粉薬×ジュースは“相性”があるってホント? 飲みにくい粉薬はこう対処するのが正解【医療従事者監修】

コクハク編集部
更新日:2025-07-11 11:45
投稿日:2025-07-11 11:45

2.粉薬が苦手な人はどうすればいいの?

「ちょ、ちょっと待って! いくら粉薬が苦手でも、捨てるのはおすすめできないわ。薬を飲まずに症状が長引くのは一番悪いことじゃないの。実際、アケミさんもつらいから病院に行ったんでしょ?」

「それは…確かにそうです。…そっかぁ、えりのさんがそう言うなら、今回は頑張って飲もうかなぁ」

 アケミさんは、しぶしぶといった様子でバッグに薬をしまいます。けれど、この様子だと今回は飲んでも次回からは捨ててしまうかも…。そう考えたえりのボスは、アケミさんに優しく声をかけます。

「次回は、粉薬を処方されないようにしたらどうかしら?」

「え、そんなことできるんですか?」

「病院の先生に『粉薬は苦手なので、錠剤やシロップでお願いします』って伝えればいいのよ」

「そんな…。恥ずかしいですし、私が行っているお医者さんって怖いから言いにくいです。薬局のお姉さんは優しいんですけど…」

 俯くアケミさんを元気づけるように、えりのボスは続けます。

「それなら、薬剤師さんでも構わないわ。処方箋を出すときに相談して、『剤形変更』ができないか聞いてみるのもひとつの手よ。ただ、薬によっては必ずしも別の剤形があるわけではないし、医師の承認が必要だから、必ず粉薬を避けられるわけではないことに注意してね」

「なるほど…。でも、確かに他の病院だと錠剤でもらったこともある薬だし、相談してもいいかもしれませんね」

 少し表情を明るくしたアケミさんに、えりのボスは笑いながら言います。

「剤形変更ができない場合は、オブラートのような服薬補助製品を使ってみるのもおすすめよ。他にも、口に粉薬がへばりつくのが苦手なら、最初に少量の水を口に含んでから飲むと、薬が飲みやすくなるわ。こういう飲み方も薬剤師さんに相談すると、いろいろと教えてくれるわよ」

「薬剤師さんって、そういう相談をしてもいいんですね。確かに、これなら薬を捨ててお金を無駄にすることもなさそうですし、症状も早く治りそうで助かります!」

3. 粉薬が苦手な人への注意点

「粉薬が苦手なのに処方されてしまった」「いろいろな方法を試したけど、やっぱり粉薬は苦手」という人に、覚えておきたい3つの注意点を紹介します。

3-1.相性の悪いジュースもある

 粉薬は、甘いジュースや食べ物と一緒に飲むことで楽に服用できるケースがあります。アイスクリームやヨーグルトに混ぜて服用すると、子どもだけではなく大人も飲みやすくなりますよ。

 ただし、組み合わせによっては相性が悪く、混ぜることで苦味が増して飲みにくくなる場合があります。また、味だけではなく、薬の作用が増す場合や弱まる場合もあるため薬の効果を最大限発揮できるよう、一緒に飲む飲料にも注意する必要があります。

「この薬はどうすれば楽に飲めるのか」を知りたい場合、薬局やドラッグストアで薬剤師に確認してくださいね。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


運動不足を5つの工夫で解消! 忙しいワーママの美BODYゲット大作戦
 体を動かすのが好きな人やダイエットをしたい人、健康になりたい人にとって、運動はとても大切ですよね。でも「忙しいワーママ...
「目が死んでる」アラフォー女性の“大損”アイメイク。20代女性が僭越ながら再現してみました
「目は口ほどに物を言う」ということわざの通り、目元が周りに与える印象は大きいですよね。  ですが、アイメイクのせい...
食欲の秋ですが! ダイエット失敗談“あるある”6連発、そりゃ痩せないよね…
「ダイエットをしても、いつも必ず失敗してしまう」と、痩せられないことに悩む人は多いようです。なぜ、みんななかなか痩せられ...
歳は取るもの、尿はちょい漏れるもの!? 40代向け尿漏れ対策に取り入れたいセルフケア【薬剤師解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【美容のウソ・ホント】顔マッサージを毎日するのはOK?NG?医師3人の見解は/専門家監修
 SNSにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマでも相反する意見...
40代、ほうれい線が目立つよ…。王道人気のヒアルロン酸は回数限定!?【抗加齢学会正会員の女医が解説】
 東京・赤坂にある「イートップクリニック」院長で抗加齢学会正会員の医師、増田えりかと申します。この連載では美容医療“若葉...
古い下着は運気を下がるだけじゃない!風水的には「寿命3年、処分時に感謝」、ビジュの見極めは?
 皆さんは、同じ下着を何年くらい使いますか? 半年で替える人もいれば、3年以上使っている人もいますよね。実は、風水では古...
40代こそおすすめ!進化続行中のオルチャンメイクで女っぷりを底上げしましょ♡
 オルチャンメイクといえば、どうしても可愛らしい印象が強くて「40代には向いていない」と思っている人は多いはず。でも、オ...
豊胸の覚悟までは…【薬剤師監修】30代からの理想のブラジャー選びと5つの育乳方法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
産婦人科医の「腟ヒアルロン酸」セミナーに潜入! 感度が高まるって本当? 女性への実技も見学してきた
 目元のシワやほうれい線、眼頭下から頬中央まで斜め下方に表れるゴルゴラインなどを目立たなくさせる方法して、主流の美容整形...
ダイエットしてもバストキープは可能? 女性の永遠のテーマ、きれいに痩せる4つのコツ
 ダイエットしたいけれど、バストが痩せるのは嫌だと悩む女性は多いですよね。実際に、お腹の脂肪だけを落として、バストキープ...
40代美容家が無限リピする「お値段以上」ヘアオイル2品。うねりもクセも怖くない!
「ヘアオイル」の種類は多けれど「お値段以上」で「しっとりツヤツヤ」。この2つをクリアするヘアオイルって、案外見つからない...
全力共感!胸が小さい女性、胸が大きい女性「あるある悩み」攻防戦10選
「自分以外みんな巨乳に見える!」と感じながら生きている“貧乳”女性もいれば、「羨ましい」と言われるたびに、「いやいや結構...
“アレの元気”がない彼氏はEDかも?【薬剤師監修】二人でできる“勃起スコア”チェック&EDの改善方法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
額と眉間のボトックスは、美容クリニックで最も多いクレーム!?【目元の美容医療に定評ある女医が解説】
 イートップクリニック院長の増田えりかと申します。この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問...
性生活にも支障が…つらい膣のかゆみと痛みは萎縮性膣炎かも【薬剤師解説】症状、原因、治療法は?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...