ほっこり冬の幸せ!天使の口づけ「パンジー&ビオラ」の育て方

斑目茂美 開運花師
更新日:2020-11-11 06:35
投稿日:2020-11-11 06:00
 暦は立冬を迎えました。ぼちぼち寒くなり、あたりが秋から冬の気配へと変わり始めると、お花好きの皆さま「今年もそろそろよね〜」のワクワクが始まるのでございます。そう。冬のガーデニングのド定番! パンジー&ビオラでござんすよ。
 天候・気温を気にしながら、毎年「今年はいつからスパートかけるか!」と探っているお花屋さんが多いと思われます。それだけ、冬のド定番であるこの商材は売れるのでございますよ。ということで、今回は「全部の運気をあげちゃうか!?パンジー&ビオラ」の解説でございます。

パンジー&ビオラの違いってなんですか?

 “愛の神キューピットが地上に咲く白いスミレの花に自分たちの面影をうつすため、3回キスをしたから色が三色になった……”と、ローマ神話の中に書かれている「パンジー」、昔は「三色スミレ」なんぞと呼ばれておりました。

 ですが、いまや三色の色どころか、もはやその形すら「え~っ!」と思わず声が出ちゃうような変貌を遂げているパンジー&ビオラ。スタンダードな花弁、淵にフリルがついた花弁、全部がフリフリもっこりな花弁……象の鼻みたいな形もあればウサギの耳みたいな形もございます。

 パンジーとビオラの違いは、花の大きさの違い

 花径が5センチ以上はパンジー、以下ならビオラと言われておりますが、大きさですらバリエーションが多すぎて曖昧。ゆえに、「可愛いからもうどっちでもいいや」って言いたくなるのは、ワタクシだけではないはず。さまざまな種類、色、形があるのも、それだけ超が付くほどの人気品種だ、ということでございます。

 品種改良を重ねてきたパンジー&ビオラは園芸ビギナーでも抵抗なく秋から春にかけて長い期間楽しませてくれる、本当に最高の優良選手なお花でございますわよね。

 ワタクシ、正直に申し上げると、最初にちゃんとした土で植え込みさえすれば、あとは放置プレイでも勝手に綺麗に咲くのがパンジー&ビオラぐらいに思っております。

 ですが、実は彼らが自ら持つポテンシャルをフルに発揮するか否かはアナタ次第だということを、ここでお伝えさせていただきます。

パンジー&ビオラを上手に育てる3つのコツ

 気負いなく育てられるのが、パンジー&ビオラの良いところ。

 ですが、アナタがちょっとしたコツを知って実践することで、あまりの素晴らしい成果に「やればできる子だったわ、私」という気分に浸れるかもしれません。

1. こんもりモッコリお花をいっぱいつけるためには?

 お花屋さんであるワタクシにお客様からよく聞かれる質問の一つが、「思ったより株が大きくならないけど、栄養が足らないせい?」ということ。

 それもなきにしもあらずですが……。実はパンジー&ビオラは、「頂芽優勢(ちょうがゆうせい)」という性質を持っております。これは、“茎の先端にある芽(頂芽)の生長の方が、茎の脇につく脇芽よりも優先されちゃう、という意味なのでございます。

 一般的な植物って、たいがいは「頂芽優勢」の性質を持っております。この性質を持つ植物を上手に育てるには、芯の茎の先端をカットする「摘心(てきしん)」と呼ばれる作業を行うのがコツ。ワタクシはこの作業を「先っちょピンチ」と呼んでおりますが、摘心をしないでそのまま育ててしまうと優先された茎だけが伸びて、脇芽の生長は抑制されてしまうのでございます。

 別に摘心をしなくても勝手に分枝することもございますが、パンジー&ビオラは摘心してあげるとモッコリこんもりと脇枝が繁り、たくさんのお花を株いっぱいにつけてくれるので、ぜひ摘心(先っちょピンチ)をされることをオススメいたします。

 作業のタイミングは、植え込んでしっかり根付いてから……と言いたいところですが、意外と植えてすぐでも大丈夫。株元に葉を数枚残す程度でバッサリ切るので、まだ苗が小さいうちにやらないとアナタの決心が揺らぎます。早めの御決断を。2、3週間もすればモリモリと脇芽が出てきて、「おー!」ってなりますわよ。

2. 切り戻しはこまめに

 お客様からよくあるご質問のもう一つは、「茎だけがヒョロヒョロ伸びて花が咲かない」ということ。

 この状態を、「徒長(とちょう)」と呼びますが、徒長した茎を発見したときは迷わず成敗!でございます。茎が枝分かれしている部分のもとをたどると脇芽が出ておりますので、その脇芽のチョイと上で切っていただければ大丈夫。結構、バッサリいっちゃってくださいませ。

 ですが、株全体がどうやら病いだわ〜っていうぐらい、ヒョロヒョロって場合もございます。そんな時は、思い切りバッサリ成敗でお願いいたします。でも、葉は多少残してくださいね。

