東海林(津田健次郎)はエラいのかポンコツなのか? ともあれ“ツダケン”の魅力的な演技に惚れ惚れ

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-07-01 18:19
投稿日:2025-07-01 11:40

第14週「幸福よ、どこにいる」#67

 高知新報が夕刊発行の申請をし、のぶ(今田美桜)は編集長を任された東海林(津田健次郎)と先輩記者の岩清水(倉悠貴)と共に夕刊の担当となる。

 一方、嵩(北村匠海)は健太郎(高橋文哉)と一緒に進駐軍から廃品回収した雑貨を売って生活をしていた。ある日、ガラクタの中にあったアメリカの雑誌を手にした嵩は、久しぶりに心が躍る。

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【本日のツボ】

ツダケン東海林、エラいの? えらくないの? 問題

 ※※以下、ネタバレあります※※

 のぶの闇市取材の記事、てっきり掲載されたところが見られるのでは、と期待していたのですが、残念ながらそのようなシーンはありませんでした。

 記者になって初めての記念すべき記事ですから、本人はもとより、朝田家御一行様も大騒ぎし、嵩あたりなど、その記事を読んで、「のぶちゃん、頑張ってるんだね」としみじみし、「僕もがんばらなきゃ」とテンション低めに奮起するなんてところ、見たかったですね。

 東海林と岩清水によると、とてもいい記事だったそうなので、なおさら。

「高知新報」のお偉いさん、社員を集めて何を言うのかと思いきや、「このたび、我が『高知新報』では夕刊発行の申請をする」ですって。「夕刊を発行する」という決定事項ではなく、「申請する」ですからね。何を勿体つけて言ってるのかって感じです。

 おまけにそのことを社員に告げるお偉いさん2人、どこかで見たと思ったら、のぶの面接の時のお方です。だとすると、そちら側になぜ東海林がいないのか、とギモンに思っていたら、「夕刊の編集長は…東海林、東海林お前に任せる」と、言われていました。

「とにかく、東海林、東海林、準備を進めちょけ。人員は3名。お前が決めてえい」と言われ、「はい」と。

疑問はあるが、魅力的過ぎるツダケン

 あれれ。東海林ってさほど偉くないのかも。そういえば、昨日あたりも、「遊軍記者」など言ってましたっけ。のぶに「東海林編集長」と言われ、「ええ響きや~。もういっぺん言うてくれ」と無邪気に喜んでもいました。ポンコツ臭プンプン。

 だとすれば、どうして面接官としてあの場に居たのか不思議でなりません。

 などという疑問が沸々と沸きますが、東海林演じるツダケンの演技が魅力的過ぎて、つい見惚れてしまいます。のぶの告白に涙するシーンも印象的でした。表情が豊かで見ていて飽きません。

「おちょやん」以来、朝ドラ2度目の登板、岩清水役の倉悠貴の相棒ぶりも良き、です。イケメン2人を従え、のぶがブルゾンちえみ(古っ!)に見えるのは私だけでしょうか。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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