イタリアンの有名シェフが“国民的調味料”と恋に落ちた!? 2022.5.14(土)

コクハク編集部
更新日:2022-05-14 11:59
投稿日:2022-05-14 06:00

黄色いキャップのキミの名は…

 黄色いキャップのキミは物心ついたときから、我が家の食卓にあったよねぇ~と親しみが湧く人は多いのではないでしょうか。

 そう、ミツカンの「味ぽん」は、お鍋や餃子、冷奴などなど家庭料理をよりおいしくするつよ~い味方。1964年(昭和39年)11月10日に産声を上げて以降、半世紀以上にわたって親しまれている国民的調味料! といっても過言ではありません。

 そんな今年58歳になる「味ぽん」を使った本格イタリアンのフルコースが、期間限定で食べられるらしいという情報をゲットし、プレス向けの内覧会にお邪魔してきました。

人気イタリア料理店とのコラボ

 お店の名前は「AJIPON DANRAN DINING presented by Yoshiyuki Okuno」。虎ノ門ヒルズ(東京・港区)内にある「虎ノ門横丁」にカウンターキッチンを構えます。

 ミシュラン・ビブグルマンを9年連続で受賞する「リストランテ ラ・ブリアンツァ」のオーナー、奥野義幸シェフが「味ぽん」を使ったメニューを考案し、“味ぽんのある食”を通じて家族や気の合う友人たちと過ごす身近なしあわせを提案するプロジェクトとのこと。

なぜ「味ぽん」×イタリアン?

「和食や中華だと当たり前でしょう? 多くの日本人に馴染みのあるイタリアンで『味ぽん』を使った料理をご提案したかったんです」

 本企画のプロデューサーであるタベアルキストのマッキー牧元さんは、こう説明します。いずれも「ワインが進む料理」ですって。

いざ、試食タイム!

 この日はディナーコース(全7品)から、冷菜、パスタ、肉料理、デザートの4皿をいただきます。

「試作当初は、『わ、味ぽん(の味)にしかならない』と思ったんですが(苦笑)、すぐに基本調味料としてとらえればいいんだなって。お店では日頃からさまざまなタイプのビネガーを使用しているので、『味ぽん』を華やかでふくよかさを備えたビネガーのような調味料と考えたら、もう、あっという間。どんどんアイデアが湧いてきて、コース料理が完成しました」

 カウンターキッチンで調理しながら話す奥野シェフは、「こういったコラボはいろいろと勉強になって、僕自身、楽しくて仕方がなかった」とニッコリ。

 目を輝かせながら話すシェフの姿は、まるで恋に落ちた青年のよう。冗談はさておき、現状に満足することなく、日々研鑽を積むシェフの料理、おいしくないわけがないよなあ……と素人ながらに思ったりするわけです。

太麺の手打ちパスタにやられました…

 なかでも、パスタ。「味ぽん」を練り込んだ手打ちパスタに合わせるのは、「ンドゥイヤ」(カラブリア州の特産品で香辛料のきいたソフトサラミ)のラグーソースと温泉卵。お皿には、鶏皮豚骨×「味ぽん」を使ったパリッパリのクロカンテが添えられていて……混ぜて、ひと口。

 ん-、ボーノ!! “食卓に一本”の「味ぽん」の可能性が広がります。

 こちらは、「味ぽん」入りのマリネ液を合わせたサーモン、カポナータ、ブラータチーズに、「味ぽん」を使ったレモネードジュレをかけた冷菜の一皿。

 泡がすすむやつです……。

 メーンのお肉料理。牛頬肉を「味ぽん」と赤ワインソースで煮込んだ一皿。ナイフがいらないぐらい、やわらかい仕上がり。

 もちろん、ソースは余すことなく、フォカッチャに付けていただきました。イタリアンもソース命!

