もはや『M-1』は芸人だけのものじゃない? 万博、地方創生…吉本が目指す“次のフェーズ”

小政りょう ライター
更新日:2025-07-16 11:45
投稿日:2025-07-16 11:45

万博の「よしもとパビリオン」メインは展示の先

『M-1』を主宰する吉本興業は、大阪・関西万博にもパビリオンを出展しています。「展示内容が意味不明」「予約するほどのものではない」「万博を舐めている」などと賛否両論はありますが、メインは展示の先にある野外ステージです。


 そこではギャロップや藤崎マーケットなどプロ漫才師が舞台に立ち、一般参加のカラオケ盆踊りなど様々なイベントが繰り広げられていました。イベント以上に穴場の休憩所としても人気で、斜めの芝生に腰掛けながら軽い気持ちでテレビで活躍する芸人を間近で見られるというお得なスポット になっています。

吉本新喜劇のような雰囲気。目指すは一億総漫才師化?

 以前、関西地方では土曜のお昼はいつも吉本新喜劇が流れていたといいます。万博のよしもとパビリオンの周辺には、そんなかつての関西の空気感を思わせるような風景がありました。

 お笑い好きもそうでなくても、老若男女、同じ方向に視線を向けてやいのやいの言いながら気軽に笑っている。


 時には自らステージにも立ち、笑ったり笑わせたりもする。――好みが多様化され、娯楽の傾向が細分化されてきた今だからこその、めずらしい光景でした。

『M-1』が隆盛を極めたいま、よしもとが仕掛けているのは、お笑いをやるのも見るのも日常となったつまり「一億総漫才師化」と呼べるような、そんな世界なのかもしれません。

小政りょう
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映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

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