イタリアンおつまみ「ゴーヤのアンチョビマリネ ユッケ風」
卵黄をつぶして軽く混ぜると…
見た感じは“和風”です。なにしろゴーヤは洋食でめったに使われない食材。卵黄までトッピングしてあるのだから、なおさらです。豆腐と一緒に炒めたり、おかかと和えたりすることも多いですが、いずれも和食のメニューです。
それがどうでしょう。ニンニクとアンチョビーと唐辛子で作ったマリネ液で和えれば、れっきとしたイタリアンに仕上がるのだから不思議です。もともとトマトやズッキーニと同じ夏野菜。特有の苦味はあっても、イタリア料理の技法で調理できないわけがありません。
まずはそのままでビールをグビリ。少し食べ進んだ頃合いで、卵黄をフォークで潰して軽く混ぜると、苦味や辛味もまろやかになります。一皿で味の変化を楽しめるのもうれしいところ。
「カラブリア産の唐辛子は、日本のモノよりも小ぶりですがストレートな辛さが特徴です。最近はスーパーでも売っていたりします。なければ鷹の爪を輪切りにしたタイプでも構いません」
真夏の夜にぴったりです。
【材料】
・ゴーヤ 2分の1本
・アンチョビー 2本
・ニンニクのみじん切り 大1
・カラブリア産唐辛子 1個
・卵黄 1つ
・ネギ 少々
・オリーブオイル 適量
【レシピ】
1. ゴーヤを縦に半分に切り、わたを取り除き、輪切りにする。
2. お湯で1をサッと茹でてから氷水に入れて色止めした後、ざるで水を切りクッキングペーパーで水分を拭き取る。
3. オリーブオイルとニンニクをフライパンに入れて弱火に掛け、キツネ色になったらアンチョビー、唐辛子の順に入れてサッと混ぜ合わせる。
4. 3をボールに移して冷やしてから2と混ぜ合わせる。
5. お皿に盛りつけ、卵黄をのせ、みじん切りにしたネギを散らす。
本日のダンツマ達人…齊藤誠さん
▽さいとう・まこと
埼玉県生まれ。大学卒業後にイタリアへ渡り、1年間修業。都内イタリア料理店のスーシェフ、伊藤忠商事飲食事業部を経て、2004年に同級生の平井正人氏と共同経営で「ダルマット」をオープン。本格的イタリアンのおまかせコースとワイン飲み放題で5500円(当時)のコンセプトが当たり、予約の取れない繁盛店となる。
▽オッジ・ダルマット
おまかせコースのみのオペレーションは、毎日仕入れる良質な食材を安く提供するための工夫。ボリュームも満点だ。港区西麻布1―10―8 第2大晃ビル1F。
(日刊ゲンダイ 2017年8月5日付記事を再編集)
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