出張ホストのオイルマッサージに…つい漏れてしまった喘ぎ声

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2021-11-12 06:00
投稿日:2021-11-12 06:00

2時間4万円の「プリンセスコース」

――彼のさりげないスキンシップ、素敵ですね。

「もうメロメロです。横顔も美しくて、グラスを持つ手もキレイ。クールな顔立ちなのに、笑うと子犬のように可愛い。私のように、他の女性客もうっとりしているんだろうな……と苦しくなるほどです。

 そうこうしている間に、2時間が経過してしまいました。

 私が『2時間ってあっという間……ちょっと寂しいな』とポツリと言うと、タクミ君は『この後はフリーなので、延長できますよ」と告げられて……私、迷わず延長しましたね。

 延長料金はいくらかしら? このまま食事を続けようか、場所を変えたほうがいいかしら……などと、あれこれ考えていたんです。

 すると、彼は私の心中を察したように『T子さん、レギュラーデートコースの他にもデートプランあるんですが……』とスマホのHPを差し出したんです。

「えっ」と驚きました。

『プリンセスコース』と言うものがありました。『お気に入りのホストが、あなたのボディーをオイルマッサージで癒します』と書かれてあったんです。

 料金は2時間、4万円。

 高額ですが、持ち合わせはありました。

――タクミ君と二人きりになれて、オイルマッサージをしてもらえる。でも、ボディーのオイルマッサージというからには、裸になるってこと……?

 再びドキドキがよみがえってきました。

 女ってこんな時、色々なことを考えます。

 まずは家族。今日の下着。そしてムダ毛の手入れ……。

 今の時刻は18時。主人と娘には、あらかじめ『仕事で遅くなるかもしれないから、冷蔵庫の料理をレンジで温めて』と伝えています。

 そして、下着もおしゃれなものを身に着けています。ムダ毛もOK。

 これで決まりです。

 私は『プリンセスコース』を指し、『これ……興味あるんだけれど……』と照れながら言いました。

 タクミ君は『了解、T子さんの疲れをしっかり癒しますよ』とにっこり。そして会社に電話を入れ、延長の件を伝えていました」

勧められるままラブホテルに

――続けて下さい。

「急いで決めなくてはいけないのが場所です。

 オイルマッサージなので、シャワーとベッドは必須。恵比寿には、ビジネスホテルと外資系ホテル、ラブホテルがありましたが、タクミ君に訊くと、『ラブホテルのほうがベッドもお風呂も広くて、くつろげますよ』とのことで、裏道に入ったラブホテルの門をくぐりました。

 昭和レトロな造りですが、私にとってはどうでもいいことで、とにかくドキドキが止まらず、このあと起きるタクミ君とのオイルマッサージの妄想ばかりが膨らんでいって……。

 室内に入ると、大きなベッドに革のソファーとローテーブルが置かれていました。

 最後にラブホテルに入ったのはかなり昔だったので、ぼーっと室内を見回していたら、タクミ君がギュッと抱きしめてくれたんです。

「えっ」と驚きましたが、私も思わず彼の背中に両手を回してしまいました。細身なタクミ君ですが、筋肉はしっかりとついていました。厚い胸板、引き締まった腰、幅広の肩が素敵で、爽やかな香水の匂い……。

『ああ、今だけは恋人同士だ』と言い聞かせながら、彼と抱擁したんです。

 私がジョークっぽく『ハグもプリンセスコースのひとつ?』と訊くと、『え? それは……ナイショだよ』と笑い、シャワーを浴びるよう促されたんです」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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