は、本格ブレイク前の先輩・嵐より先に、覇権グループになる勢いだった。デビュー直前に東京ドーム公演を達成し、デビュー曲「Real Face」はミリオンセラー。ただ、あまりの多忙さと、方向性の違いで赤西が脱退し、KAT-TUNのエースは亀梨1人となった。

 そこから約14年半、3人になってからは約9年、グループは亀梨を中心につつ、メンバー個々の活動が活発化していき、ここ2年ほどはグループとしての音楽活動がなかった。KAT-TUN存続のために亀梨は“顔”として奮闘してきた。ファンは、「亀梨脱退→解散」という表記を嫌う。亀梨がいなかったらもっと早く、KAT-TUNは解散していたかもしれない。

 それぞれにマルチな才能がある亀梨、上田、中丸だけに、今後も個々を応援することはできるだろう。それでも、一世風靡したグループの名前がなくなるのは、なんとも寂しいものだ。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」阿部サダヲの配合絶妙な演技。高知つながりで“しょくぱんまん”登場!
 元気のない家族のために力を貸してほしいというのぶ(永瀬ゆずな)の頼みに、草吉(阿部サダヲ)は1回きりの約束であんぱんを...
桧山珠美 2025-04-09 17:20 エンタメ
『あんぱん』RADWIMPSの主題歌は本当に「合っていない」のか? 正統派・朝ドラOPの真逆を貫いた意味
 2025年3月31日より、NHK連続テレビ小説『あんぱん』の放送が開始された。国民的キャラクター「アンパンマン」生みの...
「R-1」さや香・新山や吉住らベテラン勢はなぜ負けた? 売れっ子は予選で有利、決勝で不利な理由
 最もおもしろいピン芸人を決める「R-1グランプリ2025」(フジテレビ系)が3月8日に開催された。決勝常連組やベテラン...
帽子田 2025-04-09 09:48 エンタメ
ヤムおんちゃん草吉はあんぱん代をきっちり集金。ジャムおじさんとは違う“先導”に期待膨らむ
 草吉(阿部サダヲ)のあんぱんを食べて、生きる力をもらった朝田家。羽多子(江口のりこ)は内職の仕事を始め、釜次(吉田鋼太...
桧山珠美 2025-04-07 17:20 エンタメ
「あんぱん」ウラの見所~初週からブチかまし!細部に神経が行き届いた作品だと印象付けた中園脚本
 結太郎(加瀬亮)があの世に旅立ち、悲しみに暮れる朝田家。しかし、のぶ(永瀬ゆずな)は一粒の涙も流さなかった。そんなのぶ...
桧山珠美 2025-04-05 06:00 エンタメ
“百戦錬磨”香川照之ゆえの提案「全6話、スイッチを仕込んでいます」【主演ドラマ『災』インタビュー】
「連続ドラマW 災」(WOWOW、6日22時スタート)は、湿り気を帯びた陰鬱な雰囲気とぞわりとする劇伴が感情を揺さぶる不...
朝ドラ「あんぱん」の描写に25年前の“名台詞”が…CA役だった松嶋菜々子の変わらぬ美貌はさすが過ぎる
 ある日、のぶ(永瀬ゆずな)は千尋(平山正剛)とシーソーに乗る嵩(木村優来)を見かけるが、千尋が軽くて動かない。そこでの...
桧山珠美 2025-04-02 17:20 エンタメ
「あんぱん」ヒロインの着物がオレンジ色の納得。ドキンちゃんのモデルゆえの演出
 昭和初期、家族の愛情をたっぷり受けて育った少女が高知の町中を勢いよく駆けていく。「ハチキンおのぶ」こと朝田のぶ(永瀬ゆ...
桧山珠美 2025-03-31 17:20 エンタメ
朝ドラ「あんぱん」男性俳優陣がめちゃ豪華! 赤楚衛二路線で大ブレーク必須な最注目の若手は?
 31日(月)から新しい朝ドラが始まります。その名も連続テレビ小説「あんぱん」。あの「アンパンマン」の作者やなせたかしと...
【おむすびにモヤっと】伏線をまき散らして放送終了、そしてモヤモヤが残った。結はとんでもなくヤベ~やつ?
 歩(仲里依紗)から詩(大島美優)を引き取ろうとするのは甘かったかもしれないと聞いた結(橋本環奈)は、仮定の話を気にして...
桧山珠美 2025-03-29 06:00 エンタメ
【写真特集】倖田來未の美し過ぎるバスト♡ギリギリショット5連発
【この写真の本文に戻る⇒】40代の倖田來未が《全盛期と変わってない》と話題に…20年前と同系ファッションでも、なぜ痛くな...
2025年「冬ドラマ」を調査! 独走状態の『ホットスポット』、疲れた大人世代に『御上先生』は難しかったか
 2025年1月よりスタートした冬ドラマ。惜しまれつつ最終回を迎えたドラマがあった一方で、期待されていたものの視聴率が振...
【おむすびにモヤっと】一瞬の表情で孤独をにじませる歩。最後の最後でヒロイン逆転!?
 結(橋本環奈)は大腸がんで入院している患者・丸尾(細川岳)を担当し、食欲不振の対応に苦慮する。  一方、歩(仲里...
桧山珠美 2025-03-26 17:20 エンタメ
【おむすびにモヤっと】最終週は最後の顔見世? 糸島移住“言い出しっぺ”の愛子さん台詞を深読みすると…
 福岡・糸島に移住することが決まった聖人(北村有起哉)と愛子(麻生久美子)。ヘアサロンヨネダを翔也(佐野勇斗)が継ぐこと...
桧山珠美 2025-03-24 17:20 エンタメ
【募集】冬ドラマの感想は?面白かった&ガッカリを教えて!『御上先生』『ホットスポット』『べらぼう』etc
 コクハクでは2025年冬ドラマを対象としたアンケートを実施します。1月よりスタートした冬ドラマ、「面白かった」作品や「...