「昨日何食べた?」に学ぶ アラフォーの幸せな恋愛の秘訣

しめサバ子 マルチポテンシャライトライター
更新日:2020-03-11 08:40
投稿日:2020-03-11 06:00
 日々アラフォーへと近づいている、しめさば子です。ご機嫌いかがでしょうか?
 突然ですが、このアラフォーという年齢はですね、近づくにつれて若い頃には感じなかったような感覚に気づくことがあるわけです。
 加齢臭とともに訪れる哀愁……。本日はそんなお話をさせていただきたいと思います。

「昨日何食べた?」はアラフォーの恋愛のバイブル

 皆さんは、「昨日何食べた?」という漫画をご存じでしょうか? ドラマにもなった、巨匠よしながふみさんの人気作品なので知っている方は多いと思います。

 こちらの漫画、アラフォーだからこそわかる、素晴らしい恋愛への示唆を与えてくれる名作であり、まさに「恋愛のバイブル」として皆さんにきちんと読み込んでいただきたいものなのです。

 今回は、恋愛のバイブルとしての「昨日何食べた?」の見どころをご紹介させていただきます。

昨日何食べた?はそもそもどんなお話?

 まずは「昨日何食べた?」を知らないという方に向けて、簡単にご紹介をさせていただきます。

 主要な登場人物は2名! シロさんとケンジのゲイのカップルの同棲生活を描いているのですが、いわゆるBL漫画のような色っぽいシーンは皆無です。

 弁護士で40歳オーバーにもかかわらずイケメンで年齢を感じさせないシロさんは、高収入ながらスーパーで安い食材をゲットすることに情熱を燃やす家庭的タイプ。ドラマでは西島秀俊さんが演じており、イメージもぴったり。

 ケンジは美容師でマインド乙女のこちらもアラフォーのゲイ。内野聖陽さんが意外なはまり役でした。

 さすがにアラフォーカップルだけあって、ドキドキ、ハラハラな胸キュンエピソードは全くありません(笑)。料理に主軸を置いた漫画でもあるので、日常と料理のエピソードが淡々とつづられていきます。

 ところがです!
 
 この漫画、アラフォーにはものすごく刺さるんですよ! アラフォーという年代は、自分の仕事のキャリアやライフスタイルがほぼ確立されて、子育てや老後といった現実的な問題と向き合う必要が出てくる年代。将来の夢などフワフワしたものが入り込む余地はなく、もう毎日が「現実!」の繰り返し。

 そんな中でこそ、必要となってくるパートナーとの関係性がこの漫画にはたんまり含まれているのです。

 それでは、個人的名シーンご紹介します。

賞味期限ギレの食品を処理してくれることは高価なプレゼントより大切?

 シロさん:「ありがとうケンジ!『のりの賞味期限が切れそうだ~~』の俺のつぶやきを拾ってくれたのか!」

 こちら、忙しいシロさんに代わって、珍しくケンジが料理をするシーン。シロさんがふとした時につぶやいた「のりの賞味期限」をケンジはしっかり覚えていて、ちゃんとのりを使ったメニューを作ったのです。

 シロさんはケンジの気配りに感激。特別なプレゼントなどなくても、こうした日常の気配りができるパートナーは最高だ!という気持ち、わかります。

 のりの賞味期限 > エルメスのバックなんですよ、実際。

食材をうっかり使ってしまったときの最適な行動は?

 たまにしか料理をしない彼氏や旦那が、今日の献立で使おうと思った食材を使い切ってしまい、冷蔵庫を開けて「あれ? ない?」ってなることありますよね。

 献立をちゃんと前もって考えるタイプの方にとって、これはかなりイライラがたまるケースでしょう。

 シロさんがケンジからのリクエストで玉ねぎをたっぷり使ったハンバーグを作るときも、いざ作ろうとすると玉ねぎがないことが判明。どうやらケンジが前日に使い切ってしまっていたようです。

 さて、ここでケンジがとった行動は、

 “シロさんがほかの準備をしてる間に、近くに玉ねぎを買いに行く”

 でした。

 嫌々買いに行くのではなく、自ら進んで提案してさっと買ってくるのです。シロさん、ここで過去に付き合った男との出来事がフラッシュバックします。

 その男は、自分が使ったにもかかわらず、「俺も金出して買ってる食材なんだから、使って何が悪い!?」と逆ギレ。シロさんはその元彼が好みのタイプで、好き度が高かったことから、しぶしぶ自分が折れて、買いにいっちゃいます。

 そのことを思い出し、シロさんはこう思うのです。

「見れば見るほど俺の好みじゃないんだけど、四十になる頃にこいつに出会えて本当によかったんだな」

 結局、幸せな恋愛をするには、自分が好きな見た目やフィーリングより、日々の生活をどうストレスなく過ごすことができるか、ということに集約されてくるんですよね。

ハイスぺなのに、スーパーの割引に幸せになれるコスパ力

 シロさんは弁護士としてそれなりの地位と収入を得ているわけですが、仕事でもっと成功したい!とか社会的に認められたい!といった欲求は皆無。それよりも、スーパーの割引で家計を1円でも安く抑えることに幸せを感じることができます。

