婚活アプリとお見合いパーティーを並行して痛感したこと

内埜さくら 恋愛コラムニスト
更新日:2021-02-09 14:35
投稿日:2021-01-26 06:00
「結婚できるとは思っていなかった」「結婚願望がなかった」。そんな40歳オーバーの男女が結婚に至った経緯とは――。インタビュアー・内埜(うちの)さくらが、ご本人に迫り、赤裸々に語っていただく「40代50代の大人婚」です。

20年以上前(!)に出会い系サイトを活用

case7-1.藤森小夜子さん(仮名/48歳)

 藤森小夜子さん(仮名/48歳)は、高校2年生のときに将来の仕事を決めて、現在は神奈川県の湘南地域であるショップを経営して夢を叶えています。小夜子さんの就活時期はバブル崩壊期間(1991年から1993年まで=平成3年3月~平成5年10月まで)にあたり、「正社員を募集している企業が少なかった」と言いますが、若年での将来設計が功を奏したのかもしれません。念願だった企業への就職を決めます。

 将来設計は仕事のみならず、結婚観にも発揮したようで。「同業者は女性が多いから結婚相手を見つけられない」と判断した小夜子さんは20代後半から、パソコンの出会い系サイトで結婚相手を探すようになりました。小夜子さんが20代後半といえば、20年以上前。1990年代です。2000年に初めて、ノートパソコンがデスクトップパソコンの出荷台数を上回った時代より少し前の話。筆者は、「一家に一台パソコン」という時代ではなかったと記憶しています。その当時に出会い系サイトを活用するとは、時代を先取りしています。情報強者です。

元旦那、今旦那ともに出会いの発端はネット

「私がネット婚活を始めたのはたしか、『Microsoft Windows 98』が発売された頃だったと思います。当時はサイト数も少なく、3~4行の文字のみのプロフィールしか掲載できず、お互いに気に入ればメールでやり取りをする流れでした。

 出会い系サイトにいち早く参戦してきた男性の大半は、パソコンに強いSE関係者。2~3人と会いましたが運命の人とは思えませんでした。その後に出会ったのが、元夫です」

 小夜子さんは30歳で元旦那様と結婚。10年後の40歳で離婚していますが、その理由は後述します。43歳で再婚した今の旦那様とも、出会いはネットが発端だそうです。

「私が職業を全面に出さず、名前も伏せて仕事や日常を書いていたブログに、夫がアクセスしてきてくれたんです。ブログに載せていたメールアドレスを通じて、メールを交換するようになりました。

 ブログに掲載していた写真が正面ではなく斜めというか、自分なりに精一杯に美人に見える角度で撮影したことが成果につながったのかもしれません(笑)。10歳年上の夫とは実際に会うまで1年ほどメールでのやり取りが続きましたが、SNSを発信していてよかったと思っています」

お見合いパーティーも並行して参加したが…

 現・旦那様とメール交換をすると同時期に、お見合いパーティーへの参加や婚活サイトにも登録したとのこと。お見合いパーティーでの成果は?

「正直、40代という自分の年齢は、婚活市場において最大のネックだとわかっていながらも参加しました。女性は年齢で区切られるとわかっていましたが、私が最高齢だったかもしれません。結果は予想と同じ。フリータイムに誰も来てくれず、心が折れました……。取引先にもいないような、コミュ障の男性からも見向きもされない。当時は『40代以上限定』などのパーティーが開催されていなかったので足を運んでいましたが、3回で断念しました」

日本の婚活市場の残酷な実態

 婚活市場では女性は年齢で、男性は年収で足切りされる現実。人間、誰しも老いるし現代は会社員として働いていても年収が不安定な時代なのに、筆者は「判断するポイントはそこ!?」と疑問を覚えます。

 とくに、女性の年齢問題。小夜子さんは40代前半で、20代や30代の女性も参加可能な婚活パーティーに行っていたとのこと。多くの女性はおわかりだと思いますが、この行為は自己評価をみずから貶めてしまいます。

 アラサーの定義は、25~34歳。アラフォーは35~44歳。「アラフォー婚活」に参加したとしても、44歳の女性が35歳には勝てないのが現実。さらに若い20代女性が参戦していたとすれば、敗北は免れないのが“若い女性至上主義”の、日本の婚活市場です。

「自分の狩り場」発見が成婚への近道

 女性を年齢だけで判断しないでほしい。筆者は風潮を変えることができないので、同年代と大人婚をしたい40歳以上の女性にはこう伝えています。

「50代、60代の、大人の男性から求められる経験をしてみては。カラダの関係を持たずにデートだけしていれば、浮気にはなりません。結婚相談所も同時に複数人とデートする過程を踏むので。

 求められる経験を経ると、人には心の余裕ができます。その心の余裕が男性にとっては、『早くアプローチしないと』という決め手になるのです。『いま口説いておかないと、ほかの誰かにとられてしまう』という焦りが、男性の情熱を煽るのではないでしょうか」と。

