退所続出もSnow Man SixTONESら若手ジャニーズ爆売れの訳

こじらぶ ライター
更新日:2021-02-27 06:00
投稿日:2021-02-27 06:00

ジャニーズの行く末を懸念する声があるが…

 近年、あのジャニーズ帝国から退所者が続出し、事務所の行く末を心配する声があがっています。SMAP解散以降、木村拓哉さん(48)以外の4名が退所・独立したほか、元関ジャニ∞の錦戸亮さん(36)、元NEWSの手越祐也さん(33)、山下智久さん(35)らも退所。ポストSMAPだった嵐も今年から活動休止に入るなど、このまま帝国は衰退の一途を辿るのか……と思いきや、若手ジャニーズグループはめちゃくちゃ元気です。

 18年にデビューしたKing & Princeは「シンデレラガール」が同年年間68.8万枚の大ヒット。さらに昨年SixTONES vs Snow Manは2グループひとまとめ同時デビューという荒業ではありましたが「Imitation Rain/D.D.」が同年176.1万枚でシングル年間1位を記録(いずれもオリコン調べ)。2009年の嵐以来、11年ぶりに年間王者の座をAKB48から奪還しました。

 さらにはまだデビュー前のジャニーズJr.内グループであるなにわ男子、Travis Japan、美 少年、HiHi Jetsなどもすでに人気を博しており、近年まれにみる若手ジャニーズ隆盛時代が到来しています。

 その理由は大きく分けて4つあると思います。

【その1】SMAP、嵐…おじさんになってもアイドルOK

 SMAP以前のジャニーズアイドルは若い女の子向けの疑似恋愛対象であり、彼ら自身も若いうちが花という感じでした。SMAPのひとつ前の国民的グループであった光GENJIもメンバーが20代で解散していました。

 そんな中、SMAPを先駆者として、彼ら以降にデビューした各ベテラングループの嵐も、30代、40代を超えてもアイドルであり続けることに成功。さらには結婚し父親になるメンバーも増えました。

 年齢的にはおじさんになってもアイドルを長く続けられることが一般的になり、ジャニーズ志望の男の子もそれを許容する親も増えたのではないでしょうか。

 Snow ManやSixTONESに在籍する20代後半メンバーは間違いなくSMAPの活躍を見てきた世代、またその下の10代のジャニーズJr.たちもSMAPあるいは嵐といった長く続くグループを手本にできた世代だと思います。バラエティー対応に長け、キャラ被りなくメンバーそれぞれ個性を持ったグループが多いのも先人の影響が大きいでしょう。

【その2】翻っておばさんになってもジャニヲタOK

 おじさんでもアイドルOKなら、そのファンもおばさんだって構わなくなった、というか当たり前になりました。SNS上ではSMAPと同世代あるいは少し上の40代から50代以上のジャニヲタが普通にヲタ友ネットワークを広げたり、親子2世代、あるいは3世代でジャニーズグループを応援する姿が多く見られます。

 ベテラングループの解散・活動休止を機に、あるいはグループが現役なら並行して、ジャニーズ全体を注視していれば必然的に次の若い担当(推しメン)が見つかります(担降り、推し変、推し増し)。ゆえにジャニーズの若手グループは同世代の若いファンだけでなく、経済的にやや余裕のある中高年世代からの手厚い支援も受けられるのです。

【その3】女性アイドルヲタには無いジャニヲタの献身性

 大事な点として挙げたいのが、ジャニヲタの出費は非常に高い献身性によって成り立っていることです。AKB48などの女性アイドルヲタはCDとセットの握手会などで直接触れ合い、出費に見合ったリターン(新規ファンより親しげに話せる、ライブでレスが貰える、地方まで遠征したことを感謝されるなど)を受けています。

出費や労力いとわず 献身性の高い推し活動

 しかしジャニーズデビュー組ヲタの多くの場合、CDを何百枚積み重ねても、全国各地へ追いかけたとしても、自担(自分の担当)に顔や名前を認知されたり、特別扱いを受けるといったことは“基本的には”ありません(ジャニーズJr.のヲタやデビュー組のJr.時代からのファンを除く)。

 少なくともどんなに国民的スターになろうとも、すぐ手が届く女性アイドルのヲタよりは遥かにリターンが小さいわけです。

 それでも自担のために、少しでも次の仕事に繋がるように出費や労力などをいとわず、一方的でも愛を注ぎ続けます。こうした献身性の高い推し活動が親世代のヲタおよび娘世代のヲタ双方から脈々と息づくので、若手ジャニーズの人気は増幅していくのです。

 コロナ禍に見舞われ大規模なリリースイベントが開催できなくなった昨年から今年にかけて、握手などのリターンを当然としてきたヲタが多い女性アイドルグループは軒並みセールスを落とすか、それを恐れリリースが滞るなどしました。しかしジャニーズグループはヲタの献身性ある一方的な愛によって、CDセールスを伸ばしたのです。

【その4】ジャニーズJr.内グループが増えて競争が激化

 現ジャニーズ事務所副社長の滝沢秀明氏がジャニーズJr.のリーダーとして、のちの嵐や関ジャニ∞メンバーらを率いていたJr.最初の黄金期では、Jr.時代からグループ名をもらえるのは一部の有望メンバーだけでした。

こじらぶ
記事一覧
ライター
STARTO ENTERTAINMENT、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


