高橋一生×蒼井優「ロマンスドール」で夫や彼への愛情炸裂!

内埜さくら 恋愛コラムニスト
更新日:2020-07-16 06:00
投稿日:2020-07-16 06:00

高橋一生演じる哲雄からの愛が羨ましい…

 映画封切り前から話題になっていたベッドシーンは、生々しさは皆無。哲雄が園子を大切にする気持ちが伝わる情事として描かれているので、「男性から、こんなふうに抱いてもらえたらうれしい」と思う女性がいるかもしれません。また、ラスト近辺で哲雄がラブドールを完成させていく過程で、園子が告白後のベッドシーンを思い起こすと、切ない情景として胸がしめつけられます。儚くて悲しく、筆者はハンカチなしには鑑賞できませんでした。

 ただし、「大胆なベッドシーン」と銘打っているだけあり、ドキドキすること必至。ほかにも胸の型取りシーンでは、女性である筆者ですら「横から見えるのでは?」と、画面を斜め横から観てしまいました(反省)。

ピエール瀧や渡辺えり…共演者にも注目

 作品のクオリティーを底上げしている、実力派俳優たちの芝居にも注目を。哲雄の上司役を演じたきたろうさん、ラブドール制作工場の社長役であるピエール瀧さんと高橋さんは、もしかしたら現場ではアドリブを連発していたかもしれません。時折見せるコミカルな芝居に一笑します。ベテラン女優の渡辺えりさんは、たった数言のセリフで観る人の感情を揺さぶります。

「ラブ」ではなく「ロマンス」

 個人的には、ラブドールの「ラブ」を「ロマンス」に置き換えた原作・脚本・監督を務めたタナダユキ氏のセンスを敬慕しました。女性が鑑賞するハードルを、何段も引き下げてくれる言葉選びが素敵だと感じたからです。ロマンスには、「男女間の愛情に関する話、または事件」という意味があります。ラブドール、夫婦愛、性愛のすべてを包括させた言葉である事実が、作品を鑑賞するとわかるはずです。

 本物のラブドールが何度も登場するので耐性のない女性は驚くかもしれませんが、制作のプロセスを観られるのは貴重な機会かもしれません。おうち時間の充実に一役買ってくれるので、鑑賞してみては。

 出演:高橋一生、蒼井優、きたろう、渡辺えり、ピエール瀧、浜野謙太、三浦透子、大倉孝ニ 脚本・監督:タナダユキ 原作:タナダユキ「ロマンスドール」(KADOKAWA刊)

内埜さくら
記事一覧
恋愛コラムニスト
これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。恋愛コメンテーターとして「ZIP!」(日本テレビ系)、「スッキリ」(同)、「バラいろダンディ」(MX-TV)、「5時に夢中!」(同)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。

URL: https://ameblo.jp/sakura-ment

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


斎藤元彦知事は謹んで却下! イケメン知事5の存在を脅かす“大本命”は…
 わたくしたちイケメン愛好者の間で、常々イケメン知事と注目しておりましたのが、北海道の鈴木直道知事、青森県の宮下宗一郎知...
「虎に翼」大団円へ…ブレない寅子、桂場、航一の名場面をありがとう
 桂場(松山ケンイチ)に真っ向から意見した航一(岡田将生)だが、心ならずも寅子(伊藤沙莉)にまで心配をかける事態に陥って...
桧山珠美 2024-09-21 06:00 エンタメ
悪評だらけの天才、平手友梨奈が遅刻やドタキャンを繰り返す本当の理由
 2022年12月に、鳴り物入りで韓国大手事務所「HYBE」傘下の「NAECO」に移籍したものの、今年8月、2年も経たず...
堺屋大地 2024-09-21 06:00 エンタメ
【写真特集】魔性の女こと葉月里緒奈の色っぽい流し目…
【この写真の本文に戻る⇒】真田広之も“シタ夫”経験者…裏切られたサレ妻が離婚後も「また一緒にいたくなる男」にある共通点
寅子フリーズ! 美佐江くりそつな美雪登場、意味深な微笑が恐怖をあおる
 元明律大学女子部の一同が、久しぶりに寅子(伊藤沙莉)の家で顔を合わせる。涼子(桜井ユキ)は司法試験に挑戦していた。皆、...
桧山珠美 2024-09-18 16:35 エンタメ
芸人はランジャタイ伊藤から学べるか 「地雷女」を避けるたった一つの方法
 ランジャタイ・伊藤幸司(38)が未成年との不適切な関係を持ったことを暴露され、芸能活動を休止した。過去を振り返れば、伊...
帽子田 2024-09-18 10:08 エンタメ
老眼鏡かける寅子。「最後はいい方に流れていく」発言にトラツバロス一歩手前…!
 香淑(ハ・ヨンス)は、原爆被害に遭った外国人への支援を始めることを決意する。一方、寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は...
桧山珠美 2024-09-16 14:00 エンタメ
秋元康との共通点も? 柏木由紀がすがちゃん最高No.1に惹かれた理由を考察
 9月11日、NEWSポストセブンが、元AKB48のゆきりんこと柏木由紀さん(33)と、お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんの...
伊藤健太郎は破局して正解! “小栗旬軍団”加入でバーター出演の機会にも恵まれる
 伊藤健太郎が帰って来ました。これは朗報です。あの不祥事からかれこれ4年。本人も充分反省しているようですし、そろそろ許し...
【写真特集】背中ぱっくりドレスを着こなす滝クリ。健康的な美脚も披露!
【この写真の本文に戻る⇒】滝川クリステルに「好きになれない」の声多数。バリキャリだけど同性ウケしないのはなぜ?
航一も明治生まれの男。娘に手を上げるのか!? と一瞬緊張が走ったシーン
 のどか(尾碕真花)の婚約者・誠也(松澤匠)が星家にやってくる。しかし、星家では航一(岡田将生)と優未(川床明日香)が優...
桧山珠美 2024-09-12 17:15 エンタメ
「東出昌大の再婚を叩いたら負け」なのか? SNS社会は彼に試されている…
 2015年1月、朝ドラ『ごちそうさん』で夫婦役を演じた杏と結婚して3人の子を授かるも、映画『寝ても覚めても』で共演して...
堺屋大地 2024-09-11 06:00 エンタメ
夫婦水入らずの何気ないシーンが描いたもの。爆速で進む物語、子どもたちは誰が誰やら…
 8年にも及ぶ「原爆裁判」を終えた寅子(伊藤沙莉)たち。竹中(高橋努)は渾身の記事を書き、よね(土居志央梨)と轟(戸塚純...
桧山珠美 2024-09-12 16:53 エンタメ
【写真特集】若っ!金髪姿の岡田将生。浴衣、くるんくるんパーマヘアも…
【この写真の本文に戻る⇒】岡田将生「ラストマイル」沼にハマる人続出!「虎に翼」との共通項も考察
岡田将生「ラストマイル」沼にハマる人続出!「虎に翼」との共通項も考察
この投稿をInstagramで見る 映画『ラストマイル』公式【大ヒット上映中】(@...
朝ドラ史上、いやテレビ史上に残る名判決シーン。「政治の貧困」の言葉が胸に突き刺さる
 昭和38年6月、桂場(松山ケンイチ)は最高裁判事のひとりに任命される。  竹もとで修業に励む梅子(平岩紙)、そし...
桧山珠美 2024-09-07 06:00 エンタメ