更新日:2022-06-12 16:39
投稿日:2022-06-03 06:00

これまでのあらすじ

 都内の高級住宅街・白金台に住むE子さん(43歳主婦/子供アリ)は、25年ぶりに地元北海道で開催される高校の同窓会に参加することとなった。

 高校時代はボブヘアにメガネっ子だった「地味子」の彼女は、今やセミロングの似合う和風美人のセレブ妻。

 同窓会には片思いしていた生徒会長のK君(43歳農業/妻子アリ)も出席し、2人は思い出話に花が咲く。

「本当に綺麗になったね」と称賛する彼に、E子さんは胸がときめくばかり。

 彼の精悍な姿は昔と変わっていない。ただ、左手薬指に光る結婚指輪だけが、E子さんの胸奥を曇らせた。

 同窓会が終了した21時。K君の誘いで、2人はかつて通学した高校の校舎を見に行くこととなる。K君の運転するボックスカーはまさに密室。E子さんは故郷の街並みを見ながらも、心の中では期待や罪悪感など様々な思いが交錯していた。

 そして、校舎の脇道に停めた車中で、2人は甘いキスを交わす。

「夫も娘もいるのに……」と思いつつも、セックスレスのE子さんはK君のキスを拒むことができない。唇を重ねながら乳房を洋服ごしに揉みしだかれた時には、完全に欲望が理性を凌駕していた。

 その後、ラブホテルに行った2人は、個室に入るなり、再び濃厚なキスをし、抱きしめ合った。K君に手を引かれるまま、E子さんはベッドに横たわり――。

 前回までの話はコチラ→第1回目第2回目

彼の愛撫に甘い声を…拒んでいないことは分かったはず

――同窓会からまさかの展開ですね。ラブホテルでの続きをお聞かせください。

「はい、まさにジェットコースター並みの展開でした。K君は私を労わるように優しくベッドに仰向けにし、キスをしながら、今度はスカートの裾に手を入れてきて……太ももを撫で始めたんです。

 私は『ああ……ッ』と甘やかな声で喘ぎました。

 車中ではさんざん乳房を揉みしだかれていましたから、パンティの奥から熱い蜜がにじみ出ていて……思わず太ももをよじり合わせたのですが、『彼を拒絶していない』ことはK君にも十分伝わったでしょう。

 彼は、薄いストッキングごしの太ももの弾力を味わうようにムニムニと揉みしめ、やがてパンティへと手を這いあがらせてきたんです」

忘れていた快楽に「女」の火種が燃え上がる

――続けてください。

「私は『ダメ、恥ずかしい』――そう叫んだと記憶しています。ショーツごしにアソコに触れられることはもちろん、ぐっしょり濡れたパンティを知られるのが何よりも恥ずかしくて……。

 でも、彼の手は止まりません。

 よじり合わせた太ももの奥――指がショーツに到達すると、ワレメに沿って上下に動かしてきたんです。

 敏感な秘部に触れられ、私は『はあ……ぁッ!』と身をのけぞらせました。

 アソコに触れられるなんて、いったい何年ぶりでしょう。ハアハアと呼吸を荒らげる私を優しく、そして焦らすように、指はゆっくりと秘唇をなぞり、軽くつつき、敏感なクリトリスを刺激してきて……。

 その心地よさと言ったらありません。

 子宮からこみ上げる快楽の細胞が、体の隅々まで行き渡るような感じ。

 私は『ああ……K君』と、彼の名を呼んだまま、はしたなくも股間をせり上げてしまいました。

 忘れていた快楽が、次第によみがえってくるんです。

 彼はなおもワレメに沿って指を上下させながら、

『すごく濡れてる……嬉しいよ』

 そう囁きました。

 優しい愛撫の一方で、唐突にクリトリスが指先で弾かれ、そのつど、私は悲鳴をあげ、身を波打たせてしまって――ずっと忘れていた私の中の『女』の火種が、次第に全身に燃え広がっていく感覚に陥りました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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