平手「ドラゴン桜」で疑念2つ払拭し女優本格ブレイクなるか

こじらぶ ライター
更新日:2021-03-20 06:00
投稿日:2021-03-20 06:00

「ドラゴン桜」主要キャストのひとりに

 欅坂46脱退後、女優・歌手として活動する平手友梨奈(19)が、阿部寛(56)主演の4月期クール日曜劇場「ドラゴン桜」(TBS系)に出演することが発表された。東大合格を目指す“東大専科”7人のうちの1人で、全国トップレベルのバドミントン選手・岩崎楓役だ。

 この発表に平手ファンからはSNS上で「てち(平手の愛称)本当に出るんだ! 毎週楽しみ!」「やばい、嬉しすぎる、泣いちゃう」と歓喜の声が溢れ、Twitterのトレンド1位に「#ドラゴン桜」、4位に「#平手友梨奈」が入るなど大反響を呼んだ。

 一方でドラマファン、特に2005年に放送された前作ファンからは2つの懐疑的な声もあがった。

TVドラマの経験は深夜帯の“村内もの”のみ

 ひとつ目の疑念は普段、お茶の間であまり見ることの無い平手の演技についてだ。平手はグループがデビューしたての16年と17年にドラマで主演を務めたことがあるが、いずれも欅坂46メンバー総出演の“村内ドラマ”で深夜帯の放送だった。

 当時の演技はいわゆる“アイドルらしい”、あどけなさの残るフレッシュなものだった。演技未経験でいきなりの主演にしては表情づくりや佇まいなど目を引くものがあったが、欅坂46のドラマということもあり、役というよりは平手が平手のまま演じているようでもあった。

 ただ平手は18年に映画初出演にして初主演の「響-Hibiki-」で演じた孤高の天才小説家、「鮎喰響」役で日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の賞を受賞する。この頃になると平手は欅坂46の多くの楽曲の主人公に憑依してきた経験を生かしてか、演技でも完全に役に入り込み、作中の平手が平手であることを忘れるくらい鮎喰響になりきった。

 今年公開の映画「さんかく窓の外側は夜」でも呪いを操る謎の女子高生「非浦英莉可」を演じたが、ここでも恐ろしいまでに役の中に入り込んでいる。人を呪い殺す時の“悪い顔”や冷淡さは身の毛もよだつほどだ。

伸びしろや進化を期待する声

 ただし映画ファンや冷静な平手ファンからは、鮎喰響や非浦英莉可で見せた“特異でエキセントリック”な芝居は圧巻だが、“普通の女子高生”然として話す際のセリフ回しについてはまだ伸びしろがあるとの指摘も出ている。

 だが平手はこの2作の後、6月公開予定の映画「ザ・ファブル殺さない殺し屋」の撮影も経験した。同作での“普通の演技”がどれほどのものかはまだ明らかにされていないが、何事にも全力で取り組み、コツを掴むと著しく急成長を遂げる平手のことだ。「ドラゴン桜」で“普通の女子高生”らしく振る舞う演技も、これまでの経験に加え、同作が進行する中で演じる岩崎楓の成長と一体化したような伸びを見せるだろう。

 プロデューサーの飯田和孝氏は自身のTwitterで、「バドミントンのトップ選手岩崎楓があることから東大を目指す。トップを走った平手さんに、その姿が被りました」と綴りつつ、「自信と不安が入り混じっている難役を、もがきながら演じてほしい」とも明かしている。最初から完璧でなくとも、平手が同作を通じて進化していくことを期待してのことだろう。

“ブレーク前夜”金八先生の上戸彩を彷彿

 セリフ回しは鍛錬でいくらでも上達の余地があるが、ハッと目を引く表情や眼力、ただならぬオーラなどは天性のもので誰にでも体得できるものではない。TBS公式YouTubeで公開されたSP動画において、平手が醸し出す雰囲気が、同じTBS系学園ドラマ「3年B組金八先生」(第6シリーズ)の上戸彩(35)を彷彿とさせるとの声もあがっている。

 当時の上戸は女性アイドルグループ「Z-1」のメンバーだったが、まだ無名で演技経験も浅かった。それでも性同一性障害である「鶴本直」という難しい役を自分の中に落とし込み、回を追うごとに、圧倒的な存在感やオーラを放ち、のちに国民的女優へと進化することを想像させた。

「ドラゴン桜」での岩崎楓がどのような役でも、上戸に通ずるような平手の“只者ではない存在感”でドラマの重要なアクセントになるだろう。

本当にキャストは弱いのか?

 またドラマファンのもうひとつの疑念は、前作の「ドラゴン桜」の生徒役に対し、今回発表された面々がキャストとして弱いのではないかという点だ。前作では生徒役に山下智久(35)、中尾明慶(32)、小池徹平(35)、新垣結衣(32)、サエコ(34、現・紗栄子)、そして今作でも弁護士となって登場する長澤まさみ(33)らが出演していた。

 ブレイク前夜だった新垣は別として、他のメンバーはすでに数々のヒットドラマや映画に出演経験がある人気若手俳優だった。

仮に無名な生徒だらけでも大ヒットは狙える

 今作の生徒役を人気・知名度面で引っ張るのは、キャスト発表のトリと大トリを飾った平手およびKing & Princeの髙橋海人(21)、そして次点が「こども店長」で一世風靡した加藤清史郎(19)だろう。ただ、生徒役1番手で発表された南沙良(18)はすでに数々の映画新人賞受賞歴があり、22年NHK大河ドラマ出演も決定している演技派。また鈴鹿央士(21)も平手と同じく日本アカデミー賞新人俳優賞受賞者。そして加藤も演技を極めるため3年のロンドン留学を経て、昨年のNHK大河ドラマにも出演するなど本格派の役者に成長している。

 公式サイトによると、生徒役は1000人を超えるオーディションを勝ち抜いた猛者たちだという。前作のような派手さは無くとも、本気で実力者を揃えたようだ。学園ドラマとして確たるテーマを持ちメッセージ性のある内容であれば、前述の「金八先生」のように出演時には無名な生徒だらけでも大ヒットに繋がることはある。そして上戸や新垣のように、のちに国民的女優へと飛躍する者もいるだろう。

演出はあのヒットメーカー

 前作との違いとして、TBS金曜ドラマ(22時台)枠から伝統ある日曜劇場(21時台)へと移行した。それに伴い演出も同枠で歴史的ヒットを記録した「半沢直樹」シリーズや、阿部主演で人気を博した「下町ロケット」シリーズなどを担当する福澤克雄氏になった。

「ドラゴン桜」の平手には期待しかない!

 人気や華やかさだけでの人選をせず、本格的な社会派学園ドラマとして新たに生まれ変わるであろう日曜劇場「ドラゴン桜」。そこに重要な生徒役へと抜擢された平手が同作の良いスパイスとなり、女優としてさらなる飛躍を遂げることを期待したい。

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