鈴木亮平が「国宝」吉沢亮に闘志ムキ出し 舞台共演から9年で形勢逆転した俳優2人の現在地

更新日:2025-07-27 17:03
投稿日:2025-07-27 17:00

 鈴木亮平(42)の主演映画「劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション」(東宝)が8月1日から公開される。2023年4月に公開された前作は、観客動員数340万人超、興行収入成績は約45.3億円を記録。それを超える意気込みの東宝と鈴木は、精力的にプロモーションを展開している。

 特にいつも以上に前のめりな鈴木の様子に、演劇関係者は「今年6月に公開された、吉沢亮(31)主演の『国宝』(東宝)の大成功が刺激になっているのだろう」と口にする。「国宝」は公開から46日間で、観客動員数約486万人、興収68.5億円を突破。早くも今年の邦画ナンバーワンだと話題を集めていることに、鈴木が触発されているというのだ。

「実はこの2人、16年3月に、宮本亜門演出の舞台『ライ王のテラス』で共演しているんです。三島由紀夫の最後の戯曲であるこの舞台で、カンボジアの国王を演じたのが鈴木、石工から若棟梁になる役が吉沢でした。肉体改造を経て仁王立ちする鈴木の姿は圧巻で、当時の吉沢は、宮本演出の舞台出演に、生まれたての子鹿のような緊張感でいっぱいだったといわれていました。2パターン作られた公演ポスターのセンターは鈴木で、吉沢が写っていたのは1パターンだけ。そんな過去から9年が経ち、吉沢を追いかけるような立場になってしまった鈴木の心境は非常に微妙だと思います」(前出の演劇関係者)

 形勢逆転の兆しはすでに数年前からあった。象徴的なのが、2人のNHK大河ドラマの明暗だ。18年に鈴木が主演を務めた「西郷どん」の平均視聴率が12.7%だったのに対し、21年に吉沢が主演した「青天を衝け」は14.1%を記録した(視聴率はビデオリサーチ社調べ、関東地区)。

 もちろん脚本や演出、放送当時の世相やキャスティングで数字は前後するものだが、「“大河ドラマ”のくくりで1.4ポイントも差がついてしまったことは、先輩格の鈴木にとっては屈辱だっただろう」と前出の演劇関係者は話す。

 さらに「日本アカデミー賞」のくくりでも同じようなことが起きていた。

 吉沢は20年の「第43回日本アカデミー賞」で「キングダム」の出演で最優秀助演男優賞を受賞。鈴木は吉沢に遅れること2年、22年の「第45回日本アカデミー賞」において、「孤狼の血LEVEL2」で同賞を受賞している。

 実績は積んでいるものの、何かの冠を授かるには、役者が、自身が輝ける作品と巡り合えるタイミングと運を掴んで逃さないことだといわれる。まさに吉沢にとって、李相日監督の「国宝」は、役者として運命の作品となったわけで、来年3月に開催される日本アカデミー賞、最優秀主演男優賞は早くも“敵なし!”といわれている。

 舞台共演から9年、立場が逆転してしまったような鈴木は、日本アカデミー賞という舞台に再び吉沢と共に登壇するのか。その時、どんな面持ちで相対するのか。「劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション」の公開が待ち遠しい。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