 そして、買った食材を無駄にしなかった、という充実感に満ちた生活を送っています。

 快適に時間を過ごすことができるパートナーと美味しい食事で食卓を囲むことができれば、人生の幸せの大部分は実現できるのでは、と「昨日何食べた?」は教えてくれます。

 向上心を持ったり、新しいことにチャレンジしたりして、上を目指していくことも大事ではありますが、何気ない日常をパートナーときちんと共有できることも、とても大切なことなんだな、としみじみと感じました。

 恋愛やパートナーとの関係に悩んでる方は、ぜひこの漫画をそういう目線で読み直してみてくださいね。

しめサバ子
記事一覧
マルチポテンシャライトライター
主に恋愛・性に絡むネタを執筆。ライター業以外にも法務や税務、イベント企画、プログラミング、起業、ひいては寿司を握るなど、興味を持ったことに手当たり次第に挑む。休日はシメサバ作りをこよなく愛する。
X

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「性欲は普通でも最後が30代なんて」レス解消に躍起な40歳妻
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-11-05 06:00 ラブ
「夜這いしてくる妻が怖い」レス解消無関心夫の“秘密裏”計画
「冷酷と激情のあいだvol.115〜女性編〜」では、40歳で夫婦間レスが4年以上続いていることに悩む久美さん(仮名)の切...
並木まき 2022-11-05 06:00 ラブ
「家族より友達優先」夫にブチ切れる前に“オトナ”で試すこと
 生涯のパートナーである夫には、家族を最優先してもらいたいものですよね。しかし「いつも夫が友達を優先して困る」と、悩ん...
恋バナ調査隊 2022-11-03 06:00 ラブ
“年の差10歳”でも劣等感ナシ!年下彼と仲が深まるアプリとは
 かなり年齢が下の男性を好きになった時に「年が離れているので、どんなことを話せばいいのかわからない!」と悩む女性がいます...
内藤みか 2022-11-03 06:00 ラブ
逆効果ですよ!男が仕掛けてくる“めんどくさい”恋の駆け引き
 恋の駆け引きといえば、女性から男性にするイメージがありますが、男性の中にも恋の駆け引きをしてくる人は多いようです。今回...
恋バナ調査隊 2022-11-02 10:12 ラブ
沈黙さらば!デートで盛り上がる&キュンとさせる“鉄板ネタ”
 好きな人とのデートは嬉しいですが、「沈黙が続いて、話すことがない……」と困る時ってありますよね。  付き合う前や、交...
若林杏樹 2022-11-02 06:00 ラブ
夫に「イライラする」と言われた!不満ぶつけた男の本音は?
 夫から「イライラする」と言われたら、危機感を持つべきかもしれません。特に普段多くを語らない夫が言い出したら、要注意です...
恋バナ調査隊 2022-11-02 06:00 ラブ
「離婚を決意した言葉」妻たちが語る、うちの場合の決定打
「結婚したからには」「子どもたちのために」そう思いながら、離婚せずに耐えている女性もいるでしょう。ただ、我慢の限界は突然...
恋バナ調査隊 2022-11-01 06:00 ラブ
「彼氏のSNSは見ない方がいい」後悔する未来が待っています
 彼氏のSNSって気になりますよね。SNSでしか見られない一面もあるので、「彼のSNSを見たら新たな発見ができるかも♡」...
恋バナ調査隊 2022-10-31 06:00 ラブ
付き合う前に“4つ”を確認 既婚男でも好き好きと言ってきます
 大人になればなるほど、「次こそは結婚に繋がる幸せな恋愛がしたい」と思いますよね。ですが、じわじわと焦りも出てくるもの。...
恋バナ調査隊 2022-10-30 06:00 ラブ
マジで?カップルの謎ルール集…社内恋愛の合言葉は1番~3番
 あなたと彼氏の間にルールはありますか? 「おやすみのメールをする」「記念日は一緒にお祝いする」などの、オーソドックスな...
恋バナ調査隊 2022-10-30 06:00 ラブ
離婚に同意したよね? グダグダ夫にしびれを切らす41歳妻
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-10-29 06:00 ラブ
俺の人生を何だと思ってる?離婚届を焦らし抵抗を画策する夫
「冷酷と激情のあいだvol.114〜女性編〜」では、離婚に合意しながらも2カ月以上にわたって離婚届を書いてくれない夫・ヤ...
並木まき 2022-10-29 06:00 ラブ
彼と服の趣味が合わない!愛情が冷めないうちに手を打ちたい
 彼氏が大好きなのに、どうしても服の趣味が合わないと悩んでいる人は多いようです。気持ちが大事だとわかっているものの、やっ...
恋バナ調査隊 2022-10-29 06:00 ラブ
年下男子の“必死3択”に思わずOK!面白いデートのお誘いLINE
 異性として意識していない男性からデートに誘われたら「期待されても困るし……」と思い、断るかもしれませんね。でも、思わず...
恋バナ調査隊 2022-10-29 06:00 ラブ
「円満に彼氏と別れる方法」同棲中やモラハラにも通用する?
 付き合っている彼氏と別れたいと思っていても、別れを切り出すのってつらくて重たいですよね。情があったり、傷つけるのが怖い...
恋バナ調査隊 2022-10-28 06:00 ラブ