天国のおばあちゃんがAV好きに? 米国で起こった笑えないタトゥー失敗の裁判トラブル

更新日:2025-03-11 06:00
投稿日:2025-03-11 06:00

訴えたけれど…

 なんと、タラナさんは施術前に契約書にサインをしていたのです。その契約書には「施術後のミスや仕上がりに対する責任は負いません」という内容がしっかり記載されていました。

 実は、アメリカではタトゥーのスペルミスをめぐる訴訟が、しょっちゅう発生しているのだとか。

 そのためタトゥーアーティストは、タトゥーを入れる前に、まずは相手に事前にデザインを見せて確認をします。そして、デザインにOKが出てから契約書にサインをして施術が開始されるのです。

 つまり「OK」とサインしてしまった時点で、タラナさんは「このタトゥーのデザインでいい!」 と同意していることになります。

 タトゥーアーティストは「スペルミスはしてますが、私はきちんとタラナさんに確認をしてから契約書を結びました。なので、私に責任は一切ありません!!」とのこと。

 びっくりするような主張ですが、サインしてしまったのは他の誰でもないタラナさん自身。そのため裁判では「自己責任」と判断され、タラナさんは敗訴に…。彼女の背中には、「おばあちゃんはAV好き」という文字が刻まれたままとなってしまいました。

 このように、スペルミスが原因で訴訟に発展するケースが後を絶ちません。しかし、大半のタトゥーショップでは契約書で責任を回避しているため、勝訴するのは難しいのが現実です。

もう一生このままなの!? まさかの救いの手が

 「あなた自身が契約書にサインする前に、もっと注意深くなる必要があったようですね」と語る裁判官の言葉に絶望を隠せないタラナさん。ですが、そこはテレビ番組! 

 なんとタラナさんのために、カバーアップ・タトゥーアーティストを連れてきてくれました。

 カバーアップ・タトゥーとは、すでにしてしまったタトゥーの上から、新しく別のタトゥーを入れることで、元のタトゥーを隠すことができる手法のことです。

 カバーアップ・タトゥーアーティストのキャットさんは、後日タラナさんに、今の白黒のタトゥーと上からカラータトゥーをいれ、赤いバラのタトゥーにしてくれるそうです。

 おばあちゃんへのメッセージは消えてしまうそうですが、アダルトビデオの宣伝よりずっとマシですよね。本当に良かった!

タトゥーを入れるなら、確認は慎重に!

 タトゥーは、一度入れてしまうと簡単には消せないもの。だからこそ、デザインやスペルミスがあったときのショックは計り知れません。

 アメリカでは、タトゥーのスペルミスを巡る訴訟が多発していますが、契約書にサインしてしまうと裁判で勝つのは難しいのが現実。タラナさんのように「おばあちゃん大好き」が「おばあちゃんはAV好き」になってしまう悲劇を避けるためにも、タトゥーを入れる前にはしっかりと確認しましょう!

 皆さんも、もしアメリカでタトゥーを入れる機会があれば、スペルチェックを念入りに。でないと、一生消えない「大事故」があなたの肌に刻まれてしまうかもしれませんよ。

(取材・文=うーか/キジカク)

▽うーか ライターチーム「キジカク」で執筆活動中。アメリカに12年、台湾に2年在住の経験があり、海外ならではの面白い話題を探すことが日課。実体験や友人のエピソード、クスッと笑えるユニークなグルメや驚きのカルチャーなどを紹介しています!最近は愛犬の「ころも」こと、ころちゃんと一緒に様々な場所へ出掛けることに夢中です。

◆「Injury Court(インジュリー・コート)」

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


出産を機に中途半端なキャリアに…今にマッチした働き方は?
 先日X(旧Twitter)で、米ハーバード大学教授のクラウディア・ゴールディン氏がノーベル経済学賞を受賞したニュースを...
シンデレラ城より“我が城”が好き!LINEが示すめんどくさがりやの実態
 めんどくさがりやの人は、できるだけ身動きしないで済むように、いろいろな方法を駆使し、少しでも楽な生活を追求していますよ...
水しぶきの向こうに見えた太陽 長く暑かった季節を偲んで
 次の季節に向かうとき、少し寂しくなるのはなぜだろう。  高3の夏の終わりに自分の手でプールのカギを閉めたときとは...
出産で疎遠に…結婚後に態度が変わる女友達の特徴&無理しない付き合い方
 学生時代に仲の良かった女友達も、結婚した途端に疎遠になってしまったというのはよくある話です。どうせなら、結婚しても長く...
発達障害グレーゾーンの長男が憎い…ある一言で私の何かがプツンと切れた
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
パーフェクト“たまたま”の精悍&クールな眼差しに痺れちゃう
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ゴールデンボンバーの「女々しくて」は言い得て妙だった!
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
LINEのない生活は無理!父の死、仕事の失敗、自分の病…心が救われた話
 仕事で大きなミスをして落ち込んだり、大事な人を失って悲しんだりと、気持ちが沈んでしまう瞬間がありますよね。そんなとき、...
他人の不幸は蜜の味でも不倫より「よろめき」のほうが風情があっていい
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
義母が若すぎるとこうなるのか!介護の心配もジョークで交わせるって素敵
 年下の男性と結婚した場合や、夫の母親が若くして出産している場合には、若すぎる義母が誕生するケースがあります。中には、義...
ほっこり読み切り漫画/第59回「ボクは君で、君はボク」
【連載第59回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「「しっ...
「たかが、ものもらい」じゃなかった 30代女、霰粒腫の手術をしました
 先日、眼科で右目のまつ毛の生え際にあった“しこり”の切除手術をしました。「たかが、ものもらい」と思っていたのですが、こ...
久々に会ったペルシャ料理店の友人は変わらず元気だった
 お互いにいい歳。出合った頃より額は広くなったし、シワも増えた。  そして、なぜだか年々服装がハデになっていくんだ...
木下優樹菜はイチャイチャ公開…子の将来に悪影響を及ぼす母親の恋愛は?
 元タレントの木下優樹菜(35)が“アクセル全開”、SNSの投稿や出演番組があれやこれやと話題になっている。  た...
子供の言葉遣いが悪い時はどうすれば? 考えられる4つの原因
 子供が保育園や小学校に通い出すと、悪い言葉遣いを覚えて帰ってきます。また、悪い言葉遣いはSNSや動画サイトなどからも大...
“たまたま”の日常♡ この写真にぴったりな名前を選んでニャ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...