「ダブルインパクト」は“成功”だったのか? 現役芸人が感じる優れた点と3つの不満
 漫才とコントの両方で競う新たな賞レース『ダブルインパクト〜漫才&コント 二刀流No.1決定戦〜』(日本テレビ系)が7月...
帽子田 2025-07-25 11:45 エンタメ
「あんぱん」八木(妻夫木聡)の“言葉”に心が動かされた…。トンデモ演出にちょっとだけ不安
 地震から2日後。未だ高知と連絡がつかず、居ても立っても居られないのぶ(今田美桜)。そんなのぶに、八木(妻夫木聡)はあい...
桧山珠美 2025-07-24 16:39 エンタメ
【写真特集】天海祐希の美デコルテにうっとり♡ 粋な着物姿も
【この写真の本文に戻る⇒】教師になってほしい有名人、第2位は天海祐希! 第1位は野球選手がランクイン。GTOやヤンクミは...
夏ドラマ、何見てる? 斎藤工『誘拐の日』には“顔面偏差値が高い”の声。TV版『ちはやふる』の評判は?
 2025年夏、注目の新ドラマシーズンが開幕しました。話題の続編や名作のリメイク、そして新感覚のオリジナル作品と、見逃せ...
「あんぱん」のぶと八木にラブコメ展開の予感がする…! 嵩には“ジェラシー”がよく似合う
 ハンドバッグを渡しそびれた嵩(北村匠海)に、蘭子(河合優実)はなぜのぶ(今田美桜)に気持ちをぶつけないのかと尋ねる。羽...
桧山珠美 2025-07-22 18:32 エンタメ
「あんぱん」ヤムさん(阿部サダヲ)の変わらぬ風貌が謎だ。釜じいの“一言”が今回のハイライト
 釜次(吉田鋼太郎)の葬儀が営まれる中、草吉(阿部サダヲ)が姿を現す。またあんぱんが食べたいと言うのぶ(今田美桜)たちに...
桧山珠美 2025-07-19 11:15 エンタメ
「あんぱん」紅白未出場、浅田美代子の歌唱をここで聞けるとは。吉田鋼太郎の笑顔もグッとくる
 三姉妹揃っての朝田家ご帰還。朝ということは、蘭子(河合優実)は昨夜、のぶの家にお泊りしたのでしょうか。ならば、久々の三...
桧山珠美 2025-07-17 17:39 エンタメ
選挙 行ってみなきゃ言えなくね? 人気男性グループが“ラップ”で投票を呼びかけ「最高!」「こんなアイドルいる?」と反響
 7月20日に行われる第27回参議院議員通常選挙(以下、参議院選挙)を控え、11人組ボーイズグループ・INIの池崎理人さ...
「あんぱん」薪鉄子が持つ“小道具”の細かさに気づいた? すれ違いコントは見なかったことにします
 鉄子(戸田恵子)からの電話に出た東海林(津田健次郎)は、ひとり考え込んでいた。鉄子がそんなに怒っていたのかと、慌てて謝...
桧山珠美 2025-07-16 17:31 エンタメ
もはや『M-1』は芸人だけのものじゃない? 万博、地方創生…吉本が目指す“次のフェーズ”
 6月25日、漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2025』(テレビ朝日系)の開催会見が東京・渋谷よしもと漫才劇場で開かれ...
令和ロマン・高比良くるまが“騒動”で得た「天下を獲る」ために必要な武器
 オンラインカジノ問題をめぐって活動を休止していた令和ロマンの高比良くるまさんが4月28日、約2か月ぶりに復帰しました。...
田原俊彦よ、「※ただしイケメンに限る」はもう通用しない。世のオジサンは彼の“勘違い”から学ぶべし
 6月15日放送の『爆笑問題の日曜サンデー』(TBSラジオ)にて、ゲスト出演した田原俊彦が、女性アナウンサーにセクハラを...
堺屋大地 2025-07-14 11:50 エンタメ
【募集】夏ドラマ何見る? 期待してる&ガッカリを教えて!『ひとりでしにたい』『ちはやふる』『しあわせな結婚』etc
 コクハクでは2025年名夏ドラマを対象としたアンケートを実施します。7月よりスタートする夏ドラマ、「期待している」「面...
「あんぱん」嵩らの“腹痛”は史実とちょっと違う? 懐かしい2人の登場には狂喜乱舞! 生きていてよかった…
 東京に到着したのぶ(今田美桜)たちは、さっそく聞き込みを始めるが「ガード下の女王」はなかなか見つからない。みんなで屋台...
桧山珠美 2025-07-11 18:33 エンタメ
「あんぱん」メイコ、夢はお嫁さんでいいのか? 健太郎(高橋文哉)ともう1人の“三角関係”を妄想する
 東京出張の前日。みんなで取材する代議士の資料を確認していたのぶ(今田美桜)は、岩清水(倉悠貴)が話す「ガード下の女王」...
桧山珠美 2025-07-10 18:34 エンタメ
timelesz、新体制が“古参ファン”に受け入れられる日は来るのか? 旧ジャニ「シャッフルメドレー」不参加の賛否
 7月5日、櫻井翔(43)が総合司会を務める音楽特番「THE MUSIC DAY 2025」(日本テレビ系)が放送され、...
こじらぶ 2025-07-10 11:50 エンタメ