性交痛の記憶がちらつく…セカンドバージンは“3つの戦法”で乗り越える!

コクハク編集部
更新日:2023-08-24 06:00
投稿日:2023-08-24 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 「最後に快感があったのはいつだっけ…!?」

 今回は、沙世さん(32歳女性/仮名)からご質問をいただきました。

「最近、いい雰囲気になっている男性がいるんです。でも、こういうのって久々だから、これ以上関係を進めるのがちょっと怖くて……」

 沙世さんは、緊張した面持ちで口を開きます。

「あら、そういう相手がいるのは素敵なことね。ちなみに、具体的にどんなことが怖いのか話せるかしら?」

「はい。もうだいぶ昔のことなんですけれど、当時付き合っていた人との性交が痛くて。それからは、もう誰と付き合っても、痛いのが嫌だからずっと避けてきました。だから今回も、怖くて不安なんです」

 えりのボスはそれを聞いて頷きます。

「痛かったときのことは、記憶に残りやすいわよね」

「そうなんです。しかも、それからずっと誰とも関係をもってこなかったから、もう快感なんて忘れてしまいました」

 うんうんと頷くえりのボス。

「慎重になる気持ちはよくわかるわ」

「せっかく久しぶりにいい感じになっている人だから、がっかりされたくないんです。でも、ずっと拒否していたらそのうち不審がられてしまいますよね。ああ、振られちゃうかも……」

 沙世さんは、気持ちが板ばさみになっていて、想像以上に思い悩んでいるようでした。

 えりのボスは沙世さんに優しく微笑みかけます。

「沙世さん、そんな風にひとりで抱え込むのはつらいでしょう。これは、沙世さんだけが悩む問題じゃないのよ。本来は、相手とのコミュニケーションが一番大切なカギなのよ」

「え、そうなんですか?」

 沙世さんは驚いたように顔を上げました。

 しかし、またすぐに目を伏せて、

「でも、こんなこと相手に話せないですよ」

 とつぶやきました。

 これは放っておけません!

2. セカンドバージンの対策は「コミュニケーション」がカギ

セカンドバージンの一番の原因は、コミュニケーション不足にあるわ」

 えりのボスは、沙世さんに言い聞かせるようにはっきりと伝えました。

 沙世さんは、真剣な表情でえりのボスの話を聞きます。

「パートナーとのコミュニケーションを増やすことが、何より大切。ひとりで抱えて悩んでいることが、もうすでに問題よ。沙世さんだけで解決すべき悩みじゃないの。

 そういったことも話し合って、一緒に解決策を考えたりするなかで、心を許せるようになるはずよ」

「確かに、今のままでは相手に気を使ってばかりで、本当の意味で心を許せていないかも」

「そうでしょう。そういう相手に対して、からだが緊張して強張ってしまうのは当然のこと。まずは心からほぐしてあげないと」

「その通りですね、えりのさん」

 沙世さんは、腑に落ちた表情で頷きました。

「海外では、カップルが一緒にカウンセリングを受けることもよくあるのよ。片方だけの問題じゃないってことは忘れちゃだめね」

「そうなんですね! これまでずっと、私だけが頑張らないといけないと思っていました。次に会うときに少し、話してみようかな……」

「そうね。もし、それでも痛みがあったなら、もしかしたらプレ更年期の影響でエストロゲンが不足してきているのも原因かもしれないわね」

「プレ更年期で、エストロゲンが減っている?」

「そうよ。エストロゲンが減ると、膣が乾燥して、性交痛につながるの。意外とそういう人は多いものよ。みんな言っていないだけでね」

 20代~30代の女性でも、ストレスや過剰なダイエットなどにより早い時期から更年期症状があらわれることがあります。

 すると、ホルモンの低下が見られ、膣が乾燥しやすくなるのです。

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