保育園2カ月退園ルールで崖っぷち!興味ゼロの保険外交員に

tumugi・ひでまる ツレ婚夫婦ライター
更新日:2022-06-30 18:35
投稿日:2022-05-17 06:00

迫る期限…保育園の退園を避けるためには就職が不可欠

 それからも仕事探しは難航しました。大前提として、日本には認可保育園と認可外保育園の2種類があります。それぞれ、児童福祉法で定められた基準をすべて満たす保育施設であるかどうかが認可・無認可の違いです。

 認可保育園と無認可保育園は人員などの設置基準・保育料・無償化の範囲などが大きく異なります。

 また、認可保育園は保育料が親の収入によって決まりますが、無認可保育園は収入に関係ありません。認可保育園の方が保育料が低く、認可保育園に預けたいと考える方が多いのです。

 そのため、認可保育園に無職の状態で子どもを預ける場合、私の住む自治体では2カ月以内に就職するルールがあります(一般的に1~3カ月以内と定められており、自治体によって期間は変わります)。

 これは、有職者を優先的に入園させるための措置です。致し方ないことかもしれませんが、求職中の身としてはふるいにかけられているようで、保育園側の重圧を感じました。

「このままでは退園になってしまう……」

 見通しが立たない不安で気持ちは焦るばかり。そんな余裕のなさから、誰彼構わず周囲に「仕事の斡旋をしてほしい」と頼み込んでいました。

選んだのは「保険外交員」としての道

 すると、思わぬ方向から声がかかります。父の入っている保険の担当者から「ウチで働いてみないか?」という誘いを受けたのです。

 しかし、私は昔から人見知りで話下手。とてもじゃないですが、営業ができる自信はありません。

(保険の知識ゼロ、興味もゼロ。たとえ就職できたとしても契約を取ることはおろか、長続きしないしないのではないか?)

 また、インターネット上の口コミを見ると、保険営業のノルマがきつい、友達・親戚にまで勧誘させられるなどと書かれており、あまり良い印象を持っていなかったのが正直なところです。

個人事業主、契約件数によって給与も上がる

 けれども、父の担当者の女性はこの道30年越えの70代ベテラン保険外交員ーー。

「土日祝休みで、福利厚生も手厚い正社員。研修制度もしっかりしてるから、知識・経験ゼロでも大丈夫! 外回りだからある程度自由に動けるよ。個人事業主だから、目標を達成していれば急な休みもとやかく言われることはないし、契約件数によっても歩合で給与も上がる。シングルマザーで頑張ってる方も多いんだよ」

 私の不安そうな表情を読み取って、「何より、選り好みしてる余裕なんてないでしょ。子どもをこれから一人で育てていくならまずは就職しなきゃ!」

と少し強引かつ背中を押してくれました。

 その言葉にハッとさせられた私は、多少の葛藤はあったものの、保育園の退園を避けるために保険外交員としての道を選ぶことに。

 こうして、営業という結果至上主義の世界に一歩踏み出した私は、良くも悪くも今後の人生に大きく影響を及ぼしたのでした……。

 次回へ続きます。

 ◇  ◇  ◇


本連載は離婚したくてもお金の問題で身動きが取れない“離婚予備軍”の方々に知って欲しい話をお伝えするものです。決して、離婚を推奨するものではありません。ただただ、素敵な未来への糸口やヒントになれば幸いです。

tumugi・ひでまる
記事一覧
ツレ婚夫婦ライター
10代で結婚、20代で離婚した3人の子を持つ占い師ライターtumugiと、元妻に2回も不倫サレてバツイチとなった会社員のひでまるが出会い、ステップファミリー(子連れ再婚)に。夫婦ともにFPの資格を所持し、保険会社勤務の経歴を持つ。自らの体験から『ステップファミリーの本音』をテーマに情報発信をしている。ステップファミリーを目指す方の背中を押すべく占い×実体験のアドバイスを用いて活動中!
ブログYouTubeXInstagram公式LINE
◆相談はこちら

ライフスタイル 新着一覧


朝に弱いけどショートスリーパーに憧れる 2023.2.26(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
いい大人世代の親孝行とは? 後悔しないために見直す8項目
 久しぶりに親に会ったら、急に老けたように感じてびっくり!「親孝行しなければ……!」と急に焦ってしまうけど、いざとなると...
“削るお絵描き”スクラッチアートで癒される 2022.2.25(土)
 100円均一の「DAISO(ダイソー)」で、スクラッチアートを販売しているのを知っていますか?  数年前から見かけ...
この世は大冒険でも脱迷子!方向音痴あるあるから学ぶ克服法
 地図通りに歩いていたはずが目的地の真逆へ向かっていたり、犬の散歩で迷子になったり……。はじめての場所へ行くのに人の倍以...
2023-02-24 06:00 ライフスタイル
年齢そのものは関係ない? 大人なら考えたい「老害」の意味
「老害」というワード、最近本当によく目にします。字面から、ものすごい嫌な感じがしますよね。だけどぶっちゃけ、そう言われて...
ゆっくりと歩くには良い日、一期一会の風景 2023.2.24(金)
 たまには目的地も決めずにぶらぶらと出かけてみる。すると、思いがけない風景に出合う。  だけど、今度もう一度来よう...
実証!「紀ノ国屋のポーチ」気になる収納力 2023.2.23(木)
「紀ノ国屋 スイーツポーチ」のポーチだけ(単体購入可)が2月15日に発売され、好評を博しています。お店を訪れると一色のみ...
おんにゃの子の匂いはどこだ?パトロール中“たまたま”を激写
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
店頭に並ぶ「サービス花束」は分けて飾るのが正解!運気もUP
「またかよー!」と、なんでもかんでも値上げばかりで嘆き(怒り?)たくもなりますよね。今までが安すぎたのか、これ(から)が...
「オバ見えする後ろ姿」はスマホ首・ハミ肉・パサ髪+2項目
 家の中にいると、自分の後ろ姿を見ることはほとんどないですよね。でも街へ出かけ、ショーウィンドウに映った自分の後ろ姿に、...
さよならシャンシャン、また会う日まで… 2023.2.22(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
仕事の悩みは尽きない! 40代女性の働き方を見直すヒント5つ
 仕事をしていると悩みは尽きないもの。40代になるとふと「このままでいいのだろうか?」なんて、仕事に対して不安に感じる人...
【どこ?】買い物中のあさだくんとやまぐちくんをさがせ!
「日刊ゲンダイ」毎週月曜発売の紙面で連載中の人気漫画「中年2人とねこの日々 あさだくんとやまぐちくん」の特別番外編! ...
【回答】買い物中のあさだくんとやまぐちくんをさがせ!
(日刊ゲンダイ臨時特別号「日刊ニャンダイ2023」記事を再編集) ※「日刊ニャンダイ2023」はAmazonでも好...
日記が続かない人必見!今度こそ3日坊主と決別する5つの方法
 新しい年のはじまりや誕生日をきっかけに「日記を書こう!」と決意したものの、三日坊主……なんて経験はありませんか? 可愛...
猫=ダンディ! 無頓着を装った“たまたま”チラ見せにキュン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...