これが正解!浮気がバレた時のパーフェクト対処法7カ条<前>

小悪魔ドルチェ寿司 編集者
更新日:2020-09-18 06:00
投稿日:2020-09-18 06:00

対処法その3「浮気された被害者を共犯にする」

 走り出してすぐ、ニイナミさんが言います。

「今日は関越道が渋滞していて、手前の松井田妙義ICで降りて下道で行っても、軽井沢の奥の佐久ICで降りても、結局軽井沢が大混みなので新幹線で行かれた方が早いと思います」

「ヘリは」

「今日は隆史(息子)さんが伊豆大島へ。自転車の練習とのことです」

「あのボンクラ。そら仕方ないな。お母ちゃん、ゴルフバッグ持てるか」

「なんでやねん。自分で持ってくださいよ」

「とりあえず東京駅やな」

 ということで、怒りに満ちて半狂乱で徹底的に裁くつもりだった朝から1時間くらいしか経ってないのに、いつの間にか東京駅でチケットを買わされたり、お弁当やお茶を買わされたりしています。

 ここで、ポイント3が発動です。自分に対して怒っている相手を、自分の計画の共犯者にさせる、ということです。軽井沢に行く計画に乗せることに成功したら、世話を焼かせることで計画の一端を担わせるのです。そのポイントは、徹底的にイノセントである、ということです。

「着いたら、うまいもん食わせたるけ、軽めのお弁当にしといてな、お母ちゃん」

 この甘え上手っぷりには、あの時のことを今思い出しても、してやられたな、と生暖かく微笑むしかありません。守るべき愛するものが甘えると人は応えざるを得ないという人間の習性を巧みに利用しています。

 これは無私、あるいは全私、もしくは赤ちゃんの境地です。長徳寺の願翁禅師が全人類に与えた問答「本来無一物」、これを81年の修羅場だらけの生涯で会得したひろし、もしくは生まれたての無垢なものにしか見えない世界です。

 浮気をして半狂乱のわたしに殺されそうになっていたところから、東京駅で軽めのお弁当を買ってもらうという同じ世界線とは思えない状況。藤田東湖の「三たび死を決して 而も死せず」、死ぬと覚悟したものの強さなのか……。

 否、イノセントなヤリチン@81歳、ほど最強なモノはいないということですね。新幹線に乗り込んでからも、「お母ちゃん、寒い」「お母ちゃん、足揉んで」「どしたんや。お母ちゃん。怖い顔やな。腹でも痛いんか?」「……怒ってるんか?」

 うん、さっきから、ってか朝からずっと怒ってるよ。怒ってるんだけど、もしかして気づいてなかった? 腹が痛いわけあるか。なんなら痛いのは心だよ!

対処法その4「ノープランで慌てさせ、見切り発車の尻拭いで思考を封じ込める」

 うん、あいみょんみたいに、死ねえええええええええええええええええ! ってなりつつも、ひろしの首元にストールを巻いてあげたり、足を揉んだりしてしまうわたし。前世で何億人殺したのでしょうか。

「あ、お母ちゃん、今日泊まるところ、ちゃちゃっと予約しといて。明日の朝は、わし、軽井沢ゴルフ倶楽部や。ちょっと寝るわ。お前のせいで寝不足やけんな」

 ハアアアアアアアアアァアァアァアァ? 泊まるところ? み、見切り発車、え、これが文字通り、見切り発車ってやつですけど、何プラン? そういえばよく聞いてなかったけど、何プラン? 今日何しに行くの? わたしたち、いま何してるの? なんで軽井沢に向かってるんだっけ? てか朝、なんで軽井沢いくで、って言ってたんだっけ? え、明日ゴルフ? ゴルフやん、この人、普通にゴルフで軽井沢なだけじゃん。てか、とりあえず泊まるところ、予約しないといけないん!? ちくしょう。一番高いところを予約してやる。

 といいつつ、当日なので予約サイトなどは使えず、もちろんスイートなども空いておらず、一度は泊まってみたかったルン♪万平ホテルのアルプス館を予約完了。

 これです。ポイントその4、とりあえず巻き込ませておいて、見切り発車のノープラン。からの、ノープランだから手配しなきゃとわたしに慌てさせておいて、自分は高鼾のこの手腕。

 まずわたしはそもそも軽井沢なんかに行きたくないし、できれば徹底的にとっちめて浮気の事実を吐かせたいし、全部がクリアになってからわたし自身の処し方を決めたいわけです。しかしクリアになるどころか、勝手にひろしのペースに巻き込まれ、しかも今日泊まるところがないといわれ、それは大変、とiPhoneを駆使しホテルを検索し始めちゃったわけです。

 こうしてわたしは軽井沢に着くまでの間、ひたすら軽井沢のホテルについてググることに没頭していて、今朝のことを考える余裕はなかったのです。なんならホテルの予約したついでに、ディナーも検索しまくって、萬山楼まで予約しているわけです。このように自ら率先してディナーの予約まで取るわたしは、年の功サイコパスの術中に綺麗にハマってジェロントフィリアの海で息も絶え絶えでおります。

 次回、究極の浮気バレ対処法、あと3つ(後編)に続きます!

小悪魔ドルチェ寿司
記事一覧
編集者
出版社で勤務のかたわら、現場主義のスケベライフを送っている最中に81歳と恋に落ち同棲生活開始。

エロコク 新着一覧


一見すると口紅! すべての人に持ってほしい気配りローター
 これを見てすぐに「ラブグッズだ」と分かる人は少ないのではないでしょうか。「マジックモーション マジック ロトス」は、れ...
桃子 2021-09-19 06:00 エロコク
20代派遣OLの告白「私、不倫相手と同じマンションに…」#6
「同じ敷地内に立つマンションの別棟」に不倫相手と住むH美さん(27歳・派遣)。LINEでの連絡は毎日、そして3日に一度は...
蒼井凜花 2021-09-17 06:00 エロコク
いかつい雰囲気を裏切る優しく繊細な刺激で極上オーガズムへ
 不良少年が捨て犬を保護した……そんな現場を目撃したら「超~いい人!」と思っちゃうのが人情というもの。好印象から悪印象へ...
桃子 2021-09-12 06:00 エロコク
20代派遣OLの告白「私、不倫相手と同じマンションに…」#5
 不倫相手と同じ敷地内のマンションで新生活を始めたH美さん(27歳・派遣)。しかしある日、分譲のA棟に住む彼と賃貸のB棟...
蒼井凜花 2021-09-10 06:00 エロコク
精密ロボット機能搭載!“押す”&“こする”を備えた最新バイブ
 女性の性感帯はいまだ謎に包まれたところが多く、中でも最もミステリアスなのがGスポットでしょう。ラブグッズ界もこれまで、...
桃子 2021-09-05 06:00 エロコク
20代派遣OLの告白「私、不倫相手と同じマンションに…」#4
 ついに不倫相手と同じマンションでの生活を始めたH美さん(27歳・派遣)。引っ越し当日は彼を部屋に招き入れ、新居で甘いセ...
蒼井凜花 2021-09-03 06:00 エロコク
レトロだけど新しい! ほかのバイブにはない気持ち良さ♡
 昨今はハイデザインなラブグッズが増える一方で、レトロなものはいつのまにやら少数派。「桃色GENERATION」は、10...
桃子 2021-08-29 06:00 エロコク
20代派遣OLの告白「私、不倫相手と同じマンションに…」#3
 不倫相手のマンションに引っ越すことになった派遣OLのE美さん(27)。あまりにもリスキーな不倫だが、目くるめく快楽を知...
蒼井凜花 2021-08-29 21:10 エロコク
元カレでもいい…「リサイクルセックス」に走る女性の心理
 コロナ禍により、男女の出会いの機会が一気に減ったこの頃。あまりの出会いのなさに、元カレや元ダンナと再び関係を持つ女性が...
内藤みか 2021-08-26 06:00 エロコク
力で快感を引き出す電マしか知らない人ほど試してほしい一品
 エッチな目的のために電マを購入。でもそれだけでなく肩や腰のマッサージにも使っている女性、少なくないですよね。電マはパワ...
桃子 2021-08-22 06:00 エロコク
20代派遣OLの告白「私、不倫相手と同じマンションに…」#2
 いまや日常にありふれている不倫。今回取材に応じてくれたE美さん(27歳・派遣)も、妻子ある男性と不倫をしている女性の一...
蒼井凜花 2021-08-20 06:00 エロコク
吸引グッズ火付け役の“妹分”が日本上陸!初心者もすぐ使える
 アパレルやコスメの世界では“姉妹ブランド”というものがよくあります。メインのブランドよりも価格帯が低めなのが“妹”。そ...
桃子 2021-08-15 06:00 エロコク
20代派遣OLの告白「私、不倫相手と同じマンションに…」#1
 連日のように報道されている有名人の不倫……。有名人だけでなく、一般人も不倫に走ることはもはや珍しくない。  今回、取...
蒼井凜花 2024-08-22 17:23 エロコク
クリを内側にしっかり収めるよう計算され尽くされた吸引系
 上品なラベンダー色、無駄をそぎ落としたようなフォルム。クリトリスを覆って振動刺激を与えながら吸い上げる“吸引系”の人気...
桃子 2021-08-08 06:00 エロコク
40代エリート男性の告白~「夫婦交換」という愛のカタチ#6
 これまで5回にわたって綴ってきた「夫婦交換」の内情。「性と生」を謳歌するべく、二組の夫婦がもつれあう光景は、Wさん(4...
蒼井凜花 2021-08-06 06:00 エロコク
カップルにも♡小さな面でクリを刺激する“一点集中ローター”
 最近、私がクリトリスをピンポイントで刺激するグッズを探しているからでしょうか。一点集中! 小さな接地面でクリをしっかり...
桃子 2021-08-01 06:00 エロコク