 ちなみに、筆者個人の見解ですが。異性から求められるためには、自身の“狩り場=どんなタイプの男性から好かれやすいか”の把握が鉄則だと考えています。

 ご自身の過去を振り返ると、おのずと傾向が見えてくると思います。“狩り場”という表現は下品かもしれませんが、筆者も経験した婚活市場は、戦場のごとく感じました。

 狩られるのを待っているだけでは成果は得られません。みずから狩りに行くぐらいの姿勢でいないと成婚には結びつかないので、あえて“狩り場”と記させていただきました。

内埜さくら
記事一覧
恋愛コラムニスト
これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。恋愛コメンテーターとして「ZIP!」(日本テレビ系)、「スッキリ」(同)、「バラいろダンディ」(MX-TV)、「5時に夢中!」(同)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。

URL: https://ameblo.jp/sakura-ment

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「倦怠期は不可避だ」運命の女と交際2年半、絶望に占領されるハイスぺ男
「冷酷と激情のあいだvol.199〜女性編〜」では、あえて結婚も同棲もしないスタイルで生涯を添い遂げると決めた恋人・カズ...
並木まき 2024-08-17 09:10 ラブ
年収計2000万のパワーカップルに暗雲?レス問題回避に失敗した46歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-06-15 06:00 ラブ
無意識な結婚ハラスメントにご用心!恋バナの延長線じゃすまないNG3つ
 結婚ハラスメント、いわゆる「マリハラ」をご存知でしょうか? 最近は何かとハラスメントに厳しいご時世、結婚についての話題...
恋バナ調査隊 2024-06-15 06:00 ラブ
熊谷真実、磯野貴理子は何が…2度3度結婚する中高年女性に特殊技能?
 女優の熊谷真実(64)が今月4日、自身のインスタグラムを更新し、ウエディングドレスの写真とともに結婚パーティーをしたこ...
そこ見る!? ヒモ男とヒモを飼いたい女性のリアリティーショーがすごい
 近頃、恋愛リアリティーショーも細分化されてきています。  バツイチだけの恋愛リアリティーや男性同士の恋愛リアリティー...
内藤みか 2024-06-13 06:00 ラブ
韓国人彼氏はプリンにも嫉妬なんてかわゆ♡ 日韓カップルのLINEを覗き見
 韓流ドラマなどを見ていると、主人公によくいる紳士的で優しい韓国人彼氏に憧れますよね!  実際に、韓国人彼氏がいる...
恋バナ調査隊 2024-06-12 06:00 ラブ
「恋愛も結婚も女性もわからなくて」色恋経験ゼロ男が淡泊に描く既定路線
「冷酷と激情のあいだvol.198〜女性編〜」では、結婚前提で交際する5歳年上の生真面目な恋人・サトルさん(46歳・仮名...
並木まき 2024-06-08 06:00 ラブ
「真面目で大事にされてもときめかない」味気ない男との再婚迷う41歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-06-08 06:00 ラブ
年齢を言いたがらないアラフォー女性 “私は若く見える”が招く婚活トラブル
 結婚相談所では生年月日はプロフィール上に掲載されていますが、相談所外での恋愛相談を聞いていると、「年齢」を巡って揉める...
植草美幸 2024-10-24 14:24 ラブ
ド緊張して顔が土色!? 夫の人見知り発動時に隣の妻がやるべき3つのこと
「夫が人見知りで困っている」という悩みを抱える妻は少なくありません。ご近所付き合いや親戚の集まり、子育て関係のイベントや...
恋バナ調査隊 2024-06-07 06:00 ラブ
“女風”で気持ち良くなりたいのに…アラフォー女性初回利用でなぜ大失敗?
 女性用風俗、略して「女風」の勢いが止まりません。東京都だけで約100店舗ほどがあるとされ、どのお店の誰を選べばいいのか...
内藤みか 2024-06-06 06:00 ラブ
唇かむ“サレ女”。高度化する浮気バレ対策、奴らはLINEに証拠残さない!
 今、SNSのショート動画には“スマホから浮気を発見する方法”に関する動画が溢れ返っています。LINEはトーク画面上から...
ミクニシオリ 2024-06-06 06:00 ラブ
「野球大好き男」彼氏がうざい件 たまには違う話をしてー!対処法は?
 野球大好き男を彼氏にもつと、一緒に野球観戦デートをしたり、勝利を祝ったり、楽しいこともありますよね。でも、時にはあまり...
恋バナ調査隊 2024-06-06 06:00 ラブ
「関西の女はモテない」のざっくり感。関東男性の本音と好相性のいい人
 恋愛において、相手の出身地は意外と大きな影響があるものです。文化や習慣、価値観などに関わるので、相性にも差が出てきそう...
恋バナ調査隊 2024-06-04 06:00 ラブ
【調香師監修】梅雨はフェロモン危機!パワフルシトラスで恋愛運UPを
 雨の日が続く梅雨時は、出かけるのも仕事に行くのも憂鬱な気分…ヘアスタイルも決まらないし、肌も心も曇りがちなフェロモンピ...
太田奈月 2024-06-04 06:00 ラブ
セルフプレジャーは私を解放してくれた。性欲は恥ずかしいものではない
 パートナーなしの50歳独女ライター、mirae.(みれ)です。2年前の48歳までセックスをしたことはなくても「セルフプ...
mirae.(みれ) 2024-06-03 06:00 ラブ