中年女の増えた「抜け毛」これも更年期のせい? いやしかし…美容師からの“言葉”に反省した秋

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2025-10-15 11:45
投稿日:2025-10-15 11:45
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老化現象についてありのままに綴ります。第49話は「更年期の抜け毛」。

どうも抜け毛が増えた気がする

 最近、抜け毛がとても多い。酷暑を経て、やっと季節の変わり目を迎えたので、秋のせいかと思っていたけれど更年期真っ只中の身としては、少々引っかかる。ひょっとしてこれも更年期症状の一環なのだろうか。公共交通機関で、時折、毛量が少なくなって頭皮が見えている高齢女性の頭部を見かけるたび、何となく危惧はあった。

(いつか自分の髪の毛も抜ける日が来る…)

【こちらもどうぞ】効いてくれよ、スタバ1杯分! 更年期女がすがる心のお守り。すべてはプラシーボ効果と気づいても

 それでもまだ60歳にも満たないのだから、先の話。そう自らをなだめすかす。ただ、ここのところ髪の毛に指を通すたびに、何本か指に髪の毛が絡まってくる。感覚ではいつもより量が多い。以前、ヘアケアに関する本を制作した経験があり、その際に美容師から洗髪についてこう促された。

「毎日、髪の毛を洗っています?」
「…ほぼしていますかね」
「日本人は水道の環境が良いせいか、髪の毛を洗いすぎとも言われています。そのせいで傷みも激しいらしいので、汚れたり、ヘアケア剤を使った日だけ洗えばいいんですよね」

 言われてみれば自分が小学生の頃、毎日髪の毛を洗う習慣はなかった。それがいつからだろう、洗髪は生活習慣となり、リンスはトリートメントになっていた。薬師丸ひろ子が「ちゃん・リン・シャン(1本でちゃんとシャンプーとリンス略)」とC Mしていた、リンスインシャンプーを覚えている人はどれほどいるだろうか。あれめちゃくちゃ便利だったのに、ドラッグストアからすっかり姿を消した。あるのは地方のひなびた旅館だ。見かけると私は「おお、便利なやつ!」と息勇んで使っている。今はヘアサロン仕様の高級シャンプーとトリートメントが好まれている傾向が高く、ボトルで数千円する商品が売れているそうだ。確かに日本は国外と比較すると、水道インフラが整っているので毎日洗髪をするには便利。世界稀に見る洗髪大国に成り上がっていたらしい。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


妙齢って何歳? 三省堂 現代新国語辞典のいまっぽい凡例に注目
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
母親が施設から帰ってくる夢…認知症の予兆を「ボケたな」で済ませない
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
#1 夢を諦めきれない32歳の女。高円寺で燻る芸人らと酒に溺れる日々
 この街は、まるでネバーランドだ。  いつもの店に行くと、いつもの仲間がいて、相変わらずのバカな話で盛り上がれる。...
「最終的には学歴!」すごいですねー(棒)高学歴義母のマウントLINE3選
 義母が高学歴だとなんとなく上品でスマートな人柄が連想されますが、現実では学歴の高さと人格は比例しないようです。実際には...
2025-02-20 17:59 ライフスタイル
黄金色の葉と朱赤の柿の景色 心まで秋色に染まるような日
 秋は色鮮やかな季節。まるで黄金色のイチョウの葉、鮮やかな朱赤の柿。  心まで秋色に染まるような日だった。 ...
同僚のボールペン“カチカチ”に敏感反応!繊細すぎる人へのLINEどう返す
 世の中には、人一倍豊かな観察力や感受性を持つ人も存在します。そうした人は「優しい」「気遣いができる」などの長所をたくさ...
ムーミン好き必見!ESSEの時短レシピ&開運グッズ付録など使いこなす術
 今回ご紹介する雑誌付録は、「ムーミントラベルポーチ3点セット」と「別冊付録:保存版!ESSEのBest時短ベストおかず...
おひとり様全盛時代でも? 老後こそ“コミュ力”がものを言う
 ぶっちゃけ、私はあまり人づきあいが得意なほうではありません。一人のほうが気を遣わなくていいし、楽だから。  これから...
年末大掃除、夫が戦力にならない…今年こそやる気を出してもらう方法4つ
 年末の大仕事といえば、家の大掃除ですよね。やはり、一年の汚れを綺麗にしてから、新しい一年を迎えたいものです。でも、何か...
「何で後ろから撮るにゃ?」“たまたま”の質問攻めにきゅん♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「見慣れる」ってこわい 散らかった部屋を眺めて考えたこと
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
日用品は見た目も大事よね♡ 好みの香りで良質な睡眠時間を
 コクハクリーダーズ1期生の「あんず」と申します。今回、ワクワクしながら新商品を使う機会に恵まれました。  日常生活で...
2023-12-16 17:32 ライフスタイル
コスパ最強!シクラメン超長生き育成術、この冬は美しい姿をキープさせる
 暖冬にも程がある2023年師走ですね。  カントリー風情たっぷりの立地にある猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花...
温泉旅行を計画中! でも浴衣の下は何が正解? オトナ女性の3つの選択肢
 彼氏や女友達と楽しむ温泉旅行。最近では旅館に添えつけの浴衣が用意されているところも多いですよね。  でも浴衣姿で...
ふわっと何かが降り立った? 神々の宿る土地の光は優しい
 夜道を歩いていたら、ふわっと何かが降り立った気がした。  振り返ると黄色い稲穂が揺れていた。でも全然怖くはなかっ...
尾道の町並みより絶景也! 恥ずかしがり屋のクロ“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...