3.イライラしないために…今日から始めるセルフケア
自分でも制御できないイライラを抱えていると、人間関係のトラブルを引き起こしやすくなります。
その結果、人と関わることが嫌になって家に閉じこもりがちになるというデメリットもあるでしょう。そうならないために、今すぐ始められるセルフケアを紹介します。
3-1.感情記録法
イライラしたときは、その感情を客観的に見つめるようにしましょう。
「イライラした原因は何だったのか」「その直前に何があったのか」をメモするだけで、自分の心理を客観的に見られるようになります。
こうした記録法が苦にならない人は、「毎日の睡眠時間」「食事のタイミングと献立」「生理周期」なども併せて記録するのがおすすめ。
出来事を客観視できるだけではなく「睡眠不足だから、今日は少し早めに眠ろう」「カルシウムが不足しているから意識的に摂ろう」など、対策を立てやすくなりますよ。
3-2.日々の習慣の見直し
イライラするのは、外部からの影響だけが原因ではありません。
たとえば、糖質を摂りすぎて血糖値の変動が大きくなると、イライラや不安感が増すといわれています。
また、眠気覚ましにコーヒーを飲むのが習慣になっている人は、カフェインの過剰摂取にも注意が必要。カフェインによる興奮状態によって、イライラを感じてしまう人もいます。
血糖値を安定させるためには、食事のときに炭水化物ではなく野菜から食べるようにしたり、食事の時間を規則的にしたりするなどの対策がおすすめ。
また、食後におなかが落ち着いてから、軽い運動をすることも効果的だといわれています。
軽い運動によって眠気を覚ませばカフェインの摂取量も抑えられます。ウォーキングやストレッチを試してくださいね。
3-3.根本改善なら女性ホルモンにアプローチ
感情を記録したり、日々の習慣を見直したりしても、日常生活に支障をきたすほどイライラするケースもあります。そういった場合は、ホルモンバランスを根本から改善するアプローチがおすすめ。
とくに、漢方薬は自律神経やホルモンバランスの乱れを整えるのが得意とされています。
実際に、更年期の女性の悩みに対して、漢方薬が処方されることはよくあります。自分の体質や症状に合わせて、医師や薬剤師、登録販売者に相談してみましょう。
スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。
お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。
4. イライラには医学的なアプローチも必要!
「…なるほど。今まで、自分のイライラは単なるワガママだと思ってましたけど、年齢を重ねたことによる自然な変化っていう可能性もあるんですね」
「そうよ。ホルモンバランスや自律神経の乱れで、普段の自分らしくいられなくなる人は多いわ。とくに、ナツミさんの年代は、これから心身ともに不調を感じることも多いの。そのときは我慢せずに、周りの人に相談したり、医療機関を受診したりすることが大切よ」
「ありがとうございます。また、えりのさんに相談してもいいですか?」
「もちろん、私への相談も大歓迎! 何かあったら、些細なことでもいいから声をかけてちょうだい」
「はい。またよろしくお願いします!」
優しい表情でサロンを去っていくナツミさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(漫画/腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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