上げ底に比例? シークレットシューズを履いた男のプライド

田中絵音 日本合コン協会会長
更新日:2019-03-28 20:58
投稿日:2019-03-07 06:00
 ノンフィクションでお届けしている「ザンネンな恋の話」。今回は、身長168cmのモデル体型のんちゃん(仮名)が出会ったハイスペック男性との #ザン恋 エピソードをご紹介します。

高学歴のハイスペックな彼との出会い

 25歳からの大事な3年間を捧げた彼氏とまさかの破局をして、落ち込む間もなく新しい出会いに奔走していたのんちゃん。当初は男性に対する条件が多く、「誠実で、大企業勤務か医者で、優しくて、マザコンじゃなくて、運動神経も良く……」なんて言っていたけど、しらみつぶしに行った合コンや出会い系パーティーでことごとく当てはまる男性なんかは現れず、現実を思い知らされていました。

《条件が多いと永遠に彼氏ができない。絶対ゆずれない条件だけに絞ろう》

 そう悟ったのんちゃんが、たった一つ絞った条件は「自分より身長が高い人」でした。女性の身長としてはちょっと高めの168cmなので、やはり男性の身長は気になるポイントだったのです。

 そんな時、年下ながら合コンの幹事力が高いと定評のある後輩女子から、とっておきの独身男性を紹介したいとの連絡があり、すぐさま引き合わせてもらうことに。

 その男性は、有名K大学を卒業後、大手商社に勤務するエリートのタカシくん(仮名)。長期の海外出張が多いため、なかなか出会いがなく彼女もいないとのこと。顔はフツーだけど、優しそうだし会話も弾んでコミュ力高くて、良さそう!

 そして、最後に身長の確認を……と全身をザッと見たところ、「そんなに大きくはないけど、170cmくらいかな? もうそんなに贅沢は言っていられない! 自分より大きければオッケー」と自分に言い聞かせ、後日2人でデートすることになりました。

お座敷で見てはいけないものが視界に…

 金曜の夜に、タカシくんが予約してくれたイタリアンのお店で食事。海外での暮らしぶりや仕事の話もしてくれて、尊敬できるしかっこいい。この人と結婚したら人生バラ色じゃない? なんて浮かれつつ、何よりタカシくんから好き好きオーラが伝わってきて、まさにイイ感じ。

 そのまま迷わず二軒目に行くことになり、いくつかバーを当たったけどどこも満席で、やっと入れたのが和食屋のお座敷席でした。

「ここでゆっくり飲み直そうか」なんて言いながら、タカシくんが先に靴を脱いでお座敷に入った時に、何だか“見ちゃいけないモノ”が目に飛び込んできたのです。

 靴底に、分厚いインソールが!

 明らかに“上げ底”になっている……。

 そして、のんちゃんも靴を脱いでお座敷にあがり、タカシくんと横並びになったときに、目線が自分より下であることを確認したのです。

《タカシくん、シークレットシューズだったのね》

 のんちゃんにとっては最重要だった「自分より身長の高い人」という条件が打ち破られて、そこからはヤケクソでだいぶお酒を飲んだようです。

 その和食屋さんで接客してきたのが、たまたまイケメンで180cmはありそうな高身長の店員さん。コミュ力も高く、何度か注文のたびに話をして盛り上がった記憶がうっすらありつつ、解散しました。

 翌朝、タカシくんにお礼のLINEを送ったけど、2週間経っても既読にならず……ん? おそらくブロックされた模様。

 のんちゃんはブロックされた理由がイマイチ分からなかったので、タカシくんを紹介してくれた後輩女子にデートの一部始終を報告したところ、「あぁ……タカシくんはとにかくプライドが高くて。もしかしたら、180cmの男性店員と楽しく話してたのが癪に障ったのかもしれませんね」とのこと。

《まぁ、シークレットシューズを履くぐらいだからね……》

 と、妙に納得。それ以降、LINEに既読がつくことはないそうです。

【今日の一言メモ】上げ底はプライドの高さに比例する

 次回の #ザン恋 もお楽しみに!

