大阪万博ロス民から熱い視線も…地元民が「横浜花博」に“不安”を覚える3つの理由

小政りょう ライター
更新日:2025-12-16 11:45
投稿日:2025-12-16 11:45

【3】大阪万博ファンの大きすぎる期待値

 一番心配なのが、上記でも述べた万博ロス民も含めた、現時点での期待値の高さです。

 政治的な絡み、メタンガス問題などで、開幕前は理不尽なまでもの批判にさらされていた大阪・関西万博。万博に行きたいと言えば「維新信者」「無知って怖い」「ネットでなんでも情報が得られる時代なのに」などと批判されるのが当然でした。

 しかし、ふたを開けてみると、手のひら返しで絶賛する人々が続出。ネガティブキャンペーンで毒された世間の印象を払拭すべく、実際万博を見て触れて衝撃を受けた参戦者たちが、こぞって楽しさや素晴らしさを拡散しているように見えました。

 この期待値の低さこそが大阪・関西万博の成功に一役買った面があるでしょう。そもそもの期待値が低ければ、それを少し超えるだけで心躍るものです。誰かに感動を報告したくなります。期待していなかったことで、感動が倍増したのです。

 横浜花博では、万博で人気だった落合陽一さんプロデュース「Null2」の転生バージョンや、大阪万博の資材を使用した住友館、NTT館などが展示されると発表されていますが、この時点で「大阪万博のパビリオンがそのまま移設される!」と勘違いしている方々がSNSで見受けられます。

 まだ詳細は発表されていませんが、大阪・関西万博の住友館を想像して行ったら、ただ同じ資材が使われていただけで、その展示がどんなに素晴らしい内容でも「ガッカリ」ということもあるかもしれません。

 つまり横浜花博を楽しみにする地元民として一番恐れているのが、花博自体は素晴らしいのに、期待値が大きかったことが要因となって花博、そして横浜自体が批判されてしまうことです。

どうか勝手にガッカリしないで欲しい

 横浜では毎年、横浜公園などを中心に『よこはま花と緑のスプリングフェア』が開催されています。その庭園の美しさを目にしている住民としては、盛り上がるのはいいのですが勝手に期待して勝手にガッカリすることだけは避けて欲しいなと思います。

 一番いいのが期待している人の期待値をさらに上回る展示がされることでしょうが、人気になったらなったで、上記のアクセスの問題も出てきますし、難しいところですね。

小政りょう
記事一覧
ライター
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


花業界の革命児「雑草」に注目! 秋冬の散歩で見つけたい“おしゃれ雑草”テッパン6種
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋は神奈川の片田舎にありますが、夜はいよいよ暖房のシーズンに(我が家のニャンズは皆20歳近...
更年期は洗濯物が増える!「汗とともに去りたい」と心がチクチクしたら…
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
オカモト「まるでこたつ おやすみスイッチ」は40女の睡眠を守れるか
 早いもので10月ももう後半。金木犀の甘い香りが心地よい季節になりました。秋が深まるにつれ、筆者を苦しめるのが足の冷え。...
若手社員のスピード離職を防ぐ3つの対策。これ以上人が減ったら回らない
 近年、多くの会社で「スピード離職」が問題になっています。せっかく優秀な社員が入社しても、数週間から数カ月の間に退職して...
グループLINEで悪口が始まったときどうしてる? 対処におすすめな万能ワード3選
 グループLINEで悪口が始まったとき、あなたはどう対処していますか? 悪口は、人を傷つけるだけでなく、自分にとっても非...
突然の御開帳! ありがたーい縞三毛猫君の激レア“たまたま”に歓喜
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
呼び声が届く距離感
 どこを見ているの?  私は、こっちだよ。
「病院まで車で送ろうか?」ご近所さんの親切が沁みる…。疲れた心に響く助け合いLINE3選
 人と人が助け合う場面を見ると、心がじんわりと温かくなりますよね。情報に溢れ、毎日バタバタと過ぎていく現代では、人間関係...
「妍を競う」は女同士のマウントとは限らない
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
「既読スルーは悲しい」と送ったら、LINEの返信を溜めてしまう人の意外な返事が…
 LINEを送っても未読のまま返信がないと「嫌われたのではないか?」と不安になりますが、LINEの返信を溜めてしまう人は...
マッサージありがとにゃん♡ 愛嬌たっぷりハチワレ君が“たまたま”をチラ見せ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
オラ東京さ行くだ! 住んでいる人しかわからない…田舎の嫌なところあるある6選
「都会暮らしはせわしなくて疲れた! 田舎に住みたい!」このように感じている都会住みの方々、多いのではないでしょうか。でも...
「SDGsな散歩」の楽しみ方。クリスマスリースや季節のスワッグ作りに役立つ“お宝”街路樹3種
 日中は暑くてエアコン、夜は軽く暖房をつける不思議な秋ですが、お散歩がグッと楽な気候になりました。今回は「お宝の横を素通...
「私は一応慶応卒」学歴マウント炸裂!ママ友から届いた地獄LINE6選
 子育て中の女性が避けて通れないのが「ママ友との付き合い」ですよね。中にはドン引きするようなマウント女や、辛辣な物言いを...
10年分のカネの流れが怪しい。会員数が集まり⼤喜びしたのもつかの間…
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
円満退職に必要な最低限のマナー6選、「立つ鳥跡を濁さず」は社会人として当たり前!
 終身雇用の時代は終わり、今では6割の社会人が転職経験ありだというデータも出ています。読者の皆さまのなかにも、「転職しよ...