「なめられてたまるか」出産直前、夫は女と沖縄へ…密会場所に乗り込む“元ギャル妻”の計画

ミドリマチ 作家・ライター
更新日:2025-08-10 16:29
投稿日:2025-08-09 11:45

金髪を振り乱して育児ーー拷問みたいな日々

 私? 

 地元の友達や高校の同級生が遊び盛りなのを横目に、金髪を振り乱して育児をしていましたよ。飲みの誘いには行けないし、いつメンのグループからも外されたり。拷問みたいな時間だった。

 意地で、彼から買ってもらったバッグや、リンクコーデの可愛い子供たちを見せびらかして、SNSで幸せなアピールをしていた。バカげているかと思うが、そうしなければ精神的にやってられなかった。

 今もそう。

 無駄に料理を手作りしてインスタにあげている。ホントは夕食なんてメイン一品だけで十分だと思っている。

 英国の地方都市に駐在することになって、彼の遊びは一旦収まったけど、帰国して東京勤務になってからまた怪しくなった。

 育児に助かるだろうからと、実家に近い平塚に一軒家を購入してくれたのは有難かったが、それは罠だった。

 ここは、都内から1時間以上かかる。会社での付き合いも多い。したがって、週何日かの外泊がザラになったのだ。終電を逃したことと、遅く帰って子供を起こしたくない、という名目で。

夫は今、どこにいる?

「ママー、流れるプールだぁ!!」

 プールサイドに出るなり、息子はすぐに流れるプールへと飛び込んだ。私は下の子を抱いて、警備員でもないのに敷地内をパトロールする。

 あの女を探すために――。

 そしてすぐ、見つかった。女はパラソルの下でひとりのんびり日光浴をしている。片手にはトロピカルな色の飲み物。身体に悪そうだ。

 幸い、隣のパラソルは空いている。

 夫は今、どこにいるのだろう。

 私はその女の隣のパラソルを借りることにした。

#2へつづく:“清純系”女の視線にゾッ…地獄を見せるはずだったのに。29歳の妻が企んだ稚拙な復讐】

ミドリマチ
記事一覧
作家・ライター
静岡県生まれ。大手損害保険会社勤務を経て作家業に転身。女子SPA!、文春オンライン、東京カレンダーwebなどに小説や記事を寄稿する。
好きな作家は林真理子、西村賢太、花村萬月など。休日は中央線沿線を徘徊している。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


【2024年人気記事】千代田区民は“勝ち”だよね。通勤ラッシュを知らない自分は上流階級層の女
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2024年人気記事】初の顔出し告白!1日最高40万円稼ぐ 格闘技好きギャラ飲み女子の私生活
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2024年人気記事】昭和生まれの40女LINE、不適合にもほどがある?「おばさん構文」なのネ
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2024年人気記事】「旦那死ぬよ!」住職から叱られて以来、大事な“トイレのあれ”。水回りは大事だ
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2024年人気記事】電マの営業からラブホの清掃員へ…羞恥心とも戦うストリッパーが思うこと
 2024年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
みなたま、ありがたま! 来年も素晴らしい“たまたま”に出逢えますように
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【2024年人気記事】二日酔いがきつい…! スナックママ流3つの予防法。意外な「あの食べ物」が効果的?
 2024年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
無視したくせに個別LINEで取り繕われてもねえ。偽善者っぽさがプンプンにおう人たち
 良い人になりすまして、実は裏があったり何か企んでいたりする偽善者。そんな厄介な人との関わりは、最小限にとどめておいたほ...
夫のスマホ依存が止まらない! あるある過ぎてマジ泣ける…改善方法は?
 ガラケーがスマホになりSNS社会になった現代、多くの妻を悩ませているのが夫のスマホ依存。スマホを離さず、仕事以外の時間...
「もしや旦那無職?」って聞いてくるか!? 自称サバサバ女のデリカシーゼロなLINE3選
 竹を割ったような性格の人を「サバサバしている」と表現することがありますが、なかには「自称サバサバ女」と名乗り、自分の短...
令和ロマンのネタ“最強の苗字”説は本当?全国のワタナベさん達の苦悩…テストで字画削減のために『渡辺』等
『M-1グランプリ』(ABC・テレビ朝日系)で前人未到の2連覇という快挙を成し遂げた令和ロマン。ファーストラウンドでは昨...
性格が悪い人の見抜き方4連発。眉間のシワは加齢のせいだけじゃない
 性格の悪い人との付き合いで、悩み、苦労する人はたくさんいます。「もし出会った時にこんな性格だとわかっていたら…」と後悔...
これは友情?それともBL? たわわ男子の“たまたま”にイケナイ妄想が止まらない
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
飲み会キャンセル界隈でまわるカモ。LINEで乗り切る!? 飲み会の面白い断り方3選
 会社の同僚や友人を飲み会に誘った時、仕事の予定や金欠、体調不良を理由に断る人は多いですよね。ただ、なかにはセンスを感じ...
正月の門松に「松」は絶対必要? 住職の言葉にヒントが…歳神様を招く際に本当に欠かせないもの
 元旦から大きな災害に見舞われた2024年、当たり前の日常や生活に大きな変化が起きてしまった方々が、少しでも心穏やかな年...
Happy Merry Christmas! すいません、2024年最後のポンコツ商店会は思いっきり愚痴!!
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...