そう来る!? AI提案の「酷暑の乗り越え方」に笑った。私が考えたオリジナル“心理的”対処法も教えます

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-07-30 11:45
投稿日:2025-07-30 11:45

ケ・セラ・セラを歌う

「ケ・セラ・セラ」とはスペイン語で「なるようになる」「なんとかなるさ」といった意味。文字通り、もうどうにかなると思っていないとこの暑さは乗り切れない。そう思った私は「ケ・セラ・セラ」を歌ってみようと、曲を探し始めた。Mrs.Green Appleにもヒット曲があるけれど高音域すぎて、逆に体力を消耗してしまいそうだし、他にも同タイトルの曲はあるはず。

 腰を据えて、調べてみると膨大な曲数の「ケ・セラ・セラ」が判明した。ざっと見ただけでも30曲以上はある。皆、楽観主義に流れたいのか、憧れを持つのか。国内の音楽だけではなく、国外もカウントしたらとんでもない曲数になりそうだ。前述のMrs.Green Appleをはじめ、手嶌葵、ペギー葉山、丘みどり、雪村いづみなど皆が「なんとなるでしょ」と歌唱してきたとは…膨大な「ケ・セラ・セラ」の字面を眺めていたら、暑さもどうにかなるような気がしてきた。関連曲にウルフルズの『明日があるさ』も出てきたので、なんとなく口づさんでみたら気持ちも上昇してきた。今回はミュージックプラシーボ効果としてタイトルを指定したけれど、好きな曲を聴くだけでも良さそう。

やたら派手な服を着る

 この時期、大量の汗をかいているので汚れることや、嵩張るクリーニング代を考えるととても高価な服には手が出せない。そんな理由から私はファストファッションに手を出す。普段は着ないような派っ手なデザインを選んで、灼熱の街へ出かける。汗まみれになろうとセール時期に買ったランチ代金のような服。家で洗濯ができると思ったら気にしない。即席の“テンション上げ”であり、ファッションショーを楽しんでいる。こんな酷暑だからこそ思い切れる遊びだ。

 とにもかくにも酷暑はまだ続く。最低限の暑さ対策は各々に準備するとして、10%ほどの余白あったら「あとは気合いで」のつもりで、上記対策を試してみてほしい。もう物理的には暑さと戦っているのだから、次は心理的効果を狙うしかない。以上、意外と真剣に考えた更年期暑さ対策、終了。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


メガバン妻が悟ったリーマンの限界値 吉祥寺より2駅下った中古マンション
 武蔵野の自然を携えそびえる瀟洒な白亜の建物は、まるでこの場所がヨーロッパの一都市であるかのような錯覚を与えてくれる。 ...
「夫の駐在時にね…」なぜあのコが?田舎の同級生“玉の輿婚”に心ざわつく
 独身時代は都心に暮らし、華やかな生活をしていた千佳。しかし、結婚を機に都内から離れ、武蔵境に住み始めた。しかし、妥協し...
豊洲の人生勝ち組妻でも幸せじゃない?彼女が裕福と引き換えに諦めた事
 独身時代は都心に暮らしていたが、結婚を機に武蔵境に暮らし始めた千佳。しかし、郊外のこの地を愛せない。そんな時、中学の同...
占い好きな成功者と占い好きな非成功者の違い…占いライターで一攫千金も
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
大人は「さようなら」とハッキリ言わないけど…
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
号泣しながら「愛の讃歌」を熱唱 なぜ人はスナックでダサい姿を晒すのか
 私はこれまで多くの夜の世界を見てきましたが、スナックは本当に不思議な場所です。  完全無欠のモテ人間ほど、なぜか...
この勇姿もあとわずか…去勢手術予定“たまたま”を記念撮影!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
春の行楽、御朱印集めはスタンプラリーと何が違う? 作法やタブーとは
 山形県東部にある山寺(山形市)で自らの行いについて考える出来事がありました。我よ、御朱印集めがスタンプラリーと化してい...
人は「趣味が合わない相手」と恋に落ちることがある
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
「クリスマスローズ」で究極のほっぽらかし園芸!怠け者でも花いっぱい♡
 猫店長「さぶ」率いる我が花屋のある神奈川は地球温暖化の影響もあり、ここ近年の特徴は卒業式に桜咲くでしたが、今年は入学式...
立ち止まっていても時間が進むのなら…
 立ち止まっていても時間が進むのなら、いっそのこと急がなくても良いのかも。  人は人、自分は自分。
かわいい“たまたま”が大集合!夕暮れの集会の議題はなあに?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
結婚、出産、身分の違い…仲良かった友達に会いたくないのはダメな感情?
 学生時代を毎日一緒に過ごした親友。でも、年齢を重ねるに連れて「あんなに仲が良かった友達なのに、今ではもう会いたくない」...
「委ねる」は読めるかも? 「委しい、委せる」はなんて読むのかな
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
仕事帰り、ぶつかりおじさんのちかん被害に遭遇!?  私はどう対処すれば…
 先日、電車の中で「ぶつかりおじさん」に遭遇し、周囲に分からないような形で身体を触られました。あの時、自分はどんな対応を...
選ばなかった人生を歩む「もう1人の自分」と話してみたい
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...