田中絵音
記事一覧
日本合コン協会会長
一般社団法人日本合コン協会会長、恋愛アドバイザー。2000回以上の合コンイベントに携わり、男女の恋愛心理に精通する。また一児の母であり、ママ向けイベントを行う「東京ママパーティー」の主宰も務める。著書に「こじらせ男子の取扱説明書(トリセツ)」
(双葉社)など。
ブログXInstagram

関連キーワード

ラブ 新着一覧


やっぱり男性と一緒のベッドで眠りたい…そんなアラフォー・アラフィフ女性が増えた切実な理由
 アラフィフやアラフォーになってから、「ひとりで眠りたくない」と言う女性が増えています。今まで別々だったベッドルームをひ...
内藤みか 2025-05-08 06:00 ラブ
「LINEやってない」は嘘バレバレ。教えたくない時の“角が立たない”かわし方6つ
「LINEを聞かれたけど教えたくない…。どうにかしてかわしたい…!」このように、連絡先を教えたくない相手からLINEを聞...
恋バナ調査隊 2025-05-08 06:00 ラブ
熟年離婚する夫婦の「残念な共通点」。今から回避する術はあるの?
 長年連れ添ってきた夫婦でも、些細な出来事がきっかけで「熟年離婚」に至るケースも。今回は、熟年離婚する夫婦の特徴と回避す...
恋バナ調査隊 2025-05-06 06:00 ラブ
不倫女に直撃! ズバリ「相手の奥さんへの罪悪感」ってあるんですか?
 夫の不倫に頭を悩ませている女性もいるはず。中には「相手の女はいったいなにを考えてんの⁉」と、夫の不倫相手のふてぶてしさ...
恋バナ調査隊 2025-05-05 06:00 ラブ
忘れたい…好きピへの「黒歴史」LINE3選。深夜のポエムで恋は終わった
 あなたには、好きな人へ送ったLINEで後悔しているものはあるでしょうか?  恋愛経験が少なかったり年齢的に若かったり...
恋バナ調査隊 2025-05-04 06:00 ラブ
義両親とは「同居NG」のはずが…夫からの要望を“離婚せずに”拒否したい(45歳・パート勤務)
 首都圏在住の45歳パート勤務です。夫は52歳の会社員、高校生の息子と中学生の娘の4人暮らしです。  夫とは結婚相...
植草美幸 2025-05-03 06:00 ラブ
「物価高でねぇ~」じゃない! バブル時代が抜けない49歳男の浪費癖。アルバイト生活が目の前に…
「冷酷と激情のあいだvol.244〜女性編〜」では、事業が下降の一途でも浪費を続ける夫・ヨシツグさん(仮名)に強い不満を...
並木まき 2025-05-03 06:00 ラブ
夫が「パパ活」してるかも…赤字でも生活水準を下げられない44歳妻の苦悩。高級車やゴルフ三昧にウンザリ
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2025-05-03 06:00 ラブ
「バレたら、一生終わり」義弟との情熱的な密会。介護で疲弊する中、身も心も慰められて… #2
 直美さん(45歳主婦/子供ナシ)は、水商売から保険会社を経て、34歳のときに資産家の勝久さん(55歳)と結婚。しかし、...
蒼井凜花 2025-05-02 06:00 ラブ
これぞ「ぽっちゃり」街コン! 黒沢かずこ似の30女が参戦したら、鬼のように楽しかった話。色気より食い気よね
 はじめまして、世田谷乃たらこと申します。30歳でフリーランス(とは名ばかりのフリーター寄り)ですが、この度婚活を始める...
わかってるのに…なぜ“都合のいい関係”を続けるの? 女たちの切ない言い分
「曖昧な関係を終わりにしたい」と思いながらも、なかなか別れられずにいるそこのあなた。その背景には、満たされていない思いや...
恋バナ調査隊 2025-05-02 08:35 ラブ
上京して人生変えたい…アラサーが陥る「勘違い」と「モテるため」のファイナルアンサー
 人生をやり直すために東京に行く! という人が時々います。中にはノープランで上京するケースもあります。  アラサー...
内藤みか 2025-05-01 06:00 ラブ
大人の男が悩殺された6つのセリフ。「私がいるじゃん!」「やだ♡」は疲れた社会人に刺さるのよ…
 いったい男性はどんなセリフにキュンとしたりメロメロになったりするのでしょうか?今回は、大人の男性が悩殺されるセリフを中...
恋バナ調査隊 2025-04-29 07:22 ラブ
それ、デートDVを受けてない? 束縛や避妊なし…日常に潜む8つのパターン
 交際相手から受ける暴力のことをデートDVといいますが、その暴力の中には精神的な暴力や性的な暴力なども含まれます。しかし...
恋バナ調査隊 2025-04-28 06:00 ラブ
地雷踏んだ? 気になる彼とのLINEが途切れてぴえん。嫉妬させるはずが大失敗!
 気になる男性とのLINEが急に途切れた! 脈なしだから? それとも送った内容に問題があった? 3つの例とともにその理由...
恋バナ調査隊 2025-04-27 06:00 ラブ
ノリ悪すぎてつまらん! 夫婦間の「関西人vs 東京人」バトル。妻が夫に感じる“地域差”あるある
 出身地域によって、常識や価値観が違うのは当然です。当たり前だと思っていたことが通じないと、イライラが溜まりますよね。夫...
恋バナ調査隊 2025-04-26 06:00 ラブ