別れるなら今のうちかも…成長しない彼氏に見切りをつけた女性

並木まき ライター・エディター
更新日:2020-12-26 08:36
投稿日:2020-12-26 06:00
「冷酷と激情のあいだvol.26〜女性編〜」では、仕事を理由に、デートをしてくれない彼女に恋心を募らせる男の苦悩をご紹介しました。
 では、Sさんの恋人であるMさんの真意はどこにあるのでしょうか。

成長しない彼氏にうんざり

「Sとは、一度は別れたこともあったけれど、今のところは、これまでで一番長く交際してきた彼氏ですね。だけど、今の彼は会社をやめて、資格試験の勉強しかしていないので、ふたりの間には、いろいろと問題が出てきているんです」

 Sさんのことを嫌いになったわけではないけれど、と前置きをしながら、それでもMさんは今のSさんと一緒にいてもときめきを感じないばかりか、苛立ちばかり覚えてしまうストレス源だと断言します。

「彼が仕事をしていないから仕方ないのかもしれないけれど、会社をやめてから、成長が止まってしまったように感じるんです。金銭的にも、これまでの貯蓄と親の仕送りで生活しているみたいなので、まるで大学生みたいなお財布事情だし。

 ひとことで言ってしまえば、ケチくさいデートばかりなんですよ。まぁ、お金のことだけなら“今だけ”と割り切って目を瞑れるんですけど、こっちが仕事のこととかで、雑談として何かを話しても、返ってくる返事が幼稚すぎて話になりません。

 話しているとイライラするし、彼は視野が狭いんだなって、呆れてしまうことも多いんです……」

頑張ってきたけれど

 パートナーとは、お互いを高めあえる関係が理想と考えているMさんにとって、今のSさんは、物足りなさを感じるうえに、その先の結婚となると、ためらいしかない相手になってしまったのだそう。

 資格勉強中で、行動範囲が限られているのが影響しているのは理解しつつも「他の同世代の男性と比べても、幼稚さが際立つ」と、Mさんは感じています。

「資格試験に合格したとして、そこから実務について、きちんと独り立ちできるまでには、かなりの時間もかかるじゃないですか。彼が成功する保証だって、どこにもないですし。

 長く付き合ってきたので、縁があるんだろうから、簡単には別れるべきじゃないかなってがんばってきたんですけど……、そろそろ自分の気持ちも限界です。

 他に好きな人ができたわけではないのですが、最近では、新しく出会う男性と彼氏のことを無意識に比べてしまい、どんどん彼の未熟さが気になる一方です」

今のうちに別れたほうがいいかもしれない

 これ以上、一緒にいても嫌いになるだけならば、まだ「嫌い」とまではいっていない今の段階で別れたほうがいいのではないかと考えているMさん。自分より時間が自由になるSさんから、しつこくデートをせがまれるのも、徐々に大きなストレスになっていると言います。

「今、別れれば、いい友達でいられるような気がするんです。長く付き合ってきた彼氏だからこそ、別れたから“ハイ、さよなら”という関係ではなく、その後もいい関係を築いていけたらいいなって思うんですよね。

 私のわがままかもしれないけれど、恋人としてではなければ、たまに会って食事をしてもいいかなって、今なら思えますし。だけど、これ以上、恋人としてイライラさせられっぱなしの毎日が続くと、顔も見たくないほど嫌いになりそうで、それが怖いんです」


