2. 肝斑
肝斑は厄介なシミと前述しましたが、その理由は、原因が多岐にわたることと、治療が難航する場合があることが挙げられます。主な原因のひとつに「ホルモンバランス」があり、出産前に女性ホルモンが増加して乱れることによって、頬にシミが増えるケースがあります。これは肝斑であり、妊娠中は増えて、産後1年程度で自然に引いて行きます。
ホルモンバランスに次いで「摩擦」も大きな原因のひとつです。ほっぺたの一番高い部分は洗顔やスキンケアの時など、日常的にも摩擦が加わりやすく、肝斑が現れやすい部位になります。形や色の特徴もあり、表皮層~真皮層と深い層までメラニン色素が増殖しているため、濃淡のある、ぼんやりとした境界の不明瞭なシミになります。紫外線を浴びると濃くなる特徴もあるので、遮光はマストで行いたいところです。
主な治療方法はトラネキサム酸の内服と、ハイドロキノンなどお肌の漂白剤の塗布、クリニックに通院できるならレーザートーニングの治療が可能です。
レーザートーニングとは、弱い出力でお顔全体に色素に反応するレーザーを当てる治療で、月1回×10回で1クール(一通りの治療)になるため、少々気合いが必要です。治療費用の目安は1回約10,000円~20,000円。
信頼のおける美容クリニックに通う!
間違った診断により、老人性色素斑と同じ強さ(高い出力)でレーザーを照射されてしまったり、治療途中でも防御せず紫外線を浴びて摩擦の習慣を続けたり、トラネキサム酸の内服をしないなどで、逆に濃くなったケースも散見されます。一度治療すると決めたら信頼のおける美容クリニックの指示に従い、頑張りましょう…!
老人性色素斑と肝斑のシミの違いについては、お肌のレーザー治療を扱うクリニックで、まずはしっかりと医師の診察を受けるが大切です。肌診断器で撮影することでより正確に診断が可能となりますよ。
肌の状態を分析する肌診断器「VISIA®」
当院ではVISIA®を用いて、しわや毛穴の数などの細かい解析と、将来出てくるであろう肌の奥にあるメラニンの様子(隠れジミ)、大量のデータから分析したあなたのお肌年齢TruSkin Age®等をお伝えしています。
【写真B】の患者様は67歳ですが、当院でのしみ治療とスキンケア指導で、肌年齢は61歳の結果になりました。
そして、お客様のお肌の状態等に合わせたスキンケア方法やおすすめの治療も一通りお話しています。(皮膚科初診料:2,200円)
間違ったケアに進まないためにも、まずは気軽に美容クリニックで相談してみるのも一手かもしれません。
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「イートップクリニック」院長/増田えりか
2013年日本大学医学部卒業後、東京臨海病院、昭和大学病院、千葉こども病院などの形成外科で経験を積む。湘南美容クリニック高田馬場院長を経て、2021年に赤坂見附にイートップクリニックを開設。目周りの手術では業界トップクラスの症例数。『360度美人』を目指して! 美容医療だけではなく、広くお悩み解決に携われるよう、婦人科専門医による婦人科外来、泌尿器科専門医による男性美容外来、美容師とのコラボレーションで頭皮・髪質治療も展開中。
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