心の余裕のなさは隠さずに伝えるようにした
そんなルーティンはあれど、やっぱり余裕がなくなることはあります。そんな時に、息子が癇癪を起こそうものなら、どうしてもイライラしてしまうものです。
いつだったか、離婚前のこと。余裕がなくてどうにもこうにもいかなくなった時、コップに溢れそうなくらいお水を入れて息子に見せ、「今、95%くらいママの“イライラのお水”が溜まっています。溢れたらドカンと爆発します」と、真顔で伝えました(笑)。
それからというもの、「ママ! まだ爆発しない?」と、息子が聞いてくるように。「大丈夫、まだ笑える!」と、ニコッと笑うと息子も笑って、イライラのお水が溢れないように協力してくれるようになりました。
これが正解なのかはわかりませんが、4歳に満たない当時の息子にとっては、わかりやすかったのかもしれません。そして、このように心の状態を数値化することで、私も自分の状態を客観的に見ることができた気がします。
ちなみに、これは今でもよく使う手。最近では、息子も「今、80%イライラする〜」なんて言ったりするようになっていますが(笑)。
自分に優しく、我が子に優しく
シングルマザーになると、「パパがいないぶん、張り切って我が子に幸せを与えなきゃ!」と、つい思ってしまいます。でも、自分が無理をすると、うまく笑えなかったり、イライラしてしまったり、なんだかうまくいかないことが多い気がします。
つい後回しにしてしまいがちな「自分に優しくすること」ですが、一周回って「我が子に優しくすること」につながると、今はそう思えます。
息子の成長に合わせて、ルーティンは形を変えて続いています。「お休みの日だけ、テレビを見ながら朝ごはんを食べていい」「ママがお弁当を作る時間は、お勉強をする時間」のように、生活面や教育面でも使える技のひとつになりました。
4月からは小学校の義務教育、カレンダー通りの日々がはじまる息子。今までのように「休んでどこかに行こうか!」という機会は、なかなかないかもしれません。
それでも、2人のルーティンをどんどん開拓して、お互いにほっとできる「いつもの時間」を作り続けていけたらなぁと思う、今日この頃です。
(文;孔井嘉乃/作詞作曲家 イラスト:こばやしまー/漫画家)
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