「モズクの天ぷら」ふわっとした衣に感動!独特の食感のワケ

コクハク編集部
更新日:2021-02-02 06:00
投稿日:2021-02-02 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・上野の沖縄そば店「みやら製麺」の宮良隆生さんに、手間いらずで美味しい「モズクの天ぷら」のレシピを教えていただきました。

モズクは卵でもんでおく

合う酒=泡盛、ビール、焼酎(C)コクハク
合う酒=泡盛、ビール、焼酎 (C)コクハク

「衣がふわっとしていてウマい!」

 沖縄定番のツマミを口にしたカメラマンが食べた瞬間、驚いたのも無理はありません。

 撮影や取材を終えて試食したのは、モズクの天ぷらが揚がってから40分ほど経っていました。それでいて風味を損なわない食感は見事です。

「モズクは、まず卵でもんでおくの。よくもんで卵がなじんだら、そこに薄力粉を加えるんだよ。水は一切いりません」

 一般に天ぷら粉は、小麦粉を水で溶きます。それとは一線を画す作り方が、沖縄天ぷら独特の食感を生んでいるのです。

 モズクは、投入した薄力粉と一緒にもう一度もみます。「粉がダマにならず指につかないくらい」がちょうどいい粉の量です。あとは180度の油で揚げるのみ。手間がかかるイメージの天ぷらが、これなら簡単です。

「沖縄風にウスターソースでもいいし、塩でもおいしいよ」

 沖縄旅行が難しい今、せめて気分だけでも沖縄風にウスターソースでいただきましょう。

材料

・モズク 100グラム
・卵 1個
・薄力粉 適量
・油 適量
・ウスターソース 適量

レシピ

(1)生モズクはそのまま、塩漬けモズクは塩抜きしてから水を切ってボウルに入れ、卵でもんでおく。モズクが長ければハサミなどで3センチ程度に切る。
(2)1に薄力粉を投入。よく混ぜる。
(3)小鍋に油を張って、180度に温めたら、2をスプーンですくい1つずつ揚げる。記者は1人用のアヒージョ鍋を使い、少量の油で揚げ焼き感覚で作ってみた。コツは、一般の天ぷらではNGの返しをすぐにやり、まず周りを衣でコーティングすること。片面をじっくり揚げようとすると油から出ている部分の天ぷら粉が下がり、衣が不均一になりやすい。全体をコーティングしたら、片面ずつ火を通す。湧き出る気泡が小さくなったら返し、また小さくなったら出来上がりだ。

本日のダンツマ達人…宮良隆生さん

▽宮良隆生(みやら・たかお)
 沖縄県石垣島出身。お酒と音楽をこよなく愛し、店の2階には沖縄大衆芸能の開拓者で「てるりん」こと故・照屋林助さんの遺志を伝えるべく、「てるりん館東京」を開設。息子で三線職人の林次郎さんが館長で、不定期にライブや展示会が開かれる。

▽みやら製麺
 東京・上野の黒門小学校の南側にある沖縄そば店。麺は、八重山諸島で親しまれている八重山風の丸麺を毎日打っている。化学調味料を使わず、丁寧にとったダシは透き通っていて、「本場よりウマい」と評判。現在はランチ営業のみ。東京都台東区上野1―2―8。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


混ぜるだけ「甘エビのチリソース」はサルサソースがいい仕事
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学の「farm studio #20...
ビール一択から卒業!鶏の唐揚げに辛口の白ワインが合うワケ
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2023-01-11 06:00 フード
「暗殺者のパスタ」はお出汁が飛ぶけど激旨 2023.1.5(木)
 運動不足改善&腰痛対策で縄跳びを始めたのですが(80回も飛べば息ゼェゼェ)、飛び終わると「腹が、減った……!」(byゴ...
【2022年アツかった記事】ひとりランチにお金はかけられない!卵かけご飯をチンして「即席チャーハン」に
【およねの爆速!女ひとり飯】 (2022年12月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)   ※  ...
およね 2023-01-27 19:59 フード
【2022年アツかった記事】吉野家待望の親子丼 不適切発言にマジ切れした40女の食ルポ
(2022年4月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)  ※  ※  ※
「鶏ハツ焼きとイチジク山椒風味」フルーツとハツと赤ワイン
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・中目黒の「Bar à Vin ムッシュヨー...
KALDIで1年間リピートしまくった食品5つ 2022.12.29(木)
 今年も残すところあと3日。1年間お世話になったKALDIで、リピートしまくった商品を5つピックアップしました。  人...
年越し蕎麦はワインで決まり!「辛口カヴァ」が超絶合うワケ
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2022-12-28 06:00 フード
団子が焼ける! コメダ和喫茶おかげ庵ルポ 2022.12.27(火)
 みなさま、コメダ珈琲店でお好きなメニューは何ですか? クリームたっぷりの看板メニューシロノワール? それともメニューよ...
クリスマスイブにぴったり! ラム酒を利かせた「生チョコ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は京都・梅小路京都西の「西洋茶屋 山本」の山本智弘...
「焼きカチョカバロと洋ナシ」洋ナシのコンポートに七味の妙!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は京都・梅小路京都西の「西洋茶屋 山本」の山本智弘...
新大久保で流行りの屋台グルメを食べ歩き 2022.12.20(火)
 いまや渋谷や原宿と並んで、流行の最先端の街といわれる新大久保。コロナ禍もあって、食べ歩きがなかなかできていなかったので...
ゾンビのように疲れた日に「レンジであったかチゲうどん」
 2022年も残すところ2週間弱。世間はクリスマスモード一色だけどさ……。今年中に納めなくちゃいけない仕事はまだまだある...
およね 2023-05-31 14:56 フード
山口下関「大衆酒場 三枡」で旬のふくを!2022.12.17(土)
 山口県の下関といえば、やっぱり「ふぐ」(※)。今が旬の高級魚を求めて、東京駅始発の「のぞみ」に飛び乗りました。 ...
「マッシュルームのひと皿」生と焼きで味も食感も全然ちがう
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・中目黒の「Bar à Vin ムッシュヨー...
寒い夜には「おでん」と“ベストマリアージュ”の白ワイン!
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「...
市野瀬瞳 2022-12-14 06:00 フード