キャラクターのカエルもびっくり!おもしろいカエルの世界

高山ビッキ 100年カエル館副館長
更新日:2020-07-24 06:00
投稿日:2020-07-24 06:00

 今回はキャラクターのカエルと野生のカエルの関係について考えてみたいと思います。

 「ビッキのときめくカエルライフ」の第1回では、2000年前後のカエルグッズの人気とともに「カエルが好き」とカミングアウトするカエラーが増えたと書きました。ところが同じ頃、それに反比例するように、野外でカエルの数が減っていることが世界的な関心事になり、今もその深刻さは変わっていません。

 ただその話題によって生きもののカエルや、カエルも人間も暮らす地球のことが気になったのでしょうか、環境問題のシンボルともいえるカエルに興味をもつ人が増えたのも確かです。

 現在、世界には約6500種のカエルがいて、日本にも外来種を含めて50種弱のカエルが生息しています。その数は新種が発見されることもあれば、さまざまな理由で絶滅にひんすることもあり年々変動が見られます。

新種を発見できるキャラクター、フロッグスタイル

 世界には日本の自然には見られないユニークなカエルがいろいろいます。そんな世界のカエルの多様さに通じるカエルのキャラクターが、今世紀の初めに登場しました。2002年に株式会社バンダイがベンダートイ、ガシャポン用に生み出したフロッグスタイルです。

 このキャラクターがもつ、20世紀までのカエルのキャラクターにはない大きな特徴が400種以上という種類の多さ。形態は1種類なのですが、色・柄でどんどん新種が見つかりそうな多様性・無限性を秘め、ガシャポンから出て来るキーチェーンにハスの葉形のメッセージプレートが付いているので、手にした人のお守りになります。

 自然界のカエルは両生類の中でしっぽがないグループの無尾目に括られ、6500種以上の世界のカエルはアマガエル科、ヒキガエル科、アカガエル科など30ぐらいの「科」に分けられます。私たちにおなじみのアマガエルは正式にはアマガエル科の二ホンアマガエルです。

 フロッグスタイルの種類の多さは、実際に世界に分布するカエルを反映しているかのようで、カエルの分類の「科」に相当する30ほどの「タイプ」、派手な模様の「パターン・タイプ」、擬態(モノマネ)しているような「ミミクリー・タイプ」、標識などをモチーフにした「シグナル・タイプ」……等々に分けられます。

 その最も基本的なタイプ「ベース・タイプ」で、「生息地」に「その辺」と表記されているCOMMON FROG(コモン・フロッグ)は、「カエル色」とも呼ばれる黄緑色をしています。実際、世界にはCOMMON FROGという種名のカエルがいて、ヨーロッパで割合普通に見られるアカガエル科のヨーロッパアカガエルのことです。

 多種多様なフロッグスタイルには、シャレがきいていて思わず笑えるカエルも発見でき、野生にいなさそうでいるカエルを見つけるのも楽しいです。

高山ビッキ
記事一覧
100年カエル館副館長
大学卒業後、西武百貨店などを経てフリーのライターに。2004年、祖父の代から集めたモノのカエルをもとに福島県喜多方市に100年カエル館を創設。2008年に学芸員資格取得。現在、同館及び同館の友の会「カエ~ル大学」を運営し、カエルの文化的側面を中心に研究、情報発信などを行う。日本両生類研究会会員。著書に『カエラーたちのつぶやき』(共著・グスコー出版)、『かえるる カエルLOVE111』(山と溪谷社)、『ときめくカエル図鑑』(共著・山と溪谷社)など。ブログはこちら→「コトバデフリカエル

ライフスタイル 新着一覧


ミス日本は不要? 開催意義と椎野カロリーナ不倫発覚で“分不相応”の根拠
「ミス日本コンテスト2024」に選ばれたウクライナ出身のモデル・椎野カロリーナさん(26)が2月5日、グランプリを辞退し...
2024-02-10 06:00 ライフスタイル
ババア(婆)と言われ、架空の48歳妹になりすました73歳女に思うこと
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
蛙化現象わかったフリしてない?恋愛中でもどこか冷静な若者のリスク管理
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
台湾最高!くまのプーさん気分も味わえる「40女激オシ台湾産ビール」3種
 仕事の後のビールは、全てを忘れさせてくれる大切な存在。そんな1日の終わりに飲む1杯にはこだわりたいですよね。  そこ...
2024-03-07 18:25 ライフスタイル
うんざりするけども!目上の人の苦労話は“秒”で遮断するのはもったいない
「今の人は恵まれてる、昔はさ~」から始まる目上の人の苦労話、みなさんもうんざりするほど聞いてますよね。  その苦労話で...
戦うべき相手は過去の自分 時には昇ってきた階段を振り返る
 時には昇ってきた階段を振り返る。ずいぶんと上がった、と誇りに思うこともあるし、まだこんなところか…と凹むことも。 ...
コミュ力ゼロ、ママ友関係が苦痛でしかない…テッパン切り口&対処法
 子育てをはじめるともれなくついてくるのが、たくさんの人間関係。保育園や学校、ママ友との交流の機会が多いので、コミュ力の...
親を嫌いになってもええやん? 40女が手放せた“無理と我慢”
 早いものでもう2月。新年をきっかけに、今年こそは! と決意を新たにした方も多いのではないでしょうか。  筆者もそのう...
愛しいおんにゃの子に猛アピール♡“たまたま”君の恋の行方は
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
飛び立つのは怖いけど…いくつになっても思い切りって大事
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
世界的にフラワーバレンタインが来てる!愛の告白より感謝を伝える日に
 立春(2月4日)を迎え、暦の上では春。ですが、この記事を書いている最中にもテレビ画面には「本日関東地方は雪」ニュースが...
悔やまれる添い乳よ…子育てが落ち着いた40代ママが語る育児後悔エピ
 子育て期間中は、何が正解なのかわからないまま日々育児と向き合わなくてはなりません。しかも、子供によって成長の速さも性格...
入籍お知らせで赤っ恥!させていただきますはダメ、巷でよく聞く変な敬語
 日本語って本当に難しいですよね! 中でも、日本人ですら間違えてしまうのが、敬語です。    案外、正解を知っている...
朝寝坊にイチャイチャバレ…夫の実家に帰省した時の“珍”失敗談4つ
 結婚すると、長期休みや年末年始に夫の実家に帰省する人が多いですよね。そして、夫の実家への帰省中に、夫の家族から引かれる...
“万年毛玉ジャージ”のママ友ん家がレベチ!良くも悪くもドン引きしたエピ
 人は見かけでは判断できません。特に、相手の本当の部分が垣間見えるのが「家の中」です。  いつも綺麗な人なのに家がすご...
鉄橋の間をゴーゴーと風が通ってゆく…ここは夢と現実の境目
 鉄橋の間をゴーゴーと風が通ってゆく。眼を閉じて、橋と共に吹き飛ばされる自分を想像してビクッとする。  と思ったら...