バセドウ病の再燃で疲労困憊…治療はいつも不安と隣り合わせ

めりぃ(つけものがかり) 編集者
更新日:2020-06-23 06:00
投稿日:2020-06-23 06:00

「体力低下」と「筋力低下」が深刻だった

 闘病中には数多くの不調がありましたが、深刻だったのは、体力低下と筋力低下でした。

 このふたつはおそらく密接に関係しているのだと思いますが、バセドウ病になると数値が安定するまでは運動が禁止になることや、数値が安定してからもしばらくは激しい運動に制限があることから、どうしても筋力が落ちます。筋力が落ちると、熱中症や脱水などのリスクも上がりますし、疲れやすさも感じやすくなります。

 体感の体力もみるみると減り、当たり前にできていた家事や仕事が難儀に感じるように。また、私は筋力低下と同時に筋肉の過緊張にも悩まされ、朝から晩まで、重い鉄の鎧を身にまとっているような状態でした。

 日常動作でも身体が動かしにくいうえに、あちらこちらがカチンコチンに固まっていて、首、背骨、肩まわりは特にひどかったために、薬を飲んだり食事をしたりといった基本的なことにも苦労しましたし、常に息苦しさを感じながら生活していました。

水でも保冷材でも改善されず…突然襲いかかる謎の火照り

パニック発作のような症状にも苦しむ

 私もあとから知ったのですが、バセドウ病になると、パニック障害のような症状に苦しむ人も少なくないそうです。私も再燃後には、パニック発作のような苦しみが、けっこうな頻度で生じました。息苦しさやめまい、耳鳴りや鼻づまり、焦燥感に不安感、動悸……などなど、日常生活に支障をきたす症状が、1日に何度も出て、精神的にもしんどかったです。

 この発作は、術後もピタっとは消えなくて、8か月ほどかけて徐々に症状が出なくなりましたが、私と同じようにバセドウ病で甲状腺の全摘手術をした人からは、「パニック発作だけは、何年も出続けている」という話を聞いたこともあるので、個人差が大きいのかもしれません。

「このまま死んでしまうのでは」重なる不調にメンタルも限界

 ドクターいわく、バセドウ病は全身疾患なので、どこにどんな不調が出てもおかしくないのだそう。また、ひと口に「バセドウ」と言っても、その程度にも個人差があり、身体のつらさもまちまちです。

 患者が多い病なので「自分の身近にも、バセドウ病を患っている人がいる」という話をよく耳にします。けれど、よく知られている代表的な症状のほかに、人によってつらい症状や身体の状態が異なるので、周りから「知っているような口ぶり」で意見されると傷つく人も少なくありません。

 もしも身近にバセドウ闘病中の人がいたら思い込みや一般的な情報だけで意見せずに、その人の症状や状況に寄り添ってあげてほしいなとバセドウ病の治療を終えた今、切に思います。

 さて、次回の最終回では、術後の傷口の変化や身体が復調するまでのこと、そして「バセドウ病」の完治とともに「バセドウ術後甲状腺機能低下症」になった思いをまとめます。

めりぃ(つけものがかり)
記事一覧
編集者
アラフォー編集者。壮絶な結婚生活による人生の荒波をくぐり抜け、バセドウ病発覚。2019年、甲状腺全摘手術を経て、完治。つけものを作らせたらプロ顔負けの腕前だが、今のモットーは「バセドウ病患者のつらさを、もっと世間に知ってもらいたい」。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


最近の台風は凶暴さがレベチ! 最低限備えておきたい7つの備えと対策
 異常気象が相次ぐ昨今、大型台風で大きな被害に遭う地域は少なくありませんよね。大切なのは、事前に台風への備えに関する知識...
10%オフの【無印良品週間】戦利必需品6点、使えるモノしか買わねえ!SALE品もさらにお得で小躍り
 よっ待ってました! 無印良品メンバーは全品10%オフになる無印良品週間。舞台を観に行った足で銀座店に立ちより、生活必需...
そうだ熱海だ!女子温泉旅、全員ペーパーでも『大江戸温泉物語Premium あたみ』は駅から徒歩圏で心配無用
「週末、どこか行かない?」  そんな気軽な女子旅にピッタリなのが、人気再燃中の熱海エリア。東京だけでなく大阪方面からも...
40代子持ち主婦がフルタイムの営業職に転職! が、20時すぎの帰宅も増え、厳しい現実と理想に悩む
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。  この度、フリー...
踊り子の実態。温厚な私が苛々するのはなぜ?
 踊り子稼業は、仕事も休みも10日単位。まだお客さんだった頃の私は、盆暮れ正月でもないのに10日もオフがあったら、定年退...
高い所での爪とぎは力の証! 講習中のチビ“たまたま”をパチリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
宝物の小さな記憶
 夏の思い出を振り返る。  季節の移ろいと共に、宝物も、思い出も、色合いが変わっていくんだね。
ほっこり癒し漫画/第84回「迷いインコ歌をうたう 後編」
【連載第84回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
衆院選で話題を呼んだ「鞍替え出馬」。そもそも「鞍替え」の語源は?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
介護に遺産…しんどい大人の悩み、相談に「ちょうどいい」相手の見つけ方
 大人こそ行きつけのスナックを見つけて欲しいと言いまくってきた私ですが、このあいだその気持ちに拍車をかける出来事がありま...
えっ、ダイソーで「優秀クッションファンデ」が買えちゃうの? 古いメイク→流行り顔へのアプデにベストかも
 IDATE(アイデイト)は、あの有名ファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)」とダイソーがコラボして生...
オトナの余裕にキュン! どこまでもついて行きたいダンディ“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
花業界の革命児「雑草」に注目! 秋冬の散歩で見つけたい“おしゃれ雑草”テッパン6種
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋は神奈川の片田舎にありますが、夜はいよいよ暖房のシーズンに(我が家のニャンズは皆20歳近...
更年期は洗濯物が増える!「汗とともに去りたい」と心がチクチクしたら…
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
オカモト「まるでこたつ おやすみスイッチ」は40女の睡眠を守れるか
 早いもので10月ももう後半。金木犀の甘い香りが心地よい季節になりました。秋が深まるにつれ、筆者を苦しめるのが足の冷え。...
若手社員のスピード離職を防ぐ3つの対策。これ以上人が減ったら回らない
 近年、多くの会社で「スピード離職」が問題になっています。せっかく優秀な社員が入社しても、数週間から数カ月の間に退職して...