驚愕! 恋焦がれた「毒親育ち」の彼はリストカッター?#2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2022-03-03 22:36
投稿日:2022-01-28 06:00
 中学校教師の厳格な両親を持ち、自らを「毒親育ち」と称するC子さん(28歳公務員/独身)。そんな彼女が「毒親育ちの会」なる集まりで知り合ったのは、長身の美青年・Gさん(34歳カメラマン助手/独身)だった。毒親育ちの会は、「自らの毒親体験を話し、励まし合い、人生をより良いものにする」という集まりだ。互いの毒親体験を話すうちに、二人は急接近し――。
 気になる進展の前に、第1話はコチラからお読みいただけます。
 

「毒親育ちの会」で出会った彼から再びデートの誘い

 二人きりで呑みに行った帰り、Gさんは「また会える……?」と抱きしめてきた。C子さんも「私も会いたい」と抱きしめ返して――。

――「毒親育ちの会」で出会った彼・Gさんとのその後をお聞かせください。

「はい、GさんからはLINEが入るようになりました。大御所カメラマンの助手という仕事柄、深夜だったり、明け方だったりと不規則ですが『今日は○○のハウススタジオで撮影だよ』とか『今日は海に来ているよ。C子ちゃんとも一緒に来たいな』と素敵な海の画像を送ってくれたり……そのたび、心の中でときめいちゃいましたね。

 その中でも一番うれしかったのは『早く会いたい』という言葉でした。

 前回話した通り、私は恋愛してもフラれることが多いんです。自然消滅もありましたが……支配的な親の元で育った『毒親育ちだから』と、自分に言い訳していましたが、Gさんとの恋だけは失敗したくなかった。

 元々、自己肯定感が低いので『自分から誘って、断られたらショック』というネガティブな思いが働き、私からはいっさい誘いをかけられません。だから、彼からのデートの誘いは本当にうれしかったですね」

「今度こそ」と万全な態勢で

ーー「断られたらショック」というお気持ちは、とてもよく理解できます。続けてください。

「次に彼と会うことになったのは、『毒親育ちの会』から10日後でした。その間、LINEでは連絡を取っていましたが、やはりもうすぐ会えると思うと心が浮き足だちますね!『何を着て行こうかしら?』『もし、ホテルに誘われたら……?』などと洋服からランジェリーまであれこれ悩みました。

 ただ、そんな悩みさえも幸せで……。女性ってそういうところ、ありますよね(笑)?

 大げさな言い方になるかもしれませんが『今までの恋愛がうまくいかなかったぶん、今度こそ成就させなきゃ』と、万全の態勢で挑みましたよ」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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