 デザートの「味ぽん」フルーツガスパチョパンナコッタ。

 この日は、トマトとパッションフルーツを使用したガスパチョでした。濃厚♡

もう一度、振り返ります

 でも、ふと。

 もちもちっとした太麺のパスタは、どことなく、うどんにも似ているような……。

「そうなんですよ! 家庭で焼うどんを作るなら、豚バラ肉と野菜、うどんを炒め、塩・こしょうで下味をつけ、最後に『味ぽん』をまわしかけ、味を決める。間違いなくおいしいですよ」

 サービス精神旺盛な奥野シェフは、おうちごはんのコツも教えてくれました。

 いずれのメニューも「味ぽん」は近くにいるような、遠くにいるような。あの慣れ親しんだ味が立ちまくっている、という感じではないんですよね。

 奥野シェフが「基本調味料」と表現されたのが、分かるような気がする……。楽しくておいしい試み、久しぶりに体感しました。

 心もお腹も満たされ、あーしあわせ♡

 興味のある方、虎ノ門界隈で食事する予定の方、ぜひ足を運んでみてください。

(編集O)

【データ】

「AJIPON DANRAN DINING presented by Yoshiyuki Okuno」

address:東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー3F「虎ノ門横丁」内

営業時間:11時30分~13時30分(5月17日、28日はランチ時間貸切営業)、19時~21時30分(完全予約制。虎ノ門横丁のウェブサイトで予約可)

※2022年5月14日(土)~5月29日(日)の期間限定
※<ランチメニュー>パスタ2種(各1650円税込み)、<ディナーメニュー>フルコース1種7品(9900円税込み)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ライフスタイル 新着一覧


どんな人も最初からスターなわけじゃない 2023.3.15(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
春の強運アイテム「フリージア」“極太長”を見かけたら即買い
 3月もあっという間に中盤。猫店長「さぶ」率いる我が花屋のある、ここ関東も暖かい日が連日続き、さぶ店長の日課である“近隣...
濡れた手のまま使えるハンドクリームが便利 2023.3.14(火)
 乾燥で肌がかさつきやすい季節、ハンドクリームで手の保湿ケアをしている人も多いでしょう。特に日常的に家事をしている人は水...
「国際女性デー」日経広告の炎上と今こそ女性に伝えたいこと
 3月8日は国際女性デー。女性の地位向上や差別の撤廃を目指し、ジェンダーの平等を求めて行動する日です。近年は女性活躍推進...
話題の「ファミチキ炊き込みご飯」競合チキンと比較、最もおいしいのは?
 おうち時間が増え、自炊に挑戦する人が増えてきた昨今。とはいえ、毎日献立を考えるのって結構大変ですよね。「サクッと簡単に...
2023-03-14 06:00 ライフスタイル
氷ついた大地が緩み始めた 春はすぐそこ 2023.3.13(月)
 冬の間は枯れ木のように見えた木が、小さなピンクのつぼみを付けた。  日の光で温められた地面からは、何かの気配を感...
これぞ漢!ワイルド“たまたま”の野性味あふれる表情をパチリ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「ネイル予約したから子ども預かって?」ずうずうしいお願いLINE3選
 人と親しくなるにつれて、自分の素が出たり相手に気を使わなくなったりしますよね。でも「親しき仲にも礼儀あり」は、意識的に...
学生の頃に戻りたい日もあるけれど… 2023.3.12(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
平和主義者のようでいて虫をなぶり殺しに…!~猫マメ知識#2
 可愛くて、賢くて、気高くて、どこを見ても魅力的でしかない。そんな完璧などうぶつ・猫にも、残念な点がある。猫のここが残念...
意外とチョロい!? 40女が“獄激辛やきそば一味プラス”を食す
 先日セブンイレブンにこちらを買いに行ったところ、ある一角からものすごい視線を感じたんですよ。恐るおそる振り返ると、 ...
「ゆっくり帰っておいで」母の言葉に涙…頑張った受験生へのLINE3選
 3月といえば受験シーズン。血の滲む努力が実って合格した人もいれば、不合格で落ち込んでいる人もいるナイーブな受験生……。...
違うオスの子どもも一度に身ごもれるにゃん♡~猫マメ知識#1
 可愛くて、賢くて、気高くて、どこを見ても魅力的でしかない。そんな完璧などうぶつ・猫にも、残念な点がある。猫のここが残念...
桜にオスプレイは似合わない 2023.3.10(金)
 毎日いろんなことが起こっている。どこかで誰かが好き勝手に言っている。  だけど、これだけは言える。 桜にオスプレ...
人づきあいは“広く浅く派”が最強!うわべの関係って悪くない
 みなさんは、人づきあいは”広く浅く派”でしょうか、それとも”狭く深く派”でしょうか。私はどちらかといえば後者で、友達も...
南海トラフ地震と関東大震災 先に起きるリスクが高いのは?
 23年3月11日、東日本大震災から12年を迎える。連日、今後の発生リスクの高い大災害として「南海トラフ巨大地震」が取り...