髪の毛パサ子で10歳も老けて見られた!“シャンコン&ドライヤー”基本のお手入れに3つの+α【薬剤師監修】

コクハク編集部
更新日:2024-08-29 06:00
投稿日:2024-08-29 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 髪の乾燥がひどく、先日の飲み会で+10歳勘違いされた女性の悩み

 今日は、さつきさん(33歳女性/仮名)からのご相談です。

「最近、髪の乾燥がひどくてパサパサなことに悩んでいるんです。この前飲み会があったんですけど、10歳も老けて見られました」

 さつきさんはため息をつきながら話します。

「たしかにちょっと髪が乾燥しているわね。髪のケアは何をしているの?」

「シャンプーのあとはコンディショナーをつけてしっかり洗い流して、ドライヤーで乾かしてから寝ています」

「髪のケアはしっかりしているようね。だけど、それで髪の乾燥は改善できないわ」

「乾燥のない髪になる方法を教えてください! もう、老けて見られたくありません!」

 これは放っておけません!

【読まれています】「カジュアルおばさん」驚異のトレンド入り 40代女性の“イタイ&ダサ見え”回避テク3つ

2. 髪が乾燥するメカニズム

「まずは、髪が乾燥するメカニズムを知ることから始めないとね。30代の女性の髪が乾燥してパサパサになるのは、キューティクルの傷みが原因よ」

「キューティクルの傷みですか。キューティクルってどんなものですか?」

「キューティクルは、髪の表面にあるうろこ状の組織よ。キューティクルが剥がれたり開いたりしている状態がいわゆる傷んだ状態なの」

「なるほど。キューティクルが傷むことと髪の乾燥にはどのような関係が?」

「キューティクルが傷むと、髪の内部に水分を閉じ込められなくなるの。髪内部の潤い成分が抜けることを防いだり、髪にツヤを与えたりする役割があるから、傷むと乾燥髪でツヤのないパサパサ髪になってしまうのよ」

「なるほど! わかりやすいです!」

 さつきさんは、メモに残しながら真剣に話を聞いています。

「じゃあ、キューティクルの傷みや乾燥髪の原因をさらに詳しく伝えるわね」

3. キューティクルの傷みや乾燥髪の原因

 キューティクルの傷みや乾燥髪の原因は以下があります。

●濡れた髪のまま放置
●キューティクルの流れに逆らってドライヤーを当てる
●コテやアイロン・ドライヤーによる熱ダメージ
●紫外線ケアをしない

<濡れた髪のまま放置>

 髪は濡れるとキューティクルが開くため、そのまま放置すると開いたまま固定されます。

<キューティクルの流れに逆らってドライヤーを当てる>

 キューティクルは上から下に向けてうろこが生えているような構造です。そのため、下からドライヤーの風を当てるとキューティクルが開いた状態で固定されます。

<コテやアイロン・ドライヤーによる熱ダメージ>

 高温のコテやアイロン、ドライヤーを長く当てすぎると、熱ダメージを受けてしまいます。

<紫外線ケアをしない>

 紫外線は組織にダメージを与えるため、髪も当然ダメージを受けます。頭皮にもダメージを与えるため不健康な髪になってしまい、乾燥髪やパサつき髪になる原因です。

4. 髪の乾燥を防ぐ対処方法

 手軽にできる髪のケア方法を3つご紹介します。

4-1. ヘアオイルやアウトバストリートメントを使う

 ヘアオイルやアウトバストリートメントは、以下のような効果があります。

●キューティクルを整える
●乾燥から髪を守る
●熱ダメージから髪を守る

 上記は、ドライヤー前に行うのが効果的です。

4-2. ドライヤーの風を上から下に当てる

 キューティクルを引き締めるためにも、ドライヤーの風は上から下に当てましょう。キューティクルは、熱を与えると形状が固定される性質を持っています。乾かす際にキューティクルの流れを意識することが大切です。

