自分ばっかり損してる?相手から誠実さを感じない時の処世術

おくげちゃん 漫画家・イラストレーター
更新日:2022-04-08 06:00
投稿日:2022-04-08 06:00
 どんな関係であっても、誠実さは大切です。みなさんも大切な相手には誠実でありたいと考えているのではないでしょうか。でも相手から同じだけのものが返ってこない時は、疲れてしまうこともありますよね……。
 そうなっても、相手に誠実でいるべきなのでしょうか? どろんぱは営業終わり。コミがママに何か相談してるみたい。

 

誠実さとは自己犠牲のことではない

 先輩たちを見ていると、人気のあるお姉さんは、やっぱりお客さんに対して誠実です。そして、私のような年の離れた後輩にも同じように接してくれます。

 私はそんなお姉さんたちに囲まれて仕事をしてきたので、誠実であることの重要さはわかっているつもりです。なので、できるだけ誰に対しても誠実でありたいと思っています。しかし、そうはいかない時もあります。

 ある時、すごく苦手なお客さんがいて、他のお客さんと同じように接客ができなくなってしまいました。なぜなら、そのお客さんから全く誠実さを感じられなかったからです。

「同じだけのものが返ってこないのに、私は何をやっているんだろう?」

 そんなふうに考え始めると、その思考が止められなくなってしまい、他のお客さんに相談しました。すると、「誠実さは確かに大切。だけど、相手から同じものが返ってくると期待したら疲れてしまう。誠実さを演出できるようになるのも、客商売(とくに水商売)では重要なんじゃないの」とアドバイスしてくれました。なんだか心がスッとしました。

相手に同じ態度を求めるのは傲慢

 優しさも同じで、相手にも同じ態度を求めるのはこちら側の傲慢なんですよね。でも、あまりにも自分と相手の誠実さが不釣り合いだと感じれば、無理をする必要はありません。

 そしてそれは悪いことじゃないんです。

 私は「誠実さ=どれだけ自己犠牲できるか」のように勘違いをしていたのかもしれません。あくまで自分の心がすり減らない範囲で大切にするのがちょうどいい。みなさんも、まずは自分を第一に考えてくださいね。

登場人物紹介

コミ:どろんぱのホステス。苦手なお客さんに会うと、態度が顔に出てしまいがち。その度に自分がいかにいいお客さんに恵まれているかを実感する。

ママ:どろんぱのママ。お客さんと女の子の質の良さが店の自慢。客商売の肝は誠実さにありと考えているが、多少のズルさは不可欠と女の子には教育している。

おくげちゃん
記事一覧
漫画家・イラストレーター
酒呑みまんが家。ふしぎで妖しい話を描いています。就活が嫌すぎて3年間ドイツに逃亡するなど放浪癖あり。京都市出身、東京在住。水商売歴10年。XInstagramでは毎日漫画を更新中。実績などはこちら

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


45歳、いつになれば楽になる? 自由に生きてるはずの私が、定食屋の秋刀魚で涙を滲ませた理由
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
月経不調はストレスで悪化する? “脳疲労”と生理痛を軽くするセルフケア【専門医監修】
「生理痛はいつものこと、仕方ない」「PMSは気のせい」--などとガマンしてそのままにしていたり、鎮痛薬でやり過ごしたりし...
“推し”は最初から決まっていた…元芸能人が明かす「オーディション番組」の過酷な裏側と選ばれる子の共通点
 世間を揺るがす芸能界のさまざまな噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。現在は清浄化が行われて...
「お尻トントン、もっと~!」可愛すぎる“にゃんたま”の甘えに抗えない♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「寝てるカナ!」「ぁりがとぅ」それ、なんとかならん? Z世代が震えた“大人のクセ強”LINE6選
 流行り言葉は目まぐるしく移り変わりますが、やっぱり受け入れられない言葉はあるもの。今回は、どうしてもモヤモヤしてしまう...
「生理痛で婦人科に行くなんて大げさ」は間違い。月経不調の陰に潜む病気のリスク【専門医監修】
「月経前や月経中の腹痛がひどい」「頭痛や気持ちがわるくなったりする」「イライラが止まらない」…そんな月経にまつわる不調を...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第103回「みんなで百物語ニャーン!」
【連載第103回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽの...
【漢字探し】「鎌(カマ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
40代、気づいたらぼっち…まぁ、仕方がない3つの理由と“新しいつながり”の見つけ方
 40代を過ぎてから「友達が減った」と感じていませんか? 学生時代に親友と呼べるほど仲の良かった友達でも、気がつけば年賀...
メン地下「推し活」でメンタル崩壊、ストーカー寸前…沼りすぎた女たちの壮絶リアルな体験談
 いろんな意味で話題の「メン地下(=メンズ地下アイドル)」は、激しいハマり方をする女性ファンが多いことでも有名です。 ...
義母からの過干渉が「上司より怖い…」30歳新妻を追い詰めた“凶器”のようなLINE
 私の友人ユリ(30歳・事務職)が結婚して半年。幸せいっぱいの新婚生活を想像していた彼女を待っていたのは、思わぬ“監視網...
やってもた! 買って後悔した“便利グッズと家電”無駄遣いエピソード。バナナケースってマジで何で買った?
 今日も日本中で便利グッズや便利家電が生み出されています。でも、中には便利なはずなのに使ってみると「絶対いらないわ…」と...
マイメロがちょこん♡ 100均の“ワッペン”で服がめちゃ可愛くなった! 芸能人もハマる、手芸が密かなブーム?
 もともと裁縫が好きで洋服や小物を作るのを趣味としていたのですが、引越しのタイミングでミシンを仕舞い込んでから、すっかり...
おばば軍団から聞いた不思議な話。植物のパワーって本当にある? 花屋おすすめの“魔除けになる”飾り方
 ワタクシはいわゆる「スピなお話」が「都市伝説」関連と合わせて大好物でございます。  仕事柄、葬祭や宗教関係の方々...
姑の「無事でよかった」にウルッ…。義母からの“心に染みた一言”4つ。「うちの宝よ」って照れくさいなあ!
“姑”と聞くと「うわぁ…」とマイナスなイメージが浮かぶ人もいるかもしれませんが、素敵な姑も存在するもの。そんな姑をもつ女...
猫さま「ただ受け止めよ…」風に身を任せる“にゃんたま”のありがた~い説法が聞こえる?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...