秋彼岸が近づくと紅に咲く「彼岸花」にご先祖様の知恵と想い

斑目茂美 開運花師
更新日:2019-09-14 06:00
投稿日:2019-09-14 06:00

お墓や田んぼで見かけるなぜ?

 秋彼岸とは秋分の日を境にした前後3日間を含む七日間のことでございます。「秋分って一体何よ?」で調べると国民の休日に関する法律の中で秋分の日とは「祖先を敬い、亡くなった方を偲ぶ日」とわざわざ定められておりました。そんな法律あったのね……ビックリでしょ。ワタクシもビックリ(笑)。

「あの世」は「彼岸」と呼び西にあるとされ、「この世」は「此岸」と呼び東にあるとされています。春分も秋分もどちらもお彼岸では「お中日」と呼ばれておりますが、両日とも太陽が真東から登り真西に沈むことから、あの世とこの世が最も近くなる日と仏教では考えられているようでございます。お彼岸とはまさに「あの世とこの世が一気に近付く一週間」でござんすよ。

 ですから、この「お中日」にお花を持ってお墓まいりをしてご先祖様を偲ぶ……というところにつながるのでございますが、秋、田舎にお墓参りに行くと必ずと言っていいほど目にする真っ赤な彼岸花。それも実は遠い昔、埋葬方法が土葬であった時代にモグラやネズミにお墓を掘り起こされないため、球根に猛毒を持つ彼岸花で結界を築くという、ご先祖様の知恵でございます。

 畑や田んぼの周りに見る彼岸花も同じ理由でございます。まるであたり一面燃える炎のような彼岸花の海原は、ちょっぴり怖いけれども、先人達が時空を超えて彼らの思いを乗せて我々に逢いに来てくれたような……そんな心持ちがいたします。

 前述いたしました、烈火のごとくワタクシを叱り飛ばした祖母は、その土地の習わしで彼岸花には亡くなった方の魂が宿る、と信じておりました。ワタクシもなんとなく、今ではその意味がわかるような気がいたします。

彼岸花の持つエネルギーを取り入れて

 彼岸花の赤は「火」の気の象徴。「情熱」や「生命力」などの意味を持ち、色の中でもとても強いパワーを持っており、活力みなぎるお色でございます。元気のない時、ネガティブな時、やる気が起きない時、ぜひ赤い色を見つめてください。

 彼岸花の海を拝みに行くのも一つの手でございますよ。まっすぐに空に向かって咲く赤い花は、きっとあなたを元気づけてくれるはずでございます!!

 彼岸花は実はリコリスという名前でお花屋さんで買うことができますが、さまざまな品種改良が施され、咲き方も大きさも、そしてお色もあなたのイメージなさっている彼岸花とは大きく違います。お花には猛毒はございませんからね、ご安心を。

 淡いピンク色や優しい黄色、フリンジ咲きでどんなお花とも相性が良いので、あなたのその日の気分でお部屋に飾ってもよいかもしれませんね。

 リコリスのパワーをあやかりたいあなた。お色によって飾るリコリスを選んでも良いかも! ピンクは女子力アップ、黄色は金運ですわよ。

 秋の行楽シーズン、ちょっと足を伸ばしてお墓参りと彼岸花の群衆を見ながら元気チャージしてくださいませ。亡くなった方を偲ぶ優しいあなたをご先祖様が守ってくださいますように……。

 遠いお空のむこうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


【3COINS】激推しシルクナイトキャップをかぶったらステラおばさん!? 髪の毛は艶しっとり、新たな悩みが…
 白髪対策でハイライトを入れているため、髪の毛へのダメージはなかなかのもの。ただでさえ、40代ともなれば、ハリやコシが乏...
うぅ…春の肌荒れがツラい。美的「日中美肌ケアセット」付録よ、アラフォーの肌を甦らせて!
 美的2025年4月号通常版の付録「日中美肌ケアセット」はファンデーションを買い替えようとしている私にピッタリの内容でし...
その願い叶えさせていただきます! “たまたま”様のおねだりにメロメロ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
シレッと人の居場所を奪う人の心理と対策法。悪意があるとは限らない?
 例えばパート先やママ友界隈でこちらのコミュニティに後から入ってきたのに、やたらとそのコミュニティを牛耳ってくる女性、い...
ひな祭りに「桃の花」を飾りたいけどムズイ! 桃以外に人気の枝ものと激推しニューカマー「ラナンキュラス」
 まもなくひな祭り。卒業式から始まる年度末商戦も2月の最終週から始まり、猫店長「さぶ」率いる我が愛すべきお花屋は不本意な...
「おニュー」は昭和言葉認定なの!? 若者キョトンなアラフォー“あるある”LINE5選
 愛すべき昭和の時代に生まれた女性は、平成、令和と3つの時代に順応しながら生きています。でも、やっぱり幼い頃に体に染み付...
10年前に買った水着で区民プールへ出陣! 更年期障害と闘うおばさんの体力作り
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
同僚、元カレ、親友…感謝しかない!「頑張って」より心の支えになった応援LINE3選
 緊張している同僚、落ち込んでいるパートナー、前進するのを怖がっている友達。そんな人を支えたいときは、こんな応援LINE...
職場で嫌われる5つのタイプ。距離を置きたいよ…1番苦手なタイプは?
 どこの職場でも、「あの人とは距離を置きたいんだよね…」と周りから嫌われている人ってひとりやふたりいますよね。今回はどこ...
人生、時に足元を見よう。道端の“たまたま様”が厳かに「撫でるがよい」
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
転職10回以上、それでも非正規雇用から抜け出せない。51歳独女が語る『就職氷河期』の理不尽な現実
 パートナーなしの51歳独女ライター、mirae.(みれ)です。最近何かと話題になっているバブル崩壊後の「就職氷河期世代...
育ちがいい人がしないこと7選。無意識でも出がちな“その差”は何にある?
 育ちがいい人と育ちが悪い人、その差は一体どこにあるのでしょうか。今回は、育ちがいい人がしないことを7つ紹介します。逆に...
遺されゆくものに時間はゆっくりと過ぎてゆく
 岩手・陸前高田市の震災遺構「奇跡の一本松」と「ユースホステル」にて
【動物&飼い主ほっこり漫画】第91回「院長のオシゴト」
【連載第91回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【女偏漢字探し】「禍」の中に隠れた漢字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
対面トークが苦手ならなおさら…! LINEで反省の気持ちを効果的に伝える3つの極意
 人間誰しも、失敗します。でもその後の対応次第で相手に許してもらえるかどうかが決まるのも事実ですよね。  今回は、...