4-3. 健やかな髪に必要な栄養を摂る

 健やかな髪には、食事からの栄養も重要です。髪を作る材料であるタンパク質、吸収率を高めるビタミン類を積極的に摂りましょう。

 栄養バランスの偏りは髪だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼします。全体的な栄養バランスを意識しつつ、積極的にタンパク質やビタミン類を摂るようにするのがいいでしょう。

5. 日頃の習慣や栄養バランスを見直して艶髪を目指そう

「今日は悩みを聞いていただいてありがとうございました!」

「いいのよ。髪の乾燥を防ぐには、食事やドライヤーの使い方、丁寧なヘアケアを行うことが大切よ。しっかり実践してね」

「わかりました! ありがとうございます!」

「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていくさつきさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)

 デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


物価高の今こそ「節約美容」を! プチプラでも満足度“1万円越え”のアイテム3つ【美容家厳選】
 長引く物価高の影響で、日々の美容にもこれまで以上に「コスパ」や「お得感」を求める声が高まっています。  節約しつつも...
性交痛がつらい…それって更年期のせいかも。医療関係者が教える“40代の悩み”対策は?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
性交痛がつらい…それって更年期のせいかも。医療関係者が教える“40代の悩み”対策は?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ツヤ肌メイクの“やりがち”NG3選。なんか脂っぽい…の原因はこれ! 成功するコツは?
 ツヤ肌メイクの、ちょうどいいツヤ感って意外と難しい…。やりすぎるとただのテカリに見えたり、毛穴が目立ったり。控えめすぎ...
日焼け対策、怠ってない? アウトドアガチ勢が実践すべき“美肌”を死守する3大ケア
 春と夏はポカポカと気持ちいい外の空気を吸いながら、アウトドアスポーツをしたくなる季節です。でも、「日焼けが気になる」と...
UV対策してる? 美容家が選ぶ春のおすすめ5選。大人の垢ぬけ顔にはこのチークが優勝!
 コクハク編集部では時短美容家の並木まきさん厳選アイテムを多く紹介してきました。  今回は、その中から選りすぐりのアイ...
毛穴にいい?「あの洗顔法」の真相を医師が解説。向いてる肌質もあるけれど…【美容のウソ・ホント】
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...
救急箱の中身、チェックしてる? 「いざ」の時に役立つ“常備薬”の選び方【薬剤師が解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
乳液なしは「老け顔」を加速する!? 40代は“プチこってり”がキーワード。美容家の厳選アイテム3つ
 40代も半ばを過ぎると、気になるのが顔の“老いた雰囲気”。過去の自分と比べてギャップにがっかりなんてことも。  今の...
「寝ながら運動」で美ボディになれるってマジか! 激しいダイエットなしで痩せるコツ【インストラクター監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代のツヤメイクは暑苦しさNG!2000円以下で買える「夏までヘビロテできる」優秀アイテム3選
 今年は春から日差しの強い日も多く、初夏のような陽気も増えています。というわけで、そろそろメイクも衣替え!  春から夏...
モテる以前にマナーだよ!「みっともない」認定されてしまう男性の特徴6つ
 ルッキズムに厳しい昨今、男性のルックスにだって難癖付けることはできません。でも…悲しいかな、どうしても「生理的に受け付...
「五月病」になるのは5月だけじゃない!イライラ、不眠、意欲減退…なりやすい人の特徴や放置のリスク
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
プチプラと侮るなかれ! 40代後半美容家がガチで使って惚れた神アイテム3点【2025春・スキンケア編】
 優秀アイテムがたくさんあるプチプラコスメ。ですが、40代以上の世代には「ちょっと物足りない…」アイテムもチラホラ。 ...
一晩に何度起きたら頻尿ですか?【医療従事者解説】頻尿のセルフチェック&トイレによる寝不足改善法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
990円の“プチプラ化粧水”1本だけで10日間過ごしてみた。乳液&クリーム不使用で意外な結果が…
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...