 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「事実婚は既婚者ではない」独身と偽る夫にモヤモヤする女性
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-10-15 06:00 ラブ
「戸籍汚れずラッキー」事実婚の夫は独身だと偽りリスク回避
「冷酷と激情のあいだvol.112〜女性編〜」では、事実婚の手続きを終えている夫・タカノリさん(仮名)が、今でも外に対し...
並木まき 2022-10-15 06:00 ラブ
なんなん?男も服も「人の物が欲しくなる女」の心理と対処法
「隣の芝は青く見える」といいますが、よく見えるだけでなく我慢できなくなってしまう人もいますよね。恋愛においては、人の彼氏...
恋バナ調査隊 2022-10-15 06:00 ラブ
「離婚したいけど心配」なら独身に戻ってよかった話を読もう
「一生を共にする」と誓った相手でも、さまざまな理由から離婚という選択をする夫婦は少なくありません。ただ離婚に踏み切る前は...
恋バナ調査隊 2022-10-14 06:00 ラブ
「アラフォーが勝てるプロフ」で年下男子とマッチング率UP!
 マッチングアプリで年下のイケメンに何度もいいねしてるのに、ちっともマッチングしない……。そんな悩みを抱えているアラフォ...
内藤みか 2022-10-13 06:00 ラブ
ガツガツ&焦ってる認定は回避!さりげなく好意を伝える魔法
 恋愛にガツガツしていると、周囲から「焦ってるんだな……」と思われがちな大人女子。そんな視線が気になると、好きな人にアプ...
恋バナ調査隊 2022-10-13 06:00 ラブ
車の座席はいじっちゃダメよ…不倫がバレた違和感ときっかけ
 不倫には大きなリスクが伴うとわかっていても、好きになってしまった気持ちに負けてズルズルと関係を続けてしまう人はたくさん...
恋バナ調査隊 2022-10-12 06:00 ラブ
デートが盛り上がらなくても大丈夫!相手に好印象を残す方法
 片思い中の男性とデートが盛り上がらず、お互いにテンションが下がったまま解散することってありますよね。  いまいち食事...
若林杏樹 2022-10-12 06:00 ラブ
二人きり=勝ち確定♡ 職場男性からの好意ダダ漏れLINE3選
 職場の男性と日頃LINEしている女性もいるでしょう。でももし、男性から好意を感じるLINEが届いたら、あなたはどうしま...
恋バナ調査隊 2022-10-12 06:00 ラブ
結婚するならハゲと白髪どっち?浮気する可能性が高いのは?
 愛があれば外見なんて関係ない! とは言いますが、実際問題、結婚相手がハゲていたり、白髪だらけだった場合、世間の女性はど...
恋バナ調査隊 2022-10-11 06:00 ラブ
倦怠期と安定期の違いとは?マンネリ打破&幸せな2人の習慣
 恋愛につきものなのが「倦怠期」と「安定期」です。付き合いたてのカップルより落ち着いている共通点だけで、あまり見分けがつ...
恋バナ調査隊 2022-10-10 06:00 ラブ
「金がねぇ」が口癖のドS彼氏が…実は“優しい一面”にキュン
 あなたは“ドS彼氏”と聞いて、どのようなイメージを持ちますか? 「怖そう」「大事にしてくれなさそう」などとネガティブな...
恋バナ調査隊 2022-10-09 06:00 ラブ
芸能ニュース見てハッ!スピード婚がうまくいく人の特徴は?
 芸能人のスピード婚のニュースを見るたびに、「すぐ別れちゃうんじゃないの?」と感じる人は多いようです。でも、中にはスピー...
恋バナ調査隊 2022-10-09 06:00 ラブ
「今すぐお味噌汁を」情報番組の占いが命!心配性な夫のLINE
 夫婦って、自然とお互いの性格のバランスをとるようにできているのかもしれません。今回は、過度に心配性な夫とどんどん冷静に...
恋バナ調査隊 2022-10-09 06:00 ラブ
地味なのにモテる?地味だからモテる?愛され女の謎解き
 一見、地味でモテなさそうな女性なのに、なぜか男性にモテる人っていますよね。可愛くて人気者の女性もいるのに、どうして目立...
恋バナ調査隊 2022-10-08 06:00 ラブ
「セフレが気になる今日この頃」性欲に対処しない夫に憤る妻
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2022-10-08 06:00 ラブ