新メニューを家庭用にアレンジ
毎年10日間ほど店を休み、夫婦でイタリア食べ歩き旅行に出かける中村シェフ。帰国すると決まって新しいメニューが登場するので、それを楽しみにしている常連客も多いとか。
「今年はフィレンツェで食べた牛テールのアグロドルチェにインスパイアされて、前菜として出しているんですが、それを家庭用にアレンジしてみました」というのがコンビーフらっきょうだ。
牛テールのアグロドルチェとは、牛のしっぽを茹でてほぐしたものと赤タマネギの甘酢煮を和えたもの。つまり、牛テールをコンビーフで、赤タマネギの甘酢煮をらっきょうで代用したというわけです。
一見、タルタルステーキのようにも見えるこのリッチな一品が、なんとコンビニで売っているもので簡単に作れてしまうなんて! コンビーフの濃厚なうま味とらっきょうの甘酸っぱさが相性抜群です。
「らっきょうのカリカリとした食感も生かしたかったので、あえて大きめにカットしましたが、お好みで細かく刻んでもいいと思います。らっきょうの代わりにピクルスがあればなおいいですし、その場合は、らっきょうの漬け汁をビネガーやレモン汁に」と中村シェフ。
トーストしたバゲットを添えればおつまみですが、ベビーリーフやクレソンなどのサラダを添えると立派なおもてなしの一品になります。
【材料】
・コンビーフ(缶詰) 1缶(100グラム)
・らっきょうの甘酢漬け(市販) 5個
・らっきょうの漬け汁 小さじ1
・オリーブオイル 小さじ1
・パセリ(みじん切り) 適量
・黒コショウ 適量
・バゲット 適宜
【レシピ】
1. コンビーフは500ワットの電子レンジに1分ほどかけてほぐすか、フライパンで弱火で炒めながらほぐす。
2. らっきょうは縦半分に切って1とともにボウルに入れ、らっきょうの汁、オリーブオイル、パセリを加えてよくまぜ合わせる。
3. 皿に盛って黒コショウをふり、好みでトーストしたバゲットを添える。
本日のダンツマ達人…中村直行さん
▽なかむら・なおゆき
1962年、東京都出身。高校卒業後、服部栄養専門学校を卒業して東京・青山の「リトル・イタリー」を経て渡伊。ミラノを中心に各地で学ぶ。帰国後、渋谷「バスタ・パスタ・ウエスト」などを経て、2003年に独立。六本木に「オステリア ナカムラ」を開く。
▽オステリア ナカムラ
ワインのセレクトとサービスを担当するマダムの幸子さんと夫婦二人三脚で17年。常連客に愛される六本木の路地裏の隠れた名店。「シンプルだけどうまい」「シンプルだからおいしい」が中村シェフの信条で、定番に加えて季節のメニューを提供。
東京都港区六本木7―6―5 六本木栄ビル2階
都営地下鉄大江戸線六本木駅から徒歩5分、東京メトロ六本木駅、乃木坂駅から徒歩7分
18時30分~23時30分(22時30分LO)
℡03・3403・8777
月曜・第2日曜定休
(日刊ゲンダイ2019年11月21日付記事を再編集)
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