『あんぱん』の方言、実際どう? 高知県民からの評価を聞いた。「あの俳優の声質と土佐弁が相性抜群」

曽我美なつめ ライター
更新日:2025-07-03 11:50
投稿日:2025-07-03 11:50

「~~やき」「~しちゅう」ってどんなニュアンス?

 リアリティのある語尾で言えば、例えば「~~やき」「~~が」などは、日頃の会話の中でも頻出の言い回し。「明日は雨やきね!」「あんた今どこにおるが?」のような形で使われる、高知人にとってはとてもナチュラルな言葉です。

 また「~~しちゅう」「~~しゆう」もよく使われる語尾。これは英語の完了形、進行形に近い感覚で使うと、より“土佐弁ネイティブ”らしい意味合いになります。違いとしては「もうご飯作っちゅうで」=料理完成済み、「今ご飯作りゆうで」=絶賛料理中、という感じでしょうか。

 重ねて語尾に限らず、土佐弁は総じて濁点を用いた言い回しや方言が多くあります。高知の人が喋っていると勢いよく聞こえる、あるいは時々怒っているように聞こえる、というのは、この濁点の多さが理由のひとつかもしれません。

 先ほど出た語尾の「~~が」をはじめ、「たくさん」という意味の「こじゃんち」、「乱暴な、雑な」という意味の「がいな」、「すぐに」という意味の「ざんじ」。

 作中で嵩がのぶに言われていた弱々しい=「たっすいが」にも、濁点が入っていますね(土佐弁ネイティブの感覚としては、「たっすいがー」ではなく「たっすいがぁ」と言いたいところです)。

 それに加え、イントネーションの高低の幅が大きいのも土佐弁のポイントのひとつ。淡々と喋るよりは、むしろ大げさなぐらい感情表現が言葉に表れるのもある意味“土佐弁らしさ”を象徴する響きかもしれません。雰囲気としては、関西弁に近いものを感じる人もいることでしょう。

津田健次郎の声質がマッチ

 そんな点に注目しつつ改めてドラマを見てみると、リアリティある土佐弁の言い回しを、きっと物語の随所に見つけられるはず。

 個人的には、高知新報・東海林役を務める津田健次郎さんの声質と、土佐弁の相性の良さが想像以上に抜群! 深みのある低音ボイスを元にした濁声のような響きと、濁点の多い土佐弁の組み合わせが、見事に“方言らしさ”を生み出しているように思います。

 高知を舞台に、これまで繰り広げられてきた「あんぱん」の物語。それぞれに少しずつ人生の転機を迎え始めるのぶと嵩は、これからどのような形で二人一緒の人生を歩むことになるのでしょうか。2人をはじめとした人々の“土佐弁”にも引き続き注目しつつ、これからのストーリーも楽しんでみては。

曽我美なつめ
記事一覧
ライター
四国在住のフリーライター・インタビュアー。平成に生まれネット文化に育ち、音楽・アニメ・マンガ等エンタメを幅広く愛するサブカル淑女。酒の場が好きなゴリッゴリのEN型。



ライフスタイル 新着一覧


寂しがる親との距離感、よい解決策は?大人になるほど複雑に
 みなさんは、親との距離感って考えながら付き合っていますか? ベタベタしすぎず、ドライすぎず、お互いを尊重し合えるのが理...
キッチンに馴染む 無印良品の「真っ白な消火器」買いました
 突然冷え込んで、一気に冬っぽくなってきました。この時期になると我が家の近所では見回りの小さな消防車が「カンカン」と音を...
ニャルソック発動中!カメラバックに夢中な“たまたま”の後姿
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
花にも高温の後遺症!パンジービオラ「茎がビローン」をバッサリde解消
 いきなりの寒さです。猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は、まぁまぁ暖地の神奈川にございますが、ここにきて例年通りの...
なぜ独身女性は性格に難ありと思われるの? “訳あり女”回避に大事なこと
「いいトシして独身の女性は性格に難あり」なんて言葉を聞くことがありますよね。独身の女性は「私も周りからそんな風に思われて...
すべてはそこから 人も食べ物も「相手を知る」と好きになる
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
モテないのは「太ったから」ってさぁ 女友達の素直すぎるLINEにグサッ
 自分にも人にも素直な人は魅力的ですよね。言葉に計算や嫌味が隠れていないため、付き合いやすく感じるはずです。 ...
子供も自分も波風立てずに守りたい! モンペア級要注意ママ友の見分け方
 子育て中はママ友との付き合いは少なからず避けられません。もちろん、気の合う人もいるでしょうが、中には要注意人物やモンス...
マウント地獄は住んでから…ゴミ捨て顔作りは当然!タワマン住民あるある
 華やかなイメージのあるタワマン生活。誰よりも高い場所から街の景色を見下ろせるのだから、とてもいい気分だろうなと想像して...
戦いごっこの兄弟を激写!純白のツー“たまたま”はまさにお宝
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
生活感がない世界が一閃切り開かれる瞬間をみた
 生活感がない世界が一閃切り開かれるよう。  巨大な建築物と、血管のように張り巡らされた路線と、時間に正確な鉄道と...
発達障害疑惑の長男が知能テストで高得点…医師の診断に母の心は晴れない
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
「べっぴん」の由来は? 褒め言葉のつもりでもセクハラ認定の可能性が…
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
カナとか!!!とかwwwとかおばさん構文認定なのね…ドン引き痛LINE集w
 言葉遣いや、文章の書き方は世代によって変化していますよね。  そのため、LINEの文章には、つい年代が滲み出てし...
ほっこり読み切り漫画/第61回「ぎゅうぎゅうにゃんこホーム」
【連載第61回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
押し流されていいのか…ダンプカーが運ぶ土が海を埋めていく
 ダンプカーが運ぶ土が、着々と辺野古の海を埋めていく。  ラジオから「完成は早くても2037年」というニュースが聞...