復讐劇、開幕!同級生の女に“猫ババ”された元カレパパ友と寝室へ #2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2023-07-28 10:39
投稿日:2023-07-21 06:00

ニセ情報にはニセ情報を!

――ちょっと待って! 私は指揮科に知人はいないし、ピアノ漬けの毎日だったのよ。試験やコンクールのためのレッスンもあって、飲み会なんかもほとんど行かなかった。ましてや男性と食事なんて……。

――だ、だって、ヨウコが……。

 この会話から、全てを悟りました。ヨウコはユウキの気を引くために、ニセ情報を流したのです。そして、おそらくその隙に付け込んだ。私を悪者にして……。

 だから、私も言ってやりました。

――ヨウコ……虚言癖があるの。あなたの奥さんだから悪く言いたくないけど、高校時代は女子の間で有名だった。きっと、精神を病んでいるのね……。

――本当か?

――ええ、でもヨウコを責めないであげて。完璧な人なんていないわ。だから、精神のバランスをとるために援交も……あ、今のは聞かなかったことにして。

「援交」の一言に彼の目が鋭く光った

――援交だって!?

 さすがにユウキの目が鋭く尖りました。いい気味です。援助交際の件は嘘ですが、ヨウコへの復讐心は一気に加速しましたね。ひと呼吸おき、私は切なげに目を伏せ、話を続けたんです。

――若気の至りだと思うの。ヨウコが進学した私大は入学金も授業料も高いし……。あ、今の件は本当に内緒にしてね。せめてヨウコが安定期に入るまで、黙ってあげてほしいの。

――……わかった。

 うなずいたユウキでしたが、ひざの上で握りしめた拳(こぶし)は怒りに震えていましたね。これで、ヨウコへの信頼が失せたのは明白です。

 あのクズ女をこれからどう料理してやろうか、復讐劇を考えるとウキウキしましたよ。ふふ、性格悪いですね、私」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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