女性向け風俗のコスパ#3…官能のテーマパークでスリル体験

神田つばき 女と性 専門ライター
更新日:2019-10-11 16:44
投稿日:2019-06-11 18:20

女性が風俗に求めているものとは…

「お金を払って本番ナシだなんて、女はそれで満足できるの?」「AV男優になる自信はないけど風俗でなら働きたい」――。この連載記事を読んだ男性たちから寄せられた感想です。

 でも、女性が風俗に求めているのは指やバイブを入れてもらうこととは限らないようです。

恥ずかしい?いかがわしい?女性向け風俗に行きたいですか?

女性向け風俗利用者は全体の約15%

 Twitterで「女性向け風俗についてどう思いますか?」と女性限定のアンケートを実施してみました。無くていい、もしくは、無いほうがいいと思う人はわずか4%、「女の風俗があればいいのに」はひそかに誰もが思っていることのようです。

 他の女性向けポータルサイトの調査結果を調べてみましたが、“利用したことがある”は15%で結果は同じです。 “あってもいいと思う”をプラスすると169人中の163人は女性向け風俗に肯定的だということになります。

レズビアンではない女性がレズ風俗に行く切実な理由とは

同性の柔肌と密着して感動する女性たち

 歌舞伎町のバーのママさんが言っていました。

「本当にビアンの子はビアンバーとかで恋人を探すでしょうね。でも、レズ風俗にはノンケの女性も来るんですよ」

 レズ風俗とうたっているお店に、レズではなくても行ってもいいとは驚きです。恋愛対象は男性なのにレズ風俗に来る女性は、何を求めているのでしょうか?

「ズバリ女性の指・舌・肌・吐息の柔らかさを味わうための場所です。ただ肌を密着させているだけで気持ちいいんです。これまで男と抱き合っていたのは何だったんだ、と思うぐらい気持ちいい」

 レズ風俗はアダルトグッズ持ちこみ禁止のお店も多く、“イカせ”を求めるより“肌を重ねてじっくり燃え上がる感覚”を楽しむ空間のようです。

肌を重ねることに生理学的メリットが

 人の肌とふれ合うことを気持ちよく感じるのは、実は深い理由があることが最近の生理学研究で明らかになっています。ボディタッチや抱擁をすると、脳からオキシトシンというホルモンが活発に分泌されます。

 このオキシトシンは“幸せホルモン”とも呼ばれ、人に対する信頼感を増幅させたり、仕事や勉強に対するやる気を引き出したりします。健康的にも心臓の機能を上げ、血圧を抑え、感染症に対する予防力も高めるなど素晴らしい効能ばかり。

 異性間でも同性間でも(ペットを抱っこすることでも!)このオキシトシンは分泌されるので、レズ風俗で心を癒される人がいることは科学的にも実証されているわけです。

安全確実な相手と危険なことができるのが風俗の魅力

セックスよりも縛られたり支配されたりしたい

 女性の欲求は男性よりも多彩で多様です。男性は72時間に1回精子が満タンになり射精欲求が起こります。しかし、女性の性欲のサイクルは排卵周期に左右され、さまざまなコンディションによって複雑に変わります。

 また、安定した愛情を維持したい気持ちと、激しい冒険をしたい欲求が共存することもあります。ノーマルで真面目な彼氏を求めているのに、それとは逆に思いっきり凌辱されたい願望を持つ女性も珍しくありません。

あらかじめリミットを決めて冒険できる

 そんな女性がひそかに注目しているのが女性専用SMクラブです。もちろん本番行為は禁止ですし、最近は女王様が経営者で男性キャストを教育しているクラブもあるとか。こういったクラブでは縛りの上手い人、言葉責めの得意な人……などを選ぶことができます。

 事前に“されたい”と伝えた内容の範囲内で、「私どうなっちゃうの?」というドキドキを体験させてくれるのがSMのプロ。いったん拘束されたら“やっぱりやめます”が言えない可能性があるSM、出会い系などで知り合った男性といきなりプレイするよりずっと安全でしょう。

繊細で複雑な女性の願望に訴えかけるお店の個性

 レズ風俗をカップルで利用した女性がいます。優紀さん(仮名・38歳)は、彼氏の希望で女性とレズするところを彼が鑑賞するというプレイを体験。見るだけなら男性も参加できる"鑑賞コース"のあるお店でした。

「レズの経験はないし、最初は気が乗らなかったんです。でも、女の子にクンニされている私を見る彼の目がエロくて……。その視線で私も火がつき、乱れまくりました」

 官能小説のようなシチュエーションやロールプレイングのできる非日常の空間―女性向け風俗はふつうの男女のセックスの一段上を行く未来形、知的でスリリングな遊びができるテーマパークなのかも知れませんね。

神田つばき
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女と性 専門ライター
離婚と子宮ガンをきっかけに“目がさめて”女性に生まれたことの愉しみを取り戻すべく、緊縛写真のモデルとライターに。私小説「ゲスママ」、イベント「東京女子エロ画祭」「親であること、毒になること」などを企画。最近は女犯罪者や緊縛表現者に関するZINEの制作・販売を開始。Xnoteblog

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