離婚率の低い「お見合い結婚」で釣り合う相手を探す
A子さん(36)は8年前に親を介してお見合いをしました。A子さんの実家は裕福な地元の名士で、中高一貫教育のお嬢様学校を卒業後、ロンドンに留学をして5年後に日本に戻ってきました。女子校だったことと日本にいなかったことで、日本人の男性との接点はほとんどありませんでした。
“お嬢様ルールあるある”のひとつに、お見合いで家柄の釣り合う人を見つけるという風習があります。幼い頃からそんな話を聞いていたA子さんは、お見合いの話に抵抗はありませんでした。
日本の離婚率の高さはご存じだと思いますが、特に大恋愛の末に結婚をしたカップルほど離婚に至っているとう傾向があります。ちょうど結婚する頃が気持ちのピークで一緒になるので、あとの実生活が始まれば減点法式で、えっ? こんな人だった? と点数が減っていくからです。大好きだったからこそ期待値が高かった結果かもしれません。
お見合い結婚の場合、100点満点で言えば、高くても50点以下でスタートするので、思いやりと努力で愛を育んでいける可能性を多いに秘めています。だからでしょうか。お見合い結婚における離婚率は約10%とかなり低い数値です。
毎日、ぬいぐるみ夫と眠るむなしさ
「同じベッドで寝ていてもぬいぐるみみたいな、なんていうか無機質なんです」
A子さんの悩みは、夫からの情熱を全く感じないこと。しかし、「○○家」と呼べる家柄の良い夫には跡継ぎが必要でした。夜の生活も、男性経験が少ないA子さんは比較のしようがありませんでした。
「黙々と淡々と終わる」
子孫繁栄のための行為という表現がぴったりだったそうです。穏やかでそれなりに優しい夫ですが、一人目の子供ができてから3年ほどレスで、キスすらない共同生活でした。
眠るときには同じベッドで寝ていたそうですが、A子さんには全く関心がないのが伝わってきたそうです。寂しくて空しくて涙がこぼれた時もありましたが、ある時、A子さんの脳裏をよぎった答えが、家柄が釣り合わず結婚できなかった女と、今でもつながっているのでは、という疑惑でした。
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