「僕の妻はよく分からない人」空虚な夫婦関係を正当化する男

並木まき ライター・エディター
更新日:2022-08-13 06:00
投稿日:2022-08-13 06:00

満足も信頼もないから、家庭は居心地の良い場所ではない

「ぶっちゃけた話をすると、“こんなもんかな”って思っているからうまく行っているって感じ。満足しているわけでもないし、妻を信頼しているわけでもない。

 でも僕は離婚とかの激しい選択ができる性格でもないから、一度結婚した以上はこのまま家庭を築いていかなくちゃいけないって思っています。

 それに、妻も僕に本心を話しているようにはとても見えないけれど、かといって本心とか感情とかを真正面からぶつけられてもウザいと思ってしまいそうだから、今のように多少空虚な関係でも静かな生活を続けさせてもらえるほうが、僕にはありがたいんですよね、きっと」

 とにかく子どもたちが成人するまでは、たとえ表面的ではあっても夫婦仲を円満に保ちたいと考えているユウキさんにとって、家庭は「居心地の良い場所ではない」とも話します。

家での時間が癒しの人が羨ましい

「ここ数年は家にいる時間が増えて、妻と過ごす時間も多くなっているんですけど、正直なところ、家にいても楽しいとか心が落ち着くとかっていう感覚はゼロ。

 だから僕、本当は出社日ではないのに出社の日だと嘘をついて外でぼーっと過ごしていることもあるんです。家で過ごす時間が癒しになっている人が羨ましいですよ。僕にはきっと、これからも絶対に体験できない感覚でしょうからね」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


今度はどんな男性が…大手企業と契約している2社目に挑戦
 相手の写真を見るまでに時間をかけている余裕はないので、今回は、紹介資料が月に2回届くというB社に入会しました。ここは大...
“アラフォー女子”がネックなの? メール返信はまさかの1人
「会員数日本最大」の言葉に引かれて入会したA社。インターネットの会員専用画面から文字情報が気になった3人に早速アクセスし...
いざ、パートナー探し…初期投資は締めて「12万円」ナリ
 独身崖っぷち、アラフォー女性記者が果敢に(?)潜入取材した結婚相談所の生態をリポートしていきます。  1回目は...