松本潤&井上真央の"ワイプ共演"が話題…結婚説と破局説が20年燻り続けた背景と後輩カップルたち
 アイドルグループ「嵐」の松本潤(41)が11日、「Snow Man」の冠バラエティー番組『それSnow Manにやらせ...
2025-07-18 17:03 エンタメ
松本人志“ビットコイン資産激増”報道の一方で…秋から始動の「ダウンタウンチャンネル」の不安要素
《信じてくれたん 松本さんだけやったなぁ》  自身のインスタグラムのストーリーズでこう投稿したのが、たむらけんじ(52...
2025-07-18 10:58 エンタメ
BoA、五木ひろし、さだまさし、及川光博…「体調不良で公演中止」が相次ぐ背景
 歌手のBoA(38)が「骨壊死」と診断され、9月から予定していたライブツアーの中止を発表。心配の声があがっているが、こ...
2025-07-18 10:58 エンタメ
柴咲コウ“スピ化”加速? インタビューで語った有機農業と「EM菌」「周波数」発言で心配される今後
《長崎県の佐世保で微生物の力を借りて農業をしている〝菌ちゃん先生〟と出会えたことで、好奇心が加速しました》  7月13...
2025-07-18 10:58 エンタメ
「あんぱん」紅白未出場、浅田美代子の歌唱をここで聞けるとは。吉田鋼太郎の笑顔もグッとくる
 三姉妹揃っての朝田家ご帰還。朝ということは、蘭子(河合優実)は昨夜、のぶの家にお泊りしたのでしょうか。ならば、久々の三...
桧山珠美 2025-07-17 17:39 エンタメ
ラウール「愛の、がっこう。」コア視聴率1%台で爆死寸前… “ホスト美化”演出に若者ソッポ
 木村文乃(37)が主演を務め、Snow Manのラウール(22)がホストを演じるドラマ「愛の、がっこう。」(フジテレビ...
2025-07-18 14:43 エンタメ
ちょいマヌケな斎藤工も新鮮!日本版「誘拐の日」永尾柚乃×安達祐実“新旧天才子役”の共演が熱い
《うろたえる斎藤工さんは新鮮で魅力的ですね》なんてレビューもある。斎藤工(43=写真)主演の連ドラ「誘拐の日」(テレビ朝...
2025-07-17 10:58 エンタメ
小室哲哉“カネと女”で転落から前期高齢期で復活! 中森明菜&氷川きよしとコラボやライブに活路
 13日、都内でファンクラブイベントを開催したのが、60歳の誕生日を迎えた中森明菜。赤い着物で登場した明菜は「ついこの間...
2025-07-17 10:58 エンタメ
BSの芸人番組が醸し出す“心地よい空気感”の秘密 バナナ日村×サンド伊達のコラボ企画も実現
 BSから目が離せない。7月1日、8日放送の「バナナマン日村が歩く!ウォーキングのひむ太郎」(BS朝日)ではサンドウィッ...
2025-07-17 10:58 エンタメ
選挙 行ってみなきゃ言えなくね? 人気男性グループが“ラップ”で投票を呼びかけ「最高!」「こんなアイドルいる?」と反響
 7月20日に行われる第27回参議院議員通常選挙(以下、参議院選挙)を控え、11人組ボーイズグループ・INIの池崎理人さ...
“乙女”な風間俊介に熱視線! 大河のクールな“鶴屋さん”から一転、テレ東BLドラマの可憐な演技に反響続々
《やっぱ風間くんすごいな》なんてレビューもある。7月4日に始まったテレビ東京の深夜ドラマ「40までにしたい10のこと」(...
2025-07-16 18:08 エンタメ
「あんぱん」薪鉄子が持つ“小道具”の細かさに気づいた? すれ違いコントは見なかったことにします
 鉄子(戸田恵子)からの電話に出た東海林(津田健次郎)は、ひとり考え込んでいた。鉄子がそんなに怒っていたのかと、慌てて謝...
桧山珠美 2025-07-16 17:31 エンタメ
五木ひろし「デビュー60周年公演」急遽休演…昭和レジェンド歌手に求められる「働き方改革」
 歌手の五木ひろし(77)が慢性閉塞性肺疾患と気管支炎のため「デビュー60周年記念 五木ひろし特別公演 坂本冬美特別出演...
2025-07-16 17:03 エンタメ
遠野なぎこ“重い演技”の裏にあったもの…朝ドラ女優の確かな演技力でも抜けきれなかった哀しい生い立ち
 今から24年前のことである。熊井啓監督からのご指名で、新作映画「海は見ていた」の現場密着ルポを頼まれた。これは山本周五...
2025-07-16 17:03 エンタメ
『あんぱん』から消えた"イケメントリオ"の今後…「豪ちゃん」は冬に復活、「国民の弟」は民放ドラマへ
 NHK連続テレビ小説「あんぱん」は、放送開始から14週目の7月2日、ついに世帯視聴率が17.8%という最高記録に達した...
2025-07-16 17:03 エンタメ
坂上忍のパワハラ体質がまた公に…コンプラ違反で「一発アウト」になった国分太一との“境界線”とは
 坂上忍(58)の「ガチ説教」が話題だ。フジテレビ系「坂上どうぶつ王国」の2年前の打ち上げでのこと。King & Pri...
2025-07-16 17:03 エンタメ