Mrs. GREEN APPLEのMVは全身で踊り狂う
現状、欅坂46脱退後の最も鮮烈に“動いている”平手が見られるのは、前述のMV「WanteD! WanteD! (Side Story ver.)」だ。17年の野外フェスより平手と親交のあったMrs. GREEN APPLEだが、彼らのラジオ番組で大森元貴(Vo.Gt.)は「てちちゃん(てち=平手の愛称)に“好きにやってくださいよ”って話をしました」、「すごく愛情たっぷりなMVができたなーって思ってるんで、本当に平手友梨奈ちゃんに感謝です」と述べている。
同MVで特に印象的なのは、平手が海辺で全身を使い踊り狂う姿だ。だが、監督や振付師については今のところ明かされていない(上記の大森の発言から平手自身が振り付けした可能性もある)。
現役トップダンサー兼振付師のガチ評価は?
欅坂46時代から培ってきた平手のダンス力は、果たしてプロの視点から見てどう映るのだろうか。現役の女性トップダンサー兼振付師に解説いただく機会を得たので紹介したい。
彼女はブリトニー・スピアーズのバックダンサーとして世界ツアーを回り、振付師として嵐をはじめとしたジャニーズ系、EXILE HIRO創設のLDH系、秋元康氏の48系・坂道46系などあらゆる系列のトップグループの振付け・指導を行ってきた。平手への直接の指導はないというが、だからこそ、私的な思い入れや忖度は一切抜きで客観的な分析をお願いした。
「“ダンスのうまい表現者”で間違いない」
まず、今回のMVで見せる平手のダンスの出来について尋ねると「“ダンスのうまい表現者”で間違いない」との返答があった。特に壊れる、クレイジーな、爆発するような表現に長けているという。平手のように爆発できるアイドルやアーティストはなかなかいないそうで、「模範的な存在ともいえる。振り付けをする際は『この振り、欅の平手ちゃんだったらアリだろうね』と話すこともしょっちゅうで、結局、無理そうだとなって、おとなしめの振り付けにすることが多々ある」とも。
彼女いわく「体の節々に感情を込めて振り乱して大きく表現するアグレッシブな振り付けは、どんなに踊り慣れている人でも性に合わなければ、いくら練習しても到達できない領域」。すでにそれを習得している平手は、「振り付けの与え甲斐がある存在。私は目の色が変わる瞬間を自分でちゃんと分かってる感じが、とても好き。グラビアにしろダンスにしろ芝居にしろ歌にしろ、その“ゾーン”に入れる人と入れない人がいる。“ゾーン”は究極の集中力。平手さんは“ゾーン”に自由に行き来できる人」とも評価した。
しなやかな静、韓流、コンテンポラリーも…
「今後、私が個人的に見てみたいのは、これまでの平手さんが得意としてきたダンス以外のダンス。欅坂46はこれまで男性的で荒々しい振り付けの印象だから、女性的なしなやかな静なものにトライするとか。韓流のような繊細な動きをセクシーにやってみるとか。コンテンポラリーでも真っ直ぐ美しいものを明るく表現してみるとか。ぜひ見てみたい!」
今後の平手のダンスに対する期待も寄せていた。各方面のトップを行く人物たちから賛辞を浴び続ける平手。今後もジャンルにとらわれない、幅広い活躍が見られるだろう。
※“ゾーン”に入った平手の爆発するような表現力が凄い「WanteD! WanteD! (Side Story ver.)」MV/Mrs. GREEN APPLE公式YouTubeよりエンタメ 新着一覧