そもそも「話し合える」ってどういうこと?
さて、具体的に「話し合える」とはどういうことなのか、考えてみましょう。
ここで言う「話し合う」とは、相手の話をよく聞いたり共感してあげるといったことだけではなく、問題についてきちんと会話をしながら、一緒に解決していくことができることを指します。
話し合いのタイプには、次の4つに分けられますが、ここでは「対話」と「議論」がこれに該当します。
1. 雑談(chat)
気楽な「おしゃべり」であり、何を話すかは事前に決まっていないことが多いです。
その目的は「暇つぶし」や「相手のことを知る/理解を深める」ことで、話す内容そのものはさほど重要ではありません。
2. 対話(dialogue)
ある論点について、お互いの情報や捉え方を話し合うことです。
対話の目的は「情報を共有したい」「自分の考えを伝えたい」、そして「相手の情報や考え方を知りたい」というものであり、情報や考えの「共有」を重要視します。
基本的に、相手の考えに対する批判や否定は行いません。
相手が自分と違う考えを持っていたとしても「それはおかしい/違う」でなく、「なんでそう思う?」と質問するような流れになります。
3. 議論(discussion)
対話と同様、ある論点について話し合うことになりますが、対話との違いは、その目的が情報や考え方の「共有」だけでなく、解決策や方針を「決定」することをゴールとしていることです。
自分の考えが相手の考えよりも正当性があると思えば、相手の考えを「批判」することも許されますが、「相手を論破することが目的ではない」点が重要。
したがって、相手の人格や考え方などを「否定」することはNGであり、建設的に「批判」することがキーになります。感情的にならないのもポイントですね。
4. 論争(argument)
3の議論との根本的な違いは、目的が「相手を論破する」点にあることです。要は、口喧嘩ですね。
自分が相手より優位に立つことを目的としているため、論点をずらしたり、自分の都合の悪い部分を隠したりします。パートナー間の論争は、どっちが勝っても後味の悪いものになります。
日本人は議論が下手と言われているため、話し合いをするとどちらかが感情的になり、4の「論争」になりがちです。
パートナー間においては、2の対話と3の議論こそが「話し合う」ことである、ということをまずはご理解ください。
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