親バカでもいい? 子どもを褒められた時のベストな返し方5選

孔井嘉乃 作詞作曲家・ライター
更新日:2020-10-20 06:00
投稿日:2020-10-20 06:00
 ママ友同士の間で、「◯◯くん、走るの速くてすごいね」とか、「◯◯ちゃんって、お人形さんみたいに可愛いね!」なんて、子どもを褒めるシーンはよくあります。褒める側は何の気なしに褒めているつもりでも、どのように返したら良いのか困っているママは多いそう。でも、実は、返し方によっては子どもが傷ついてしまうこともあるようなんです。

謙遜文化!? 控えめを美徳とする日本のママたち

 息子が5歳になった今、気づけばママ友が増えてきました。この年になると男の子と女の子の違いははっきりとしてくるもので、男の子が戦いごっこでビームを撃ちまくっている横で、女の子たちは大人しく世間話をしていたりするんですよね。

 そんな時、「大人しくてしっかりしてますね!」なんて言うと、「いやいや、うちでは全然!」とか、「◯◯ちゃんのほうがすごいんです」なんて、謙遜するママが多くいることに気付きます。

 これは、控えめを美徳とする日本の謙遜文化のせいでしょうか。それに、“本音と建前”という言葉を知っているからこそ、もしも「そうなんです! すごいいい子で可愛いんです!」なんて言ったら、「親バカだと思われそう」「お世辞だったりして」なんて気を回しすぎてしまい、その結果、嬉しい気持ちを隠して我が子を卑下する方向で返事をしてしまうママはとても多いです。

でも、子どもには分からない文化でもある

 子どもは、親同士の話をよく聞いています。現に私も、ママ友と話していた話題を家に帰ってから息子に持ち出されたりして、「聞いてたの?」なんてことも、しばしばあります。

 だから、お友達のママからせっかく褒められたのに、一番認めて欲しいママに「そんなことないですよ」とか「外づらがいいんですよ」なんて言われてしまったら、ショックを受けてしまうことは想像できます。

 子どもは「これができたよ」「これを見て」と、いつでも注目されたい、褒めて欲しい気持ちを持っていると思います。小さな心の中に、「謙遜」なんて文化はありません。

 このような1つ1つの出来事は、「ママがああ言っていたから、自分はダメな子」と、子どもの自己肯定感を下げてしまうことにも影響してしまうそうです。

子どもを褒められた時のベストな返し方5選

 では、子どもを褒められた時、どのように返すのがベストなのでしょうか? ぜひ、困ったときの.参考にしてください!

1. お礼や嬉しい気持ちを伝える

 あまり考えすぎずにお礼や嬉しい気持ちを伝えるのが、結局ベストではないかと思います。

 実際、ママ友の子どもの良いところを褒めた時、「いやいや全然!」と言われるより、「ありがとうございます! 成長が嬉しいんですよね」なんて返してくれた方が、「どんなふうに教えたんですか?」なんて、そのあとの会話も続きやすいものです。そこで得た情報が、自分の育児へのヒントとなったりもしますよね。

2.「好き」だからできるようになったと言う

 困るケースが、「ひらがな読めて賢い」「走るの早くてすごい」なんて、子ども自身の能力を褒められた時の返し方。そんな場合には、「最近お手紙書くのが好きみたいで」「走るのが楽しいみたいで」なんて、子ども自身がそのことを「好き」だから、できるようになったことを伝えるとスムーズに話が進みます。

 また、子どもが努力してできるようになったことに関しては、「逆上がりをできるようになりたくて、がんばっていたみたいです」など、伝聞系で答えるのも良いと思います。

3. 褒められたことに同調する

「◯◯くん、お歌が上手ですね」と言われたら、「そうなんですよ。上手ですよね!」と同調するのもおすすめです。もしも、その会話を子どもが聞いていたら、きっと嬉しく思うでしょうし、ママも「謙遜」という嘘をつかなくて良いため、自己嫌悪に陥ることもありません。

 たとえ、お世辞や社交辞令であったとしても、いいではないでしょうか? 褒められたことに同調しているだけですので、相手にも不快な思いをさせることはないでしょう。

4. 具体的な例を挙げて話題の方向を少し変える

 褒められた時、具体例を挙げるのも良いかもしれません。「お手伝いしてくれて羨ましい!」と言われたら、「タオルを上手にたためるようになったんですよね」とか、「自分でお着替えできるなんてすごい」と言われたら、「最近、どっちが前かがわかるようになったみたいで」など。

 こうすることで、子どもをけなすことなく話題の方向を少し変えることができ、会話も広がりやすくなります。

5. 自分自身のことだけ謙遜する

 それでもやっぱり謙遜してしまう控えめな方は、自分自身のことだけ謙遜してみるのもおすすめです。

「しっかりしていますね」と言われたら、「私がちゃんとしてないから、しっかりするのかもしれません」とか、「お絵かき上手ですね」と言われたら、「私は絵心ないから、じぃじに似たのかも?」なんて、自分自身を少し下げてみると良いでしょう。

 この時、暗くなりすぎては相手に気を使わせてしまうので、あくまで明るく冗談のような雰囲気を伝えられたらよりベストです。

つい謙遜してしまったら…あとでフォローをしてみては?

 子どもを褒められると、自分が褒められるよりも嬉しいと感じるママは多いでしょう。照れ臭く、誇らしいような気持ちになれるのは、親になったからこその特権ですよね。

 とはいえ、私も時々息子を褒めてもらえると驚きと喜びが一緒になって、つい、「いや〜、そんなことないです」なんて言ってしまうことがあります。それがもしも、息子の前だった場合には、あとで「◯◯ちゃんのママがこうやって褒めてくれて、ママは嬉しかったよ! 頑張ってるもんね!」など、声をかけてフォローをするようにしています。

 大人も子どもも、褒められて伸びます。良いところはたくさん褒め合って、子どもの自己肯定力や能力を伸ばしていけると良いですね。

孔井嘉乃
記事一覧
作詞作曲家・ライター
3歳からピアノを始め、現在は作詞作曲家&シンガーソングライターとして活動中。2014年からウェブライターとしての活動を開始。得意ジャンルは美容、恋愛、ライフスタイル。コスメコンシェルジュ、日本化粧品検定1級、ベビーマッサージ資格、乳児心理+児童心理資格取得。
2016年、ママユニット「mamakanon」を結成。活動5年目にして、YouTube再生回数1,200万回達成。2020年、フレンチシンガーバイオリニストソングライターとのDuo「ellipsis」を結成。両者の絶対音感を活かしてカバー演奏などを行う。
1児のママ。特技は早起き。ウィスキーが好き。

◇孔井嘉乃公式サイトmamakanon公式 YouTubeチャンネルellipsis公式 YouTubeチャンネル

ライフスタイル 新着一覧


この倦怠感は自律神経? それとも…更年期の症状は神出鬼没。妊活アプリのように「通知」が来る方法はないのか
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
離婚で「実母と義母」のバトル勃発! 嫁を“敵認定”した義母が放つ衝撃的な一言【身内のありえない発言】
 嫁と姑の付き合い方が見直され、昔ほどフィーチャーされにくくなった「嫁姑問題」。ですが、実際はトラブルが発生しているもの...
「ミスっても死なない!」優柔不断とおさらばする“前向きマインド”5つ
「優柔不断な性格を直したい…」「いつもクヨクヨ悩んでしまう」こんな悩みを抱えている優柔不断な方、集合! 優柔不断を改善す...
“神たま”のそば、羨ましいでしょ? 進むたび揺れる「にゃんたま」をソッと撮るお仕事です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
わかるけど…LINEの「疲れた」アピールにウンザリ。愚痴って対応に困るんです!
 何気なくする“疲れたアピール”は、ときに人を困らせてしまうもの。相手に遠慮や我慢をさせてしまったり、無理させたりする場...
仕事一筋の私が『対岸の家事』詩穂に共感した理由。くだらない「専業主婦vsワーママ」対立してる場合じゃない
 多部未華子さん主演のドラマ『対岸の家事』が6月3日に最終回を迎えた。毎回放送されるたびに話題になり、SNSを中心に視聴...
ストゼロでも消えない死への恐怖。介護に離婚…友人それぞれが歩む人生に救われた夜。人が最後に行きつく先は
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
48歳、乳がん検診の「要精密検査」に衝撃。独居暮らし男の孤独死に重なる…誰にも看取られない恐怖
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
40代は“知人の訃報”がくる年齢だ。憎んだ男の「死亡通知書」で20年ぶりに集う同級生、独身の私はどう映る?
 板チョコのような重い扉を百恵が開けると、真っ赤な口紅を施したママさんがいつものように明るく出迎えてくれた。 「い...
「20年モノのフライパン」がかっこいい? 貧乏戦線に異状あり!
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
お酒の席の“あのルール”に物申したい! グラスに注ぐベストタイミングは…
 働く側としても、お客さんとしても大好きなスナック。今後も良いところをどんどん書いていければと思っているのですが、今回は...
若者が『めおと日和』の“昭和な恋愛”に胸キュンするのは何故? タイパ重視じゃないもどかしさ
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。前回のコラムでは、「50代の恋愛にときめきは必要なのか?」というテーマについ...
婚活に介護…もう頑張れない。アラフォー女性が抱えがちな問題、6つのケースを聞いた
 今回ご紹介するのは、アラフォー女性の悲鳴。「もう頑張れない」と思っていることを教えてもらいました。同じ悩みを抱えている...
怒った中年の顔は「ブス」だと知った。更年期世代がイラついた時にするべき大事なアレ
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ゴロンする一瞬♡ 奇跡のモフモフ“にゃんたま”とプニプニ頬っぺが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「現金がよかった」ってそりゃないよ~!『母の日』のガッカリエピソード
 日頃の感謝を伝えるために贈った母の日のプレゼント。なのに微妙〜な反応をされたら悲しいですよね。今回はそんな“母の日のガ...