 切れば切るほど次の花が咲くまでに時間がかかりますが、いずれはしっかりとした茎にたくさんの花が咲くことが期待できますので、ご安心くださいませ。

3. 枯れた花は早めに取り除く

 当然でございますが、お花が咲き終わると子孫を残すために種ができます。パンジー&ビオラは株いっぱいにお花を咲かせるので、これがみんな種を作ってしまうと、花株の立場に立ってみたらたまったもんではございません。

 子孫を残すことにエネルギーを使い果たして死んじゃったり、花がらにカビが生えたり腐ったりで、株自体が病気になったりしてしまいますのよ。

 ゆえに、花がら摘みの目的は「見た目をよくする」ということも勿論ですが、「健康な株の寿命を守る」という大きな意味があるのでございます。ぜひ、こまめなお掃除をお願い致します。

幸運を呼ぶパンジー&ビオラの飾り方

パンジーのお庭は巡回パトロールのコースに入っています by さぶ店長
パンジーのお庭は巡回パトロールのコースに入っています by さぶ店長

 前述の通り、パンジー&ビオラはお色が大変豊富であるがゆえ、バラカーネーションのように、色によって花言葉も違いますし、期待できる風水の効能などが変わってくるようでございます。

 健康・恋愛・金運etc……なんでもかんでも「ラッキーCome on!!」と思っているアナタ。

 パンジー&ビオラを、とにかくいろいろな色でカラフルに植え込むことをおススメ致します。黄色、ピンク、ラベンダー、オレンジなど、景気よく華やかに。お庭だけでなく、できればお玄関にも寄せ鉢として飾られてはいかがでしょうか?

【あわせて読みたい】四季を感じて心の癒しと希望をアナタに…植物生活のススメ#1

 玄関はまさしく「運気の入口」でございます。そして、「土」「花」「水」という縁起を呼ぶものがある、というのも大きなポイントでございますよ。ぜひお試しあれ。

 色とりどりのパンジーとビオラがアナタのお家に幸運を呼び寄せてくれることを、遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


友史上極ネガ、ごめん連呼、Wi-Fiジャック…LINEの異変はSOSサイン?
 毎日ネガティブなニュースが流れる現代では、メンタルがやられてしまう人が少なくありません。  自分は大丈夫でも身近...
早咲きも遅咲きも
 桜の種類によって咲く時期はそれぞれ違うのだという。  ソメイヨシノは蕾が膨らみかけている白州で八ヶ岳を背に満開の...
ほっこり癒し漫画/第72回「爪切りはイヤイヤ」
【連載第72回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」って最上級の褒め言葉?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
インフルだから修学旅行ずらせる?⇒令和も健在!“あたおか”モンペの恐怖
 モンスターペアレント、略してモンペ。自己中心的、理不尽、過保護、クレーマーとして学校や教師を悩ませる存在ですが、LIN...
私が見た最凶の闇ホステス!後輩いびり、“ブルーカラー”のお客様を蔑む女
 ホステス歴10年。スナックへの愛は今も増しており、これからもスナックの良さを知っていただくべく、何か綴れたらと思ってい...
“取り柄のない”自分の才能の見つけ方 手作りも副業も無理…深く悩まないで
 コロナ禍以降、近場のイベントを楽しむ人が増えました。そのなかで伸びてきているのが、手作りのものを販売する市場的イベント...
お花畑に2匹目の“たまたま”が♡ 今日の恋愛運はいかがかにゃ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
LINEグループを自然な言い訳で退会するテク⇒「一旦」の前置きは使える
 付き合いや流れでメンバーに加わることのあるLINEグループ。  通知がうざかったり、会話の内容が嫌だったりすると...
お財布に優しい「ド根性植物」8選 ほっぽらかしでも毎年咲いてくれて感謝
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋の店先に、一体どこから生えているのか分からない「羽衣ジャスミン」が咲いています。勝手に土...
台湾の聖子ちゃん?女神「媽祖」の人気が凄まじい…カオスな宗教お祭り記
 ガヤガヤとうごめく人混みの頭上に降りそそぐ、どう考えてもヤケドしそうな熱々の花火! 街全体が熱狂に包まれ、路上はさなが...
2024-04-24 06:00 ライフスタイル
後妻つらいよ。“子の運動会にパチンコした男”⇒前妻の嫌がらせは茶飯事
 バツイチ男性と再婚した場合、時々運の悪いことに「前妻からの嫌がらせ」を受けてしまう人がいます。女性は、愛や嫉妬が絡むと...
甲斐駒ヶ岳(春)のごほうび
 峠を登り振り返ると一面雲で覆われていた空が割れ甲斐駒ヶ岳が顔を出した。  春を待ちわびて眺める景色もまたごほうび...
“たまたま”を下から見上げる背徳感…やんちゃ坊主も困り顔
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
惚れてまうやろー♡そのへんの男よりカッコいい同性にキュン
 今回は「同性にキュンとした話」を集めてみました。中には、女性同士で恋愛感情に似た好意が湧いた人もいるようですよ! どん...
女坂と男坂の違いって? 山道・寺社仏閣の参道どっちを選ぶと楽チンか
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...