4. 漢方の注意点
漢方薬を選ぶときの注意点は、自分の体質に合ったものを選ぶこと。
うまく体質に合った漢方薬を選ばないと、十分に効果が出ないだけでなく、副作用が起きる場合もあるので要注意です。そのため、漢方薬を購入するときは、できるだけ漢方に精通した医師、薬剤師に相談しましょう。
3.でお伝えした漢方薬のほかにも、プレ更年期の症状で悩む女性におすすめの漢方薬はあるので、例として紹介します。
<プレ更年期の症状に悩む女性におすすめの漢方薬>
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):のぼせ気味で赤ら顔の傾向がある方の肩こりや頭痛、冷えのぼせなどに用います。
・加味帰脾湯(かみきひとう):血色が悪く虚弱気味の方の貧血や不眠、不安などに対して用います。
・抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):怒りが抑えられない、イライラや不安、寝付けないなどの不眠に用いられます。
漢方薬のメリットのひとつとして、症状や体質に合った漢方薬を毎日飲むだけなので、手間なく気軽に継続できることが挙げられます。
忙しい現代人にとって、栄養バランスの整った食事を1日3回摂り続けたり、毎日運動したりするのは難しい場合もあるでしょう。
そんな場合は、毎日のサポートに漢方習慣をとり入れてみてはいかがでしょうか。お手頃価格で不調を改善したいという方は、医薬品の漢方薬をチェックしてみてくださいね。
5. 漢方薬はプレ更年期の不調におすすめ!
「えりのさん、今日はいろいろな漢方薬の話を聞かせてくれてありがとうございました。さっそく、漢方薬を試してみたいと思います」
疑問や不安が解消できたためか、由里さんはとてもすっきりした様子。えりのボスは、由里さんにほほえみかけました。
「えぇ。プレ更年期や更年期の不調は漢方薬との相性がいいといわれているから、是非チェックしてみてね。自分の症状や体質に合った漢方薬を見極める必要があるから、専門家に相談すると安心よ」
「わかりました」
うきうきした様子でサロンを去っていく由里さんを、えりのボスは見送ります。
「気になることがあったら、いつでもサロンにいらっしゃい」
「はい。是非よろしくお願いします!」
女性にとって避けては通れない、プレ更年期や更年期。皆さんも、からだに生じるさまざまな変化に、戸惑うこともあるかもしれません。
そんなときは漢方薬を上手に使って、すこやかな毎日に役立ててくださいね。
★サロン「コクハク」のオーナー えりの
顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。
(漫画/腹肉ツヤ子)
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<この記事の監修者>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 竹